99/08/02 いわゆる栄養補助食品の取扱い検討会第5回議事録 い わ ゆ る 栄 養 補 助 食 品 の 取 扱 い に 関 す る 検 討 会 第     5     回 議 事   録 生活衛生局食品保健課 新開発食品保健対策室          いわゆる栄養補助食品の取扱いに関する検討会                   議事次第 日  時 : 平成11年8月2日(月) 午後13時58分〜16時20分 場  所 : 法曹会館 2階 高砂の間 会議次第  1 開  会 2 議  事   ・ いわゆる栄養補助食品の取扱いに関する検討について   ・ その他  3 閉 会 ○古畑衛生専門官 それでは、定刻よりちょっと早うございますけれども、第5回目のいわゆる栄養補助 食品の取扱いに関する検討会を開催させていただきます。 本日は委員の先生方全員御出席でございます。 それでは、田中座長、議事につきましてよろしくお願いいたしたいと思います。 ○田中座長  本日は猛暑にもかかわりませず全員御出席ということで、委員の先生方に心から御礼 申し上げます。 本日も各委員の御協力を得まして、円滑に議事を進行いたしたいと存じますので、よ ろしくお願い申し上げます。  まず、本日の配付資料について、事務局から資料の確認をお願いいたします。 ○古畑衛生専門官 それではお手元の資料でございますが、次第がまず一番上にございまして、本日の席 次表が次にございます。それから各委員名簿がついてございまして、資料1といたしま して、取扱いに関する検討についての事項が整理したものがございます。それから資料 2でございますけれども、これまでの検討事項におけます論点整理をしたものがついて ございます。 以上でございます。何か不足がございましたら、よろしくお願いいたします。 ○田中座長  ありがとうございました。 前回は資料2にございますように、意義それから次の定義、その下にあります範囲に ついてA、B、Cの形で、これらを中間報告のたたき台にもっていくということで議論 をしていただいた訳でございます。しかしながら、文章表現をするのが非常に難しいと いう点もございまして、今回はお手元の資料1、2は、いわゆる見え消しで事務局の方 で整理をしていただきました。まず、その修正といいますか、文章の推敲を練ったとい いますか、そのあたりの点につきまして、事務局から御説明をしていただきたいと思い ます。 ○吉田新開発食品保健対策室長  推敲と言われますと、ちょっと面映いところもございまして、まだ言葉につきまして 足らざるところ多々あるかと思いますが、御指摘いただければと思います。前回の議論 の中で御指摘いただきました点につきまして中心に書き換えております。  まず最初に、意義についての前提条件のところでございますが、浜野委員の方から御 指摘のありましたとおり、コーデックスのサプリメントに関する前提といたしまして、 横文字で言いますと“access to a balanced diet”となっ ておりますが、私どもの方も横文字は強くございませんが、“access to”と いうことで、要するに周辺にそういうふうな“balanced diet”がない場 合を念頭に置いて幅広い概念でここは書いているんじゃなかろうか。そういったところ と日本のような状況を一緒にして、これを前提に置くのは必ずしも適切ではなかろうと いうことで、一番簡潔に「可能な限り」という形で書き換えさせていただいておりま す。ただし、その前提として健康を維持増進するためには、バランスのとれた食事をす ることが基本でありというふうな、そもそものバックボーンを置いております。  またB案の方でございますが、QOLという概念を入れさせていただきましたのと、 C案の方、これは委員の方から御指摘がございましたけれども、「予防」、「治療」と いう言葉は、薬事法の方との絡みで適切でないということが特定の疾病罹患リスクの軽 減ということで、B案と同様の考え方に改めさせていただきました。  続きまして、2の定義につきまして、B案につきましては特定栄養補助食品の包括概 念であります特別用途食品の指定も構わないのではないかということでございますので そのようにさせていただいております。  C案につきましても、先ほどの1の方と同様に、効能効果というのは誤解を招く表現 でございますので、B案の方とあわせまして特定の疾病罹患率との軽減ということでご ざいます。さらに、結論的なものでつけておりますが、これも池上委員の方等から御指 摘がございましたけれども、少しでも当該する成分が入っていたら、そういったものは サプリメントと呼べるのかという御指摘でございましたので、その表示内容を、ちょっ とここの言葉の表現はまたもんでいただければと思いますけれども、表示されたような 機能を発揮するに十分な当該成分が含まれているということを前提としなければなりま せんので、そういうふうなものを追加させていただいております。  3番の範囲につきましては、A案とB案の特徴がいま一つはっきりしませんでしたの で、リスクリダクションということが科学的に証明されているということを前面に打ち 出しております。食物繊維等というあたりがA案の方との境目が不明確であるというこ とで、上の方の前提条件として「栄養成分等」という形で書き換えさせていただいてお ります。  C案につきましては、江指委員の方から御指摘いただいたかと思いますが、「栄養因 子」という言葉が不明確であるという御指摘でございましたので、栄養成分ないしは栄 養素として立証されているものというふうに書き換えさせていただいております。  前回御議論いただきました、いわゆる意義、定義、範囲までにつきましては以上でご ざいます。 ○田中座長  ありがとうございました。  ただいま事務局から説明していただきましたが、全体を通して特に御意見がございま したら発言をお願いしたいと思います。どなたでも結構です。 ○橋詰委員  前からどこに入れていいのかちょっと迷っていたんですけれども、どこかに一つ入れ てもらいたい項目があるんです。といいますのは、例えばビタミンでもビタミンAやな んかは、がんの薬品として開発された訳であります。それを全部ビタミンAとして引っ くるめられてはかなわないので、医薬品を目的として開発されたビタミン及びミネラル の誘導体は除くというところをどこかの項目に、範囲の中にですか、どこかに入れてお いていただかないと大変混乱をもたすと思うんです。  それから更に水溶性ビタミンであるB1でも、脂溶性の誘導体がありますし、それか ら今Cなのか、水溶性のビタミンを開発しているところ、全く目的が違いますので、あ らかじめ医薬品として開発されるような誘導体は、この食品の中に入れないでほしいと いうのをどこかに入れておいてほしいと思います。 ○田中座長  ありがとうございます。  これは何回か橋詰委員から御指摘のあったことだとは思います。ただし、ビタミンに しましても、例えば所要量に記載しているのが十数種類もございますし、またミネラル にしましても全部で3種類ございますし、もしプラスアルファをしますと、フッ素も入 れるとしたら14種類というようなことになってきます。それが現時点では画一に取扱う という意味ではございませんので、出来たらそういったことはワーキンググループで詰 めていただいたらいいのではないか、かように考えております。そうしないと一つずつ 問題のあるものも出てくる場合もございますので、ここでは各論的なことには触れない 方がいいんではないかと私自身は思っておりますが、事務局からもし追加がございまし たらお願いします。 ○吉田新開発食品保健対策室長  基本的な部分といたしまして、田中座長の御指摘いただきましたとおり、ワーキン グ・グループの方で個別、具体の名前をポジティブリストで示すことになるか、ネガテ ィブリストに示すか分かりませんが、そういう形でいくかと思います。ただ、橋詰委員 の方の御懸念の向きでありますような部分のアイディアといいますか、考え方自体は報 告書に文言としてとどめるということはあってもしかるべきかなと思いますが、そのあ たりもまた、橋詰委員の方からアイディア等ございましたらお寄せいただければと思い ます。 ○田中座長  ほかにどなたかございませんでしょうか。  この点は必ず議事録に残しておいて、詳細に触れるようにしていきたいとは思いま す。  ほかにどなたかございませんでしょうか。  過去数回にわたりまして、意義、定義、範囲について非常に活発な御議論をいただい た訳でありますが、多くの方はAあるいはBでいくというような意見もあったかと思い ますし、またCに対する意見を支持される方もあったかと思います。ですから、AとC の間ということになるんでしょうけれども、AとCの間イコールBではなくて、AとB の間もあるでしょうし、またBもあるでしょうし、BとCの間もあるかもしれませんが 一応これを中間報告のたたき台にしていきたいと思います。  なお、表現上の問題等少し詰める点は、私と事務局に一任していただけたらありがた いと思います。  それでは、ありがとうございました。これまでの議論を踏まえまして、表示について 検討に入りたいと思います。 ○多田委員  最終的にはA、B、C案のどれかをとるということで、このたたき台をお出しになっ ていらっしゃるんですか。 ○田中座長  いや、まだそこまでいっておらないという考えであります。一応皆さん方が出された 意見を3つぐらいにまとめられるだろうという形で整理していただいた訳でして、これ をたたき台にして中間報告の素案の素案ぐらいが出てくるのではないかと思います。そ してまたディスカッションをしていきたいと思っております。 ○多田委員  最終的にはもう1回ディスカッションはある訳ですか。 ○田中座長  もちろんそうでございます。中間報告を委員に無断で出すという訳はないです。中間 報告をつくるのがこの場でありますから、一応中間報告のたたき台ということでござい ます。 ○多田委員  前回はさらっと流し読んだ感覚がありまして、私なりに意見を申し上げたんですけれ ども、また繰り返すような話になって恐縮なんですけれども、ちょっと意見を言わせて いただいてよろしいんでしょうか。 ○田中座長  どうぞ。 ○多田委員  一つは意義の最初の文書に、「健康を維持増進するためには、バランスのとれた食 事」云々とあるんですが、普通の食事で健康の維持は出来ても増進は出来ないという考 え方もあるやに伺っておりまして、この辺の言葉遣いがどうかなということが一つ感じ ます。  それから意義についてのC案ですけれども、ここの最後に、「我が国においても同様 の位置付けを行うことが必要である」という中に、国民の健康の維持増進に役立ち、か つ医療費の削減にもつながるというような形での意義を書かれた方がいいんじゃないか というような気がいたします。 ○田中座長  今の意見は、一つは健康の維持増進は通常の食事では営めないと、こういう話です か。 ○多田委員  維持は出来ても増進は難しいんじゃないかという意見がありますので。 ○田中座長  これについては、またいろいろ意見があると思います。健康の定義から恐らく始まっ てくるかもしれません。あるいは健康の維持とは何ぞや、健康の増進とは何ぞやという 話にも入ってくるかと思いますが、そういう意見があったということは承っておきたい と思います。  それからもう一つは医療費の削減でございますか。 ○多田委員  はい、そうです。 ○田中座長  僕は余り削減という言葉は、これもまたいろいろ見解の相違が出てくるんですが、削 減ということは余りいいことではないんじゃないかと思っておりますけれども、医療費 を有効利用するというような意味合いに使うべきじゃないかと思いますが、野中先生こ のあたりはいかがでございますか。 ○野中委員  私も削減ということが必ずしも、健康食品とか、こういう部分がなれば、医療費の削 減に必ず通じるかということに関しては必ずしも直結するものではないと思いますし、 そのためにするということに関しては全く全然意味の違うことでありまして、人間が幸 せになるために必要であって、そのものが削減するために必要なんていうのは、だれが それが幸せに通じるかというのは全く分からない部分だろうと思っておりますので、私 は、そんな言葉を入れること自身が、逆に言えば企業の姿勢自身が問われてしまって、 かえって国民が正しくそれを使うことに対して、むしろ正しい方向に行かないと思いま すので、そういう表現は実際には避けてほしいと思いますし、また健康食品をとること 自身が健康増進に必ずしもつながるということではなくて、健康増進は様々に、また単 に増進することがありますので、その辺で健康食品自身をまた新たに強調すことも私は 余り意味のないことだろうと思います。  それから追加としては、私はこのB案、C案に関しましては、特定の疾病罹患リスク の軽減ということはありますけれども、それをだれが決めるんだということがあるので 私はこの言葉も余り入れたくない。ただ、この定義とか意義に関しましては簡素がいい んですけれども、簡素ということ自身が今度は違う目的に使われるということが、これ を見ているとある面では非常に感じました。今の御発言を聞けば聞くほど、発言するの はやめようと思っていますけれども、その発言を言われますと、私は簡素というものが かえってまずいかなと思いますけれども、その辺はまだ余り言えない部分でございまし ょうけれども、正しい方向で、実際には国民が正しく使えるということが基本でござい ますから、だれのためにやるのかではなくて、国民のためだということを私は理解した 方がいいと思います。  以上です。 ○田中座長  それでは、この資料2の4「表示による規制方法」について、前回は義務的表示のう ちの栄養成分表示及び最大摂取量表示に関して、若干ではありますが、議論をいただい たかと思います。その際に、最大摂取量に関しまして、第6次改訂の日本人の栄養所要 量の上限値と、それからミネラルの取扱いに関する医薬安全局長の通知がございまして ミネラルの上限値が書いてございました。若干両者間に数値の差がございました。これ について議論もしていただいたかと思いますが、事務局よりこの点について説明をお願 いしたいと思います。 ○医薬安全局  医薬安全局監視指導課です。いわゆるミネラルの取扱いにつきまして、私どもの方で 医薬安全局長通知を出しておりますので、この点に関しまして御説明をさせていただき たいと存じます。  このミネラル類の取扱いにつきましては、基本的には規制緩和推進3か年計画に基づ いてミネラル類の剤形に関する緩和という事項があったもので、それに沿った形で、私 どもの方で検討会を立ち上げまして御検討いただいて、その結果を踏まえて、今年の3 月31日付、一部につきましては5月に改定しておりますけれども、医薬安全局長通知を 出しまして、その取扱いについて措置をしたということでございます。 このものにつきましては、実際ミネラル類の今回の措置自体が、いわゆる剤形に関す るものということでありましたものです。医薬品的な形状といいますか、錠剤であると か、カプセル剤というものになりますと、容易に大量の量を摂取することが出来るとい うことがございますので、安全性の観点から目安を示したということでございます。実 際には検討会におきまして、各種文献等々に基づきまして御議論をいただきました。こ ういう安全性に関する文献につきまして、医薬品として摂取した場合、あと特殊な疾病 の関係の文献というのが多うございまして、そのような観点に基づきまして、いわゆる NOAEL、LOAEL、無作用量ないしは最低発現量というようなものを検討してい ただいたということでございます。このような数値の設定につきましては、私どもとい たしまして、集めた文献であるとか、その文献をどのような立場で評価したのかという ことで、多少結果として出てくる評価の数字というのはそれぞれの立場で違いはあるの かなというふうに感じているところでございます。 最後、繰り返しになってしまうんですけれども、私ども今回の検討会の結果をいただ きまして、その結果を行政措置であらわした分につきましては、主要な栄養素として食 品から摂取されることが認識されているもということで、簡単に言いますと食品として の摂取量の目安が示されているものにつきましては、これは消費者の方どなたも、どれ だけそういう食品類をとればいいということがおのずと分かるだろうということで、そ れらについては、剤形についての上限等々規定なしと、それ以外食品として摂取される ことが、なかなか広くは認知されていないようなもの。いってみますと、食品としての 摂取量の目安が示されていないようなものにつきましては、今回検討会で御議論いただ きました無作用量、原則としてはNOAELですけれども、NOAELがないものつい ては、LOAELに変えているものもございますけれども、そのような数を目安としま して、1日の摂取量がその範囲以下におさまるような形で、剤形、含有量を設定してい ただく、そういう形についてのみ、いわゆる医薬品的な形状、カプセル剤であるとか、 錠剤という形を使っても医薬品としては取扱わない。裏を返しますと食品として流通が 可能になるというような形の措置をさせていただいたというところでございます。 以上でございます。 ○田中座長  ありがとうございました。 医薬安全局長の通達によりますと8種類ですが、そのうちのフッ素は栄養所要量では 取り上げておりませんので、7つのミネラルについて出されております。そのうち、ち なみに栄養所要量と医薬安全局長の通知と数値が一致するのは、銅とマンガンのみであ ります。あとは、どちらかが高い、どちらかが低いというようなことであります。そし て橋詰先生からも御指摘いただきましたように、あくまでこれは医薬品である。ですか ら、食品の場合と、恐らく培養アビリティー等が違うから、むしろ異なってもいいんで はないかというような御発言もいただいたかと思いますが、栄養補助食品の場合は、ビ タミン、ミネラルにつきましては非常に表現が難しいですから、そう剤形等差がない点 もございますので、単純なる食事という訳にもいきませんが、そのあたりについては今 後の課題であると思いますが、前回の検討会で多くの委員の方は原則的には所要量、や はり食品であるから所要量の値を採用していいのではないかといったような印象を受け たのでございますが、どなたかこの点につきまして御意見がございましたら伺いたいと 思いますが、橋詰先生いかがでございますか。 ○橋詰委員  前回も話したように、例えば栄養所要量でもよく見てくだされば分かるように全員に 安全という訳ではないんです。97から98%までが、あとの残りの2から3%は人によっ て場合によっては副作用が出てくる。全員に安全なんていうことはまずあり得ない。ほ とんどの人が安全だということで設定している訳であります。逆に栄養所要量そのもの もそうなんです。あれだけ食べていれば全員が欠乏症にならないとは言わない。やはり 同じようにほとんどの人が安全であって欠乏症にならないという、そこいら辺は誤解の ないように、ほとんど栄養所要量の欠乏のリスクファクターと、それから過剰症のリス クファクターはほぼ同等の位置に、表を見てくださると分かるんですけれども、今ここ に表はありませんけれども、栄養所要量で決めて、表を見て、その間で食べてくれれば 安全だというような訳であります。 さて、それではその増減を、NOAELをどこでとるか、LOAELをどこでとる か。これによって随分違ってきてしまうんです。したがって、それこそここの委員会で 個別にどういうふうにするかというのを本来なら議論をしませんと、栄養補助食品の部 会では、こういうような案で、上限をここいら辺にするというふうに決めるしかないと いうふうに思っています。どちかが正しい、どちらが間違っている。要するに薬の方が 間違っているとか、食品の方が間違っているとか、そういう問題じゃなくて、やはりど ういうふうにするつかということを個別に考えるしかないんじゃないかと僕は今思って います。 ○田中座長  ありがとうございました。 この点については五十嵐先生いかがですか。 ○五十嵐委員  一番の問題点は、栄養素の場合にはビタミンAならビタミンAでくくってますし、そ れからビタミンDならD2 もD3 もあるし、いろんなものが規制されていますけれども 栄養補助食品とか、サプリメントになりますと、その製品というのは、ある特定の成分 であるビタミンを代表する、つくるというふうになります。例えば、この前話が出てい ましたけれども、ナイアシンなんかにしてもニコチン酸でとるのか、ニコチン酸アミド でとるかによって副作用といいますか、いわゆるフラッシングは全然違います。 ですから、ニコチン酸だったらフラッシングが出ますけれども、アミドはほとんど出な い。そういうところがありますので、そうするとNOAEL、LOAEL全部違ってく る訳で、そういうことまできちんと踏み込んでやるのか、そこまでは踏み込まないでや るのかというところが極めてこの委員会としでも大変なところだと思うんです。例えば ビタミンAについても同じで、レチノールでとるのがいいのか、βカロチンでとるのが いいのか。これは2つですけれども、一般的にはβカロチンは安全性が極めて高いとさ れていますが、それだけでとっていればいいかというとまた別の問題ですので、栄養的 な指導だったらレチノールと1対1ぐらいでとりなさないというような指導が一般的に は行われと思いますが、レチノールの場合には、ある特定の年齢層とか、ある特定の条 件のある人にとっては過剰症が出る可能性が高いということもありますので、どういう ものを使ってつくるかということまで踏み込まなきゃいけないところがありまして、医 薬品ですと極めて簡単で、ビタミンAだったらレチノールのパルミチン酸エステルとか というようなことで全部つくっていますから、ある何単位以上は含んではいけませんよ ということが簡単に決められますけれども、サプリメントはいろんなものが入っていま す。それから葉酸なんかでもグルタミン酸がついている、食品中はポリグルタミン酸で すから、ところが、合成でいきますとモノグルタミン酸になっていますので、これでも かなり生理作用の上での副作用の違いというのはかなり分かっていますから、どういう ものを使っているかということによって全部違ってくる訳で、そこまで踏み込むか踏み 込まないかというのも、この委員会は極めて厳しいところにあるんじゃないかというふ うに思いますので、その辺も考えていかなきゃいけないと思います。 ○田中座長  今の御発言は、先ほどの橋詰先生のビタミン誘導体の御発言とも関連してくるんじゃ ないかと思います。ですから、ここではこういうことを考慮に入れて最大摂取量の表示 を考えよう、そういう御意見を承っておけばいいんではないかと思います。そういう意 味でも橋詰先生のビタミン誘導体の定義、それから今、五十嵐先生が前回にも触れてく ださいましたけれども、ビタミンAと単純に言うなと。レチノール、βカロチンときち っと区別せよというような御発言をいただきました。そういったことを踏まえまして、 最大摂取量あるいは上限値と言っていいかもしれませんが、表示には対応していけたら いいんではないかと思います。  それでは前回に引き続きまして、まず義務的表示というところに関しまして、活発な 御発言をお願いしたいと思います。委員の先生方には、あらかじめ事務局から食品の栄 養表示基準制度の概要というものを配っていただいたのではないかと思います。前回の ディスカッションでも、概ねこの栄養表示基準の適用するような御意見が多かったよう に思います。栄養強調表示につきましても、絶対的な表示と相対的な表示、あるいは比 較表示というように表現されている方もあったかと思いますが、そういったことも踏ま えまして、まずこの栄養表示基準、これの適用ということは、いわば当然のような発言 があったのではないかと思います。ただし、いわゆる義務的な表示というのが、エネル ギーとたんぱく質と脂質、糖質、それから表示しようとする栄養成分というものがあり ます。その表示しようとする栄養成分というのが、ミネラルでは11ある訳です。栄養所 要量では、それにクロム、モリブデンがありますが、これはどうするかということも一 つの討論すべき点であるかとは思います。 それからビタミンにつきましては、栄養表示基準ではたしか11書いてございます。栄 養所要量には、それプラス・ビオチンとパントテン酸があります。ですから、それもミ ネラルと同様に少しディスカッションしていただきたい点であるかと思います。  それからもう一つ、一番先生方の関心があるのはそれ以外のものでございます。そう いったものを義務的表示するかどうかといったところも大きい問題であるかと思いま す。  なお、このお配りしてあります「食品の栄養表示基準制度の概要」というものの2 ページ目の真ん中ぐらいに(4)というのがございますが、そこには「栄養成分が添加 されたものでなく、天然に含まれる栄養成分について表示した場合も栄養表示基準の対 象となるとされた」とありますから、このあたりを生かせば摘要も言えるんではないか とも思われる訳です。そういったところで義務表示について、非常に重要な点でござい ますので、出来ましたら前のように、全先生方の御意見を賜ればありがたいと思いま す。よろしゅうございますでしょうか。  それではアイウエオ順ということで、今度は逆回りいたしますが、まず芦川先生から お願いしたいと思います。 ○芦川委員  表示の範囲ですけれども、ミネラルとビタミンにつきましては、所要量で取り扱って いる栄養成分につきましては、表示していただいた方がよろしいかと思います。 ○田中座長  それから、私、5成分のうちナトリウムを飛ばしておりました。ここの資料の方に書 いてありますが、熱量、たんぱく質、糖質、ナトリウム及び先ほどいろいろ申しました けれども、表示しようとする栄養成分というものがある。そういう意味でございます。 ○五十嵐委員  当面がビタミンとミネラルでございますので、そうしますと、主要栄養成分表示とい うのは余り要らないことになるかもしれません。というのは、剤形がカプセルタイプに しても、錠剤タイプでも入ってくる量は極めて少ない訳ですので、この辺が本当に必要 であるのか。例えばエネルギーというのは、書く必要が本当にあるのかどうかというの は、摂取量を、例えば1錠とりなさいというんでしたらいいんですが、1日に20錠もと るならば別でしょうけれども、そうでなければ、そこまできちんと書くことはいいとし ましても、義務的な条件になるかならないかというのは、そのものの商品の種類によっ て変わってくるだろうというふうに思います。ですから、やはり主眼となる栄養成分表 示、つまりビタミンとか、ミネラルというのが主体であれば、それがきちんと表示され ている。  もう一つは、栄養所要量に対してどれくらいの割合であるかということも示す必要が あるのかないのかということも議論するべきでしょうし、当然上限摂取量を超えていれ ば、そういうものは当然対象にならないと思いますが、そういうことがないようなもの だけについては、表示をといいますか、サプリメントということ、何という表現になる か決まっていませんので申し上げませんけれども、そういうものに対する範疇に入って くるものだということになると思います。ですから、当然、適切な摂取所要量も表示し なければいけませんし、ですから、栄養所要量表示ということも当然行われるだろうと いうふうに思います。 以上です。 ○田中座長  まだミネラル、ビタミンに限るというのは決定事項でございませんので、まだもうち ょっとフレキシビリティを持って発言していただけたらありがたいと思います。 特にこの資料にも書いてございますように、義務的表示の(1)、(2)、そこのあたりでは 原則的には、何遍も申すようですが、栄養改善法に基づく栄養表示基準というものを適 用するということでありますが、それ以外に、特に一番下に黒丸で「生理活性物質」等 という表現もありますので、そのあたりのことについても触れていただきたいと思いま すので、よろしくお願いします。  五十嵐先生追加ございませんか、よろしいですか。 ○五十嵐委員  結構です。 ○池上委員  この栄養表示基準制度というのは、基本的には通常の食品の形態を想定してつくられ た制度だと思うんです。ですから、これを読みかえて栄養補助食品にまで適用するとい うのには随所に無理があるんじゃないかと思いますので、もしこの制度を利用して栄養 補助食品というものを考えていくのであれば、それなりの手直しというのが個別には必 要だろうというふうに思います。  先ほど五十嵐先生からも御指摘がありましたように、義務表示になっている部分も必 ずしもなじまないような感じの部分がありますから、そういう点も含めて検討する必要 があるように考えます。  先ほど座長の方から、2ページの(4)が適用出来るのではないかというようなお話 もあったんですが、これに関しても、ここでは栄養成分が添加されたものではなくとい うことになると、カプセルやなんかの形でつくられているものには私は当てはまらない んじゃないかというふうに思いますので、やはり新しい項目として栄養補助食品に該当 する栄養表示基準制度というのを整備していくという方がよろしいのではないかという 基本的な考えです。  もう一つ、なかなか難しいなと思っているところは、最後に別紙1の表というのがあ りまして、補給が出来る旨の表示について遵守すべき基準値一覧表というのがつくられ ておりますけれども、栄養補助食品の場合にも、こういった表示、これは鉄が補給出来 ますとか、カルシウムが補給出来ますとか、そういった表示をして売っている栄養補助 食品もある訳で、恐らくこういうものに該当するケースもあり得ると思うんですが、こ こは食品100gとか、100キロカロリー当たりというのが基準になって設定されて いますから、これも栄養補助食品には適用の出来ない事例ですから、この部分に関して も、その下も含めてそれなりの手直しが必要ではないかというふうに私は考えています けれども、基本的にはこの制度を充実させるという形で適用していってはいかがかとい う意見です。 ○江指委員  義務的表示に関しては、所要量が決められているような成分に関しては表示した方が 当然だと思います。したがって、クロムとか、モリブデン、ビオチン、パントテン酸も 表示の対象にした方がいいと思いますし、また栄養補助食品として何を補助するのかと いうふうなのが、当然つくった側では意識している訳ですから、それに関しては、それ がここに記載されていないものであったとしても、記載は当然必要だろうというふうに 私は考えております。前回いろいろ申し上げましたので、それ以上申し上げませんが、 生理活性物質等の含有量表示というのは必須だと私は考えております。 以上です。 ○多田委員  栄養表示基準の法律は、基本的にある種の物質を誇大に商品に表示して、あたかも有 意なことを表現することをなくすために、栄養素の一つを表示するなら、熱量からナト リウムまでの表示をしなさいということだろうというように私は理解いたしておりまし て、当検討会がビタミンとミネラルだけの議論であるならば、当然この表示はすべきだ と思いますけれども、そのほかの生理活性物質というものがある訳でございますから、 先ほどの先生じゃございませんが、ある意味では手直しをしていくべきであろうという ように考えます。特に栄養素表示ですから栄養素以外のもの、生理活性物質はたくさん あるかと思うんですけれども、ポリフェノール、イソフラボン、そういうようなものに 対してどういう表示をするのか。また表示は絶対させなくちゃいけないと思っておりま して、言葉自身が栄養表示ですから、栄養素以外のものに関してどういう表示をするか ということはやはり議論をしていくべきだと思いますが、何らかの形での、これを手直 しして表示義務を負わせるということは大切なことだろうというように理解いたしま す。 ○橋詰委員  基本的には池上先生の意見と同じです。これからは国民というか、消費者が選ぶ時代 になってきていますので、表示はすべてすべきだというふうに思っております。 それを見ながら自分で判断するということが大事になってくると思います。 ○浜野委員  義務的表示について、現在の栄養表示基準が通常の食品を頭に置いているとはいうも のの、錠剤カプセルで食品として売られているものも、基本的には法律の枠組みの中に 入っていると私は理解しています。したがって、補助食品であろうとなかろうと、錠剤 カプセルについては、少なくともその成分についての表示をすれば、栄養表示基準は必 然的に適用されると思っております。成分の強調表示、即ち絶対表示、比較表示を含め て必然的にかかってくると思います。もし別の表示方法を考えるとすると、補助食品の 枠組みを新たな枠組みとしてつくって、それをカバーする法律をつくらないとならない と思います。そういう意味では、ここの一番最初に、補助食品をどんな枠組みでつくる のか、今までの錠剤カプセルとは、また別の範疇で考えるのかどうかということで話は 少し変わってくるんではないか。というのは何を考えているかといいますと、具体的に 今ある商品、例えばビタミンCの錠剤ですとか、Aの錠剤ですとか、Bの錠剤というも のは、既に栄養表示基準の管理下というんでしょうか、範囲内に入っている訳です。そ うして補助食品なるものを考えたときに、ビタミンAが豊富である、Cが豊富であると 言っている限りにおいては、新たにそれに義務表示なり任意表示なりを考えるとすると 一つの枠組みをつくらない限り出来ないなという気がしております。 ○田中座長  絶対表示、相対表示ですね。 ○浜野委員  そうです。絶対表示、相対表示の限りにおいては、すべて栄養表示基準にかかわって くる。あと、機能表示なり、健康強調表示なりを考えると多少話は変わってくるとは思 います。それ以外の表示をもしも考えるとすると、別個に、この補助食品なりの規制、 枠組みをつくっていくということになるのではないかというところで、ちょっと頭の中 で、うまく整理しきれないというところです。原則的には、ビタミン、ミネラル等の表 示、それから生理活性物質等の表示、摂取量に関する最大とか、あるいは適切な摂取方 法とはというのは、この補助食品という枠組みである限りにおいては必ず必要なものだ と思います。今までの通常の栄養表示基準で言われている以上の、きちんとした摂取の 仕方というものを表示すべきと思います。  それからもう一つ義務的表示の中で、栄養補助食品をある枠組みで考えるとすれば、 栄養補助食品もしくはほかの名前でもいいですけれども、補助食品であるということを 明確にすべきと思います。そうした上で、それの必要な表示、あるいは情報を明示すべ きと考えております。 ○野中委員  実際に消費者の立場になってものを考えたときに、確かにこの栄養表示基準制度とい うものが、今の中では適切な形なんだろうと思いますけれども、実際に自分が消費者と して、例えばそういうものを見たときに、この表示がどういうふうに自分の食生活とい うか、そういうものに結びつくかどうかが、いまいち消費者の立場になってみると分か らないというか、ある程度知識を持った物差しを持ってい人間がそれを比較するのは出 来ますけれども、持っていない人がどうするかというと、私はその辺が特に疑問が残り ます。ですから、いわゆる補助食品としてやる場合には、どの部分のどのような補助を 消費者が分かればというふうな視点で何か工夫をしていただけたらと思いますけれども 現行の中では、今お2人の方が言われましたように、多少難しい部分がありますので、 そういう工夫が必要だということをお願いして私の意見とさせていただきます。 ○山田委員 今までいろいろな先生方がおっしゃったことで尽きていると思うんですけれども、出 来るだけいろいろな情報が得られるようにして、そこから消費者が選ぶという、自分に 合ったものを選べるようにというのがいいんですけれども、最近、別に食品に限らず、 いろんなものがやたらとまた注意事項が多くなりまして、結局どれが大事なんだかよく 分からない。そういうこともありますので、その辺との兼ね合いとなると非常に難しい のかなと思います。大事なことが通じて、非常に例外的な場合などの注意事項とか、あ るいは余り必要でない情報というのがやたらにスペースをとって、何が大事か分からな くなることがなければいいというふうには考えております。 ○和田委員  今多くの先生から御指摘のあったことに尽きていると思います。栄養表示基準制度、 これは全くイコールというのでは、今頭の中で考えておりますとそのままというのでは なく、もう少し幅を持って、あるいはいろんなことを考えると、もう少し考える必要が あるのかなという気はいたしますけれども、一つの参考よりもう少し強いんでしょうか 栄養表示基準制度というのを物差しとして使って、なおかつ栄養補助食品という名前に なるのかどうか分かりませんけれども、それについてのいろいろな実際の例を考えてい く必要というのが出てくるのではないかなと思います。  それと表示そのものについても、消費者の立場でということが御発言ございましたけ れども、これから消費者の自己責任ということが強調されておりますけれども、自己責 任を問われるのであれば、消費者が間違えなく選択出来るような情報提供というものが きちんとされて、初めて自己責任ということを言われても、その消費者としては、それ なら選びましょうと言えるんですけれども、それが不十分であったり、誤認を与えかね ないようなものであると、自己責任のとりようがないということになりますので、その 辺が表示の基本のところだということを、重ねてになりますけれども発言しておきたい と思います。  以上です。 ○田中座長  ありがとうございました。  義務的表示も事務局で考えていただきましたものが、そこに書いてございますように (1)、(2)から(8)まである訳でございます。余りいろいろ書くと何がポイントなのか、消 費者にも分かりにくいという意見もありましたが、(1)から(8)まで並べていただいた訳 です。それでは、この意義における表示ということは余り御発言なかったんですが、こ のあたりは言わずもがなということで考えていいんですか。それとも、先ほどの話じゃ ないですが、余りいろいろ書くんだったらやめておけという話になるんでしょうか。そ のあたりはいかがですか。どなたか御発言ございませんか。 ○五十嵐委員  さっきからお話が出ているとおり基本のところですから、こんな表示をする必要はあ るんですか。つまり、それ以上にこういうものがもし公認するのであれば、それをきち んと、こういうものですよということをはっきりと国民に示すことが大事であって、そ れをもとにこういう制度があったり、こういうものが許可されていくんだということの 方が大事なので、これは厚生省の管轄ですから、厚生省がこういうものを今度新しくつ くりましたということできちんとPRをしていただければいいので、それに入っていま すよというのを、どういう名前のものになるかまだ決まっていませんけれども、それは こういうことが前提ですということは当然なんですから、ここまで書くんだったらば、 余り必要がないという気がします。 ○和田委員  今ちょっと質問しようと思って忘れていたんですけれども、「意義における表示」と いう意味をもう一遍説明していただきたいなと思って。 ○吉田新開発食品保健対策室長  この意義自体を各商品ごとに表示する必要があるかどうかという趣旨でございます。 ○和田委員  分かりました。本来であれば、あった方が望ましい。こういうものはこういう範疇の ものですよということのPRなり、情報伝達というのは当然必要だと思うんです。いろ んなところで、そういう情報伝達をするということは必要だと思うんですけれども、今 までのいろんな例を見てきても、なかなかそれが消費者に徹底しないという面があると 思うんです。ですから、いろんな場でそういうことを情報として流していくとか、そう いう努力が必要なことは言うまでもないんですけれども、それだけで徹底するのかなと いうと、なかなか100 %までいかなくても、本当にそれが記しがたいという経験を今ま でいろんなところでしておりますので、出来れば、ここにありますような表現があれば 望ましいんですけれども、スペースの問題とかいろいろありますので、すべてのものに これだけの文章をというのが少々無理なのかなという気がしないでもないんです。ただ 先ほどちょっとお話がありましたように、これは栄養補助食品という言葉になるかどう か分かりませんけれども、こういうものなんだという表現は、活字のポイントを決める なり、それから商品名のところに明確に併記する。離れたどこかに書いてありますよで はなく、消費者が手にとったときに確実に目に入るような場所に、容器包装の一つのあ れによって活字数を変えていいとも思いますけれども、最低を決めて、なおかつ大きな 入れ物であれば、ポイント数を上げるというようなことをやって、見たなりそれが分か るという形にする必要は最低あるだろうというふうに思っております。 ○田中座長  ありがとうございました。 ほかにどなたかございませんか。 ○野中委員  今回事前にいただいた一つの消費者生活年報、国民生活センターから来ている、いわ ゆる様々な苦情に対する問題もあるんですけれども、これだけではなくて、従来から経 験している問題というのは、一つは製品そのものに問題があるという部分もありますけ れども、意義に対する不認識というか、販売するときの意義に対する不認識、あるいは それを故意に忘れたというか、そういう部分が一番の大きな問題であり、せっかくの製 品が正しく使えばいいものなのに、それが正しく使われないということにいつも残念な 思いをするということがあります。ですから、その部分に関しては、製品の一つ一つが いいかどうかということもありますけれども、販売する姿勢というか、その意義という ものが必要だと思いますので、私としては、こういうものが国民に対して理解されるま での間でも結構ですから、当面の間は表示する必要があるんじゃないかというふうに私 は考えています。 ○橋詰委員  一番大事なものが抜けているんじゃないと思います。意義はともかくとして、名前が 何となるか分かりませんけれども、必ず表示の義務としては栄養補助食品、それをつけ ておいてほしいと思います。 ○田中座長  もし名前が決まればですね。まだ、現時点でもいわゆる栄養補助食品ですね。 ○橋詰委員  いわゆるダイエタリー・サプリメントと大きくきちんと義務表示としてやっておかな いととんでもないことになります。 ○池上委員  今の橋詰先生の御発言に関連してのことですが、これは表示には直接関係のないこと なんですけれども、栄養補助食品と称して製造した人が売る場合、その場合の条件とい うんでしょうか。売る側がどういう条件を満たしていると、栄養補助食品と名称をつけ て売っていいのか。この表示内容をクリアしていれば、それからまた製造者自身がそう いう名称で売りたいというときだけに、こういうものの義務が生じてくるのか。そこら 辺のところがどうなんだろうというのが私の疑問です。アメリカでは栄養補助食品(ダ イエタリー・サプリメント)がかなり自由な形で売れるというふうになっていますけれ ども、ただし、アメリカの場合を伺うと各製造業者に対するGMPの遵守が非常に厳し く規制されているというふうに聞いているんですけれども、日本の場合には、食品製造 業に対して、そういう面では、まだまだそういうレベルに至っていない訳です。そうす ると例えば栄養補助食品という名前で、しかも量その他の記載そのものには何ら間違い がないというんでしょうか、今の基準制度をクリアしていても、つくられている製品そ のものが本当に安全であるとか、あるいは入っている量がきちんと表示された量が入っ ているのかどうか。そういった面についてどこがどう規制していくのか。その辺がアメ リカと日本の違いの面から心配を持っているんですけれども、その点はいかがなんでし ょうか。 ○田中座長  やはり一番最初の検討委員会のときに事務局から発言がありましたように、いわば特 定保健食品の制度的なものは志向していきたいとは思っています。例えば栄養補助食品 ということになれば、いわばそれの憲法づくり的なことをやっている訳ですから、それ に合致したものが、今の特定保健食品と同じように、いわば栄養補助食品と名乗るとい うようになっていくんじゃないでしょうか。名前は別ですが、まだ栄養補助食品である かどうかは決まっておりませんが、そういう方向づけはしていきたいと思っておりま す。 ○池上委員  ただ、一般的な食品に関しても、まだ日本ではGMPが実際にはきちんと制度として 定着していない中で、例えば栄養補助食品だけそういうことが本当に可能なのかどうか という点で疑問を持つんですけれども。 ○田中座長  ありがとうございました。  その次がこの(2)でございますが、栄養成分表示、これについては、皆さん方は基本的 には栄養表示基準に準じたものであっていいだろうけれども、これをそのまま導入する のは問題である。これはおっしゃるとおりだと思います。だから、栄養補助食品として の手直しという表現をされておりましたが、修正なり、場合によっては削除、追加なり をしていく必要があるんではないかと思われます。特にこの生理活性物質の含有量表示 といったところは、むしろ次の任意表示の栄養素機能表示、あるいは健康強調表示とも 関連してくると思いますので、そこでもう少し議論を深めたいとも思っております。こ のあたりはそれでよろしいございますか。基本的な考え方は、この栄養表示基準制度を お手本といいますか、参考にするということでございます。  それから(3)の最大摂取量表示については、先ほどディスカッションしていただいたと おりであります。すなわち、第6次改訂の日本人の栄養所要量と、それから医薬安全局 長の通知で示されたものを参考にして個々に検討していくということです。  この中で数値的にはそうでしょうが、この過剰摂取における注意喚起・警告表示への 対応といったことでございますが、例えばですが、先ほど五十嵐先生からも御所見あり ましたビタミンAのレチノールの過剰摂取では、こういうことが起こるというような意 味もその一つかと思いますが、この点についてどなたか御発言ございますか。  江指先生いかがでしょうか。 ○江指委員  ミネラルの摂取上限値を決めるときに、所要量のワーキンググループで議論したこと なんですけれども、妊婦それから授乳婦についての摂取量の上限というのはデータが基 本的にはないに等しい訳です。普通の化学物質については、動物実験でそれを10分の1 にして、更に固体差10を掛けて100 分の1にして上限値を決められる訳ですが、栄養成 分でそれをやるとゼロ以下になってしまう場合も出てきまして数値が決められない。独 特の係数を考えなきゃいけないんですが、それにしましても、妊産婦に関してそういう ものがないということで、この辺のところをどうするかというのが、発言すると何か提 案しなきゃいけないとは思っているんですが、非常に気になっているところではありま す。実際にミネラルの場合も、ビタミンもそうかもしれませんが、妊娠中は吸収率が高 まるというのが一般的でございますから、その辺もどうしたらいいのかなというので、 何らかの対応をすべきかなというふうに思っております。  以上です。 ○田中座長  医薬品の場合でも、妊婦での服薬についてはデータはないけれども、注意せよという ような表示は必ずといったぐらいある訳ですが、そのあたり橋詰先生いかがでございま すか。 ○橋詰委員  これはぜひ注意のあれは入れておいてほしいんです。と言いますのは、結論を先に言 っちゃったんですけれども、所要量やなにかの決め方とはちょっと違うんです。 例えば所要量の決め方なんかはビタミンCは上限を決めていません。ただ、あれは副作 用がないから決めなかったのではなくて、インパクトファクターのきちんとしたデータ がないために入れていないだけであります。ただ、個別に少しずつ症例報告なんかを見 ますと、ビタミンCを食べていた人がシュウ酸結石を起こすというのがあるんです。た だし、ビタミンCを食べていたからシュウ酸結石が起こるか因果関係がきちんとしてい ないんです。これが100 例とか、1,000 例とか集まりましたら、因果関係を証明しなく ても、およそ見当がつくと思うんですけれども、これが数例しかない場合には、そうい うようなことはかえって混乱を招くので現時点ではとれない。これはミネラルの関して も同じようなことが言えると思います。ただし、今回の栄養補助食品の場合には、そう いう報告もあるということも引っくるめてきちんと掲示すべきだとは思っております。 それは100 %じゃないにしても、そういうような報告があるという注意事項というか、 そういうことはきちんと入れておいた上で消費者に選択させるという必要があると思い ます。 ○田中座長  ありがとうございました。 ○野中委員  私が実際に取り扱っている患者さんが腎不全というか、特殊な患者さんのケースなも のですから、このことに関しては目がいくんですけれども、ただ栄養補助食品の場合に は、一般的な患者さんたちは栄養補助食品を体にいいものとしてとらえる傾向があって それを例えば疾患のある患者さんは、6番目注意表示の一番最後の部分である程度救わ れる部分があるかなと思いますけれども、そういう部分として栄養補助食品を、いわゆ る病気を持った方がとらえるかどうかという部分では、多少私は危惧を持っていますの で、その警告等に対してのことと、それから一番下の必要な人は相談をするという部分 で救えるかなと思いますけれども、とり過ぎとか、必ず適切にという部分で表示してい ただけたらと思います。警告もある程度必要だと思います。 以上です。 ○田中座長  次に、適切な摂取方法ということでございますが、1回当たり、これも非常に微妙な 表現をしてありますが、これは御存じのように薬との区別ということで、サービングサ イズ、または1日当たりの摂取方法への対応ということで、これは何らかの形では対応 したいというふうには思いますが、どなたかございますでしょうか、あるいは追加は。 ○江指委員  この適切な摂取方法というのは非常に難しいと思っておりまして、栄養補助食品とし てつくられるのが何十種類か何百種類かで、補給される、あるいは期待される機能とい うのが何十種類かあるとすると、消費者が自分に一番適した食品といいますか、栄養補 助食品をどうやって選択するかというのが大問題だと私は思っております。 例えばカルシウムの少ない人がカルシウムを摂取するんなら、それは全くいい訳です が、それが鉄の多い食品をカルシウムの少ない人が摂取するとか、そういうふうなこと は起こり得る訳でして、アメリカの場合は、いわゆる栄養教育というのはもう一方にあ って、こういう栄養表示基準制度というのは出来てきた訳ですから、一体になっていな いと消費者が、自分が摂取すべき補助食品がどれなのか、選択する手法がはっきりして いないということで、これは厚生省というのか、あるいはメーカーの団体というのか、 食生活診断とか、栄養診断の一定の管理方法、あるいはこれを販売するところで管理栄 養士、あるいはしかるべき資格を持った人が、薬局で薬を買うときに薬剤師さんのアド バイスを受けて買うというふうなことと同じようなことをやらないと、消費者が自分に は何が足りないのか、あるいは何が多過ぎるのかと簡単に分かるようだったら栄養学な んて要らない訳でして、それだから専門家としての栄養士さんがいる訳です。集団給食 施設に調理員さんのほかに、きちんと献立を立てる栄養士が必要だというのは、そうい 背景があってつくられている訳です。この食品についても私は同じだと思っておりまし て、前にも同じことを言った記憶があるんですが、摂取する人が本当に自分が摂取する あるいは補給しなきゃいけない栄養素が分かるように何らかのことを考えないといけな いというふうに思っております。 ○田中座長  ありがとうございました。  その次は5番目で注意表示、苦情などの問い合わせ先、保存方法、安全性への確保、 それから食品である旨の表示、これが先ほどもディスカッションされた訳です。1番で ディスカッションされた訳です。それから何回か触れられておりまして、また今、江指 委員からも発言がありましたが。  すみません。私があらかじめいただいていた資料と本日配られた資料とはちょっと異 なっておりまして申し訳ございません。 5番目が推奨摂取量の表示、第6次改訂の栄養所要量が出ましたので、それに対する 割合への対応、これも今、江指先生に触れていただいた点と関連があるかと思いますが この点について何かコメントなり意見ございますでしょうか。  注意表示の方を後回しにさせていただきます。順番上、5番目の推奨摂取量の表示の ことについてですが、江指先生は、実際の摂取量の評価がより難しいのでという発言も あった訳ですが、和田委員、みずから買われる立場から何か。要するに、どれぐらい栄 養栄養補助食品からとったらいいのかという目安みたいなものになってくるという意味 合いもございます。 ○和田委員  お尋ねいただいたことの的確な発言にならないかもしれないんですけれども、確かに 栄養摂取量の表示というのが、消費者にとって分かりやすいものであれば望ましいとは 思いますけれども、それより前の段階で、先ほど江指委員からお話のありました一体自 分は何が不足しているのか、自分が何をとった方がいいのかということが一体分かるの かという、考えてみれば、その基本のところへ戻りますと、推奨摂取量の表示よりも手 前の段階の問題になってくると思うんです。ですから、私なんかは非常に範囲を限定し てという意見に終始しておりますのは、そういうことがあるから、こういうものが栄養 補助食品として非常に広い範囲のものが扱われること自体に私は疑問があるものですか ら、最初からそういう立場で発言してきたんです。  それで、ここでお尋ねがあって、もし発言するんですと、推奨摂取量、もしも自分が これが足りないから、それなら選ぼうというときを考えれば、栄養摂取量に対する割合 になるんでしょうか、そういうことを自分で考えるための参考の情報というものはある 方が望ましいとは思います。ただ、それはあくまでも自分が本当に必要とするものが的 確に分かっているという前提にあるときです。話が一番元のところに戻ってしまうよう で混乱しますけれども、そういうことです。 ○田中座長  五十嵐先生どうぞ。 ○五十嵐委員  この問題が難しいところは、栄養所要量が決められているものについては、こういう 表示はしようと思えば可能な訳ですが、先ほど田中座長は、そうじゃありませんよと言 われましたので、そうしますと範囲がないものは大体どういう表示になるのかと、こん なものはあり得ませんので、例えば、バイオフラボナガムみたいものがありますよね。 そういうものが有効か有効じゃないかという議論ではなくて、そういうものは栄養所要 量の中に当然ありませんから、どれだけとればいいのか、どれだけとったら悪いのかと いうことも分からない。こういうようなものの表示は当然出来ないものもあります。で すから、絶対的な条件にはならないかもしれない。つまり、出来るものがある場合には 出来ますけれども、出来ないものは当然この表示はありませんから、それはどうするか というのはこれからの問題だろうと思います。これはペンディングしておいた方が私は いいと思います。対象がビタミンとミネラルだというなら、それは可能だと思いますが そうじゃなければ、それは不可能の状況だと思います。 ○田中座長  おっしゃるとおりです。それは理屈です。  ほかにどなたか御意見ございませんか。ちょっと中断しましたが、6番の注意表示と いうのは、先ほどお話ししたとおりでございまして、一番最後には治療している人、あ るいは医薬品等を摂取している場合の対応として、医師、栄養士等の指導の上摂取する 旨の表示が必要かどうかということです。江指先生がこれをかなり強調されていたこと でございます。 ○五十嵐委員  こういう栄養補助食品の成分の中には、特に医薬品とのインターアクションの非常に あるものもある訳ですので、この辺はきちんと表示をしなければいけないし、先ほど野 中さんがおっしゃったように、きちんと御相談をくださいということがあると、腎臓じ ゃなくて、いろんなところでいろんな薬品とのインターアクションがよく分かっていま すので、普通のミネラルをとっても、そういうことが起きる場合もありますし、そうじ ゃないものをとっても起きますから、この辺はやはり注意表示はしていただいた方がい い。つまり、これは現在売られている医薬品としてのOTCのビタミンであるとか、カ ルシウムだとか、ああいうような製剤についてと同じような考え方で、似たようなシス テムを導入することが一番いいんじゃないだろうかというふうに私は思います。 ○田中座長  今の6番の注意表示では、インターアクション(相互作用)についてもディスカッシ ョンをすべきであるという御提言だと思います。確かに食事とある種の医薬品との相互 作用についてはかなり分厚い本も出ているようでございます。例えば、降圧薬のカルシ ウムを、拮抗薬のあるものついてはクレープフルーツジュースを飲むといけないという 表示も書いてあるようです。そういったことで、この栄養補助食品についても、そうい った広い意味での食品、あるいは他のミネラル、あるいは他のビタミン等との相互作用 といたことの注意表示も必要であるだろうという御意見だと思います。 ○池上委員  今の注意表示に関連してですが、具体的な例として、とりあえず治療している人、あ るいは医薬品等を摂取している場合の云々というふうな注意事項がありますけれども、 先ほど江指先生からも御指摘のあった妊産婦とか授乳婦とか、あるいは高齢者であると か、リスクの高い人たちに関しては、専門家の相談を受けてから利用するようにという ような注意書きがあった方がいいのではないかというふうに私は考えています。今の一 番下の部分だけでなしに、そういう人を引っくるめて注意書きをした方がいいのではな いかというふうに考えています。  もう先生方も御承知だと思いますけれども、アメリカで妊婦の方たちがビタミンAの サプリメントをとっている。それが通常の所要量の5倍以上とっているグループではか なり高率に奇形児が生まれるというような報告が二、三年前に実際に出ておりましたか ら、そういう例にも鑑みて、注意してとるべき人たちはどういう人なのかということを 明記した方がいいのではないかという意見です。  それからもう一つ、アメリカのFDAの報告でかつて見たことがあるんですが、子ど もがこのダイエタリー・サプリメントをお菓子と間違えて多量に摂取して、中毒事故を 起こすという事例がアメリカではかなり多いという報告が出ているんです。現状では日 本では、まだこういうものが家庭に一般的には広がっておりませんから、事故例として は、多分そう多くはないんだろうと思うんですけれども、今後やはりこういう制度が整 備されていくと、だんだんと利用量が増えてくると、そういう事故も可能性としては考 える必要があるので、子どもの手の届かないところに置くことというような注意もあっ てもいいのではないか。アメリカでは、鉄剤による子どもの中毒事故というのがかなり 多いという報告、子どもの中毒事故の中で最も多いというようなことが、FDAの出し ているコンシューマーレポートなんかに報告されたことがあります。 ○野中委員  私も同じことですけれども、ただ一つ、スイッチOTCとか、その辺で経験したこと を言いますけれども、メーカーさんはいつもこの文章はきちんと書いてあることは書い てある。でも、それは何かあったら専門家に相談しなさいというような姿勢で書いてあ って、本来は何か起きる前に、こういう部分をどうするかという部分が必要なんですけ れども、これさえ書いてあれば、自分たちの責任はどうだという部分があるので、この 辺の認識を、私はスイッチOTCの最近の薬で激論しましたけれども、その姿勢が最終 的にはどうも分かっていただけないんです。これさえ書いてあればいいということじゃ なくて、書く必要はあると思うけれども、その意味は事前の場合でありまして、事後の ことではないということを私はあえて強調させていただきたいと思います。  以上です。 ○山田委員 私は、さっきの池上先生のお話でも、事故とかに、あるいは過剰にとったのか、それ が原因で起こったとしても、それを飲んだために起こったかどうかということが、なか なか飲んでいる本人は分からない。そんなことがありますので、食品でも、例えばガム なんかでお腹がゆるくなることがありますとか、そういうような表現で書いてあるんで すけれども、それをとると過剰の場合、あるいは体質によってはどんなことが起こるお それがあるのか、皮膚に湿疹が出るおそれがあるのか、あるいはお腹をこわすおそれが あるのかなんなのかとか、その辺のところで、こうなった方は食べるのを中止して医師 等に相談してくださいと、そういうような具体的な症状と申しますか、どんなことが起 こるのかということが書いてあった方がいいのかと思っております。 ○田中座長  それは3の最大摂取量表示の2行目に書いてあることと関連してくるんではないかと 思われます。過剰摂取における注意喚起、警告表示というようなことです。ありがとう ございました。  それでは続きまして、任意表示について御検討をお願いしたいと思いますが、その前 に、資料に基づきまして、事務局から栄養素機能表示と健康強調表示について御説明を お願いいたしたいと思います。 ○吉田新開発食品保健対策室長  御説明の前にちょっとお手直しをお願いしたいのでございますが、(1)、(2)のそれぞ れ栄養素機能表示、健康強調表示の下に(規格基準型)、(個別評価型)という括弧書 きを入れておりますが、この規格基準型及び個別評価型というのはこの時点では削除し ておいていただきたい。ちょっと誤認を与えるおそれがございますので。  基本的にこの考え方、(1)の方は、例のコーデックスの方で決められております栄養素 としての働きをどのように書くかという部分でございまして、栄養補給、補完を目的と した場合の表示のあり方として含有量表示を含め、特定の栄養素等機能表示に関してど こまで考えるかということを御検討願いたいと思います。具体的な例としましては、例 のコーデックスの方で書いてございます「ビタミンAは目の健康に役立ちます」、ある いは「カルシウムは骨を丈夫にします」というふうなものが考えられます。  (2)につきましては、きょうの冒頭の方の御説明でいきますと、B案あたりに書いてお りますリスクリダクションに近いアイディアでございますけれども、科学的な根拠に基 づきまして、特定の疾病罹患リスクの軽減を目的とした場合の表示のあり方として健康 強調表示に関し、どこまで考えるかということでございます。ただ、この健康強調表示 につきましては、今年の4月の終わりから行われましたコーデックスの表示部会という ところで、ある程度のアイディアが出されておりますが、ただ、これもアイディアどま りでございまして、私どもの方も具体に何をそこで意味しているかということは十分承 知していないのでございますが、何らかの形で食品と健康との関係を述べるものを健康 強調表示(ヘルスクレーム)と呼ぶというふうに書いております。他方その一方で、栄 養素機能表示は別であるよというふうに書いてございます。すなわち、こちらの方は食 品と健康という感じで、上の方の栄養素機能標示の方は、栄養素とその働きという違い があるのかなと薄々は読めるんでございますが、そのあたりちょっと不十分な点もござ います。そのあたりも総合的に御勘案いただきまして、具体的に栄養素の働きだけを書 くのか、あるいはもう少し踏み込みまして、リスクリダクションに近いものを書くのか 逆に言えば、ただリスクリダクションというものも、ある意味では栄養素としての働き という観点で考えられる部分もあるかと思いますので、栄養素機能表示という考え方の 中で具体にどのあたりまで書けるようにすればいいかということを御検討いただきたい と思います。  以上でございます。 ○田中座長  ありがとうございました。  そうしますと、この資料にございますように、任意表示の中では、(1)として栄養素の 機能表示、栄養素はビタミンなりミネラル等が本来持っておる生理的機能と申しますが あるいは、もう一つは欠乏症に関連したといっていいのかもしれません。その欠乏症の 名前そのものずばりを書く訳にはいかないというところでございますので、その表示で ございます。2番の疾病罹患リスクの話ですが、これはいわゆる生活習慣病を念頭に置 いたものであるというふうに主として考えていいんじゃないかと思います。しかし、が んとか、ときには長寿という問題になりますと科学的根拠がどれぐらいあるのかどうか ということもございますので、そういったところで科学的根拠に基づきとなりますと、 生活習慣病の中でも、脳卒中や虚血性心疾患のリスクファクターである高血圧とか、あ るいは糖尿病ないしは耐糖能異常、あるいは高コレステロール血症等を念頭に置いての 話ではないかと思われます。どれぐらいそれが言えるのかといったことのお話を聞かせ ていただきたいと思います。時間もあと30分でございますので、この表示の許可制度、 これは先ほど池上先生もちょっと触れてくださいましたように、いわゆる特定保健用食 品制度型の創設の検討も必要とするかということでございます。ですから、その3つに ついてこれも全委員の先生方の意見を承りたいと思います。 それでは次は逆回りということで、和田委員から御発言願いたいと思います。 ○和田委員  今、お話に出ました表示の許可制度については、特定保健用食品制度型と言っていい のか分かりませんけれども、何らかの制度が必要だというように考えております。  それと、話を戻して申し訳ないんですけれども、先ほどの前ページの6番の注意表示 のところですが、この表示に入るかどうかというよりも、本来は先ほどお話しありまし たように、ものに書いてあるというよりも、栄養補助食品という名前になるかどうか分 かりませんけれども、そういうものについて自分が本当に必要なのかどうか。それから 必要ならば、どういうものを買って、しかも、どういうふうに摂取していったらいいの かということを、出来れば本当は専門家の方の助言を得ながら選んでいく、買っていく 使っていくということが一番望ましいと思うんです。ですから、ここの表示以外に、先 ほど一般的ないろんな情報提供というお話がありましたけれども、ここの注意表示から 外れるから先ほど積極的に話はしなかったんですけれども、私がお願いしまして、国民 生活センターの資料が皆様のお手元へ届きまして、これを見ていただきますと、93年か ら97年までの危害情報、ほとんど上位3位までに健康食品というのが必ず挙がっている ような状況の中で、一番元のところですけれども、そういうものをもし手にしようとす るならば、積極的に勧められてとか、通販とか、訪問販売とか、そういうことが非常に 多いんですけれども、そうじゃなくて、むしろ自分が必要なのかなと思ったときには、 まさに自己責任で専門家に相談をして、そしてそのアドバイスを得ながら適正に表示さ れているもので自分が選んでいくという、もっと主体的な態度をとらなければいけない と思うんです。ですから、その前の段階で、出来るだけそういうものを買おうとするの であれば、専門家にアドバイスを得ましょうということの一般的な情報提供というか、 それが必要なんだということを、ここの注意表示のところの問題ではないですけれども あえて発言させていただきます。 以上です。 ○田中座長  任意表示の栄養素機能表示と健康強調表示については。 ○和田委員  任意表示の栄養素機能表示、私はとりあえずビタミンとミネラルに限定すべきという 前提を私は持っていますから、ここの表示例にあるようなものが、きちんと確立してい るような表示例に出ているようなものであれば、これを専門家の方々の議論の上で、任 意表示の幾つかの表示例というのは出していってもいいのではないかというふうに考え ております。  それから健康強調表示、この科学的な根拠に基づきの根拠というのが、先ほどの座長 のお話を伺っていると、大変範囲を狭く、生活習慣病の中でも、こういうことというよ うなお話がありましたけれども、ここでの科学的な根拠というのが、それこそ多くの専 門家の方々の間違いない合意というものがあれば考えていってもいいのかなと思います けれも、健康強調表示ということについては、言い回しというか、表現方法なり何なり といとを考えますと、理屈の上では、そういうことがあって消費者のために役に立つ表 示かもしれないけれども、その書き方というんでしょうか。そこまで相当厳密に考えて 検討した上でないと、問題があるのではないかというような感じがしております。明確 な発言が出来ないで申し訳ないと思いますけれども。 ○山田委員 今、和田先生がおっしゃったみたいに、ビタミン、ミネラルにかなり特化する。それ から非常に限られた範囲のものですと、こういう表示、しっかりした表示が出来ると思 うんですけれども、あと、そうじゃなくて、いわゆるダイエタリー・サプリメントみた いなかなり表現が広がってまいりますと、初期のころに、たしか日本と外国のいろんな 表示のサンプルを拝見したんですけれども、その中で非常に印象的だったのが、アメリ カの、勝手なことを書いておいて、後でこれはFDAが認めたものではないというただ し書きがついている。それから日本のは非常にあやふやというか、特に中高年の男性に お勧めしますなんて書いてあって、私なんかですと、例えば関節が痛くなったような、 これにいいんだろうか。目がしょぼしょぼしてくるのは、こういう人が飲んだらいいん だろうか、全然何だから分からない。これは実際の売っているところに行って聞くと勝 手なことを言うかもしれなくて、そちらは証拠が残らない。そういうことになるという ことがある訳ですので、ある程度の根拠のある書き方を書いておいて、ただし、これは 権威あるところでは認められているかどうかというと、そうではないというようなこと まで書けるんだったら、かなりのことを書いていただいていいんだろうとは思っており ます。  ただ、ビタミン、ミネラルや、それよりも そういうふうに範囲をしっかりして、ち ゃんと根拠があるものだけについて健康補助食品となりますかどうですか、そのものを 限るというところが話のもとだろうと思いますので、そうなりますとそういうあやふや なことはなくなるんだと思います。  以上です。 ○野中委員  任意表示と書いてありますけれども、実際に消費者と販売側としてはこれが一番書き たい表示だろうと思って、そこで選択をされる訳です。その辺が一番問題になるところ であって、私とすれば、それに関して科学的な根拠と特定の疾病罹患率リスクの軽減と いう部分がどう結びつくかどうかということに関しては、ちょっと自分の中では整理が つかない部分ですけれども、出来れば、いわゆる特定保健用食品制度とか、そういう中 で、そういう部分をもうちょっと任意表示を、いわゆる義務的表示と、消費者にとって どっちがまさるかどうかということで消費者が惑わないような表示にするような方策も とられて、その制度というものをお考えいただく必要があるのではないかと思っていま す。  以上です。 ○田中座長  今の個別承認を要する特定保健用食品制度型というのはすべてがこの制度に載せるべ きだとお考えですか。それともビタミン、ミネラルはある程度分かっておるんだからい いとお考えになりますか。 ○野中委員  その辺は、いわゆる実際に販売するというか、消費者がその立場に立って選んだとき に、どれだけのリスクがあるかどうかという中で判断されたらいいんだろうと思います し、ある面では安全性がありますけれども、それからもう一つは、その前の議論であり ましたように、いわゆる過剰摂取、その辺の話をどうとらえるかどうかという部分であ ると思います。啓蒙というか、もう一つはある程度当面というか、こういう補助食品を 売ることに対して私は反対している訳ではないんですけれども、正しく消費者が使うた めにどうするかという中では、当面の間、先ほど江指先生が言われたように栄養教育と か、そういうことの常識的に理解されるという部分までは、ある程度慎重にそういう部 分の制度とか、そういうものを考えられて、その成り行きを見られてからだんだん外す とか、そういうこともお考えになるようにしていただけばいいんじゃないかと思います ので、ちょっと明確に答えない部分がありますけれども、そういうことだろうと思いま す。 ○浜野委員  栄養素機能表示につきましては、これはコーデックスの考え方ですが、基本的には栄 養素の生理的な役割を示す。そしてその生理的な役割が学術的にきちんと認められてい るものということです。ここに例がありますように、ビタミンA、カルシウム、その他 これらについては任意表示で構わないと思いますが、その補助食品を意味を示す意味で も採用すべきと思います。この場合には表現上の問題が出てくると思いますので、しか るべきワーキンググループなりで、きちんと例示をしておくべきだろうと思います。例 えばビタミンならビタミンについて、ミネラルならミネラル個々について、この範囲、 こういう表現という形を示すべきだろうと思います。  それから健康強調表示については、その他栄養素であるか、栄養成分であるかは別に しまして、生理活性物質が使われたときに、その有用性を示すことなんですが、基本的 には、個別の評価型ということで、現在特定保健用食品で取り上げられているように、 一つ一つきちんと評価して、表示許可という制度を取り入れるべきと考えております。 つけ加えになりますが、何をもって健康強調表示とか、きちんと定義をつけてからしな いとならないと思っております。各国で今盛んにこの健康強調表示についての議論がな されています。 それぞれコーデックス、米国、イギリス、ヨーロッパ各国において行われていまして、 それらを勉強していますと、それぞれ一応健康強調表示について定義をつけておりま す。この場での議論ではないのかもしれないのですが、我々としても健康強調表示とい う言葉を考えるときには、そこでいう健康強調表示とはという定義付けをきちんとして おかないと、その中身を考えることが非常に難しくなってくると思います。多分特定保 健用食品においても、特段健康強調表示を定義はしていなかったと思いますので、定義 付けも併せて頭の中には入れておく必要はあると考えます。いずれにしても、ここでい う健康強調表示に関する件については、特定保健用食品制度のような、あるいはその中 に含まれるというような形てぜひ検討するべきだと思います。 ○橋詰委員  私の意見を述べる前にちょっと教えてほしいんですが、健康強調表示というのは、栄 養法の改訂の栄養強調表示と整合性はとってあるんですか。 ○吉田新開発食品保健対策室長  現在のところ、最終的な制度の落着きの部分まできっちり押さえた話ではございませ ん。少なくとも栄養素機能表示の方というのは、栄養素の書きぶりということで、栄養 改善法の中で読み取れるかなと思っておりますが、健康強調表示になった場合にはどう いう対応をすべきか、そこの範囲で読み取れるのか、また別の表示が出てくるのかとい うのがあるかと思います。 ○橋詰委員  別と考えていてよろしい訳ですね。分かりました。  実はヘルスクレームという名前は、同じヘルスクレームと英語ではそうなんですが、 イギリス人のとるヘルスクレームと、アメリカ人のとるヘルスクレームとは意味合いが 違うんです。どう違うのかといいますと、イギリスではどちらかというと、ここでいう 健康を増進する1の栄養素機能表示に近いようなとり方をしている訳であります。アメ リカ人もどちらかというと、2の健康強調表示に近い方のとり方をしている訳です。だ から、コーデックスでも意見が全然まとまらないというところがここにあるんですけれ ども、それで栄養補助食品そのものは、もともとが潜在性の微量栄養素が欠乏している 人、そういう人たちをそうじゃない人に回す。これはムルティブルビタミンなんかはそ の代表的なものです。  もう一つ大きなのは今度は生活習慣病のリスクを減らす、これも大きなものでありま す。これが量的にも普通の所要量よりももっと多くなければだめなんであります。そう いうような考え方がある訳なので、そこでここいら辺のものがごっちゃにはなっている 訳です。1番の栄養素機能表示とするか、健康強調表示にするか、この名前はまた別に 考えなきゃならないと思うんですけれども、2つの目的を考えあわせますと、任意表示 というのはある程度必要であるかと思うんです。その中に、リスクファクターではどの ぐらいの量が必要だということは必要だと思うんです。もちろん、その上限値というの は考慮しながらやらなければなりません。ただし、そういうのをきちんと、普通の潜在 性欠乏状態をなくすためのものと、それから今いった、そういうリスクファクターをな くすためのものとは違うんだということをきちんと表示をしなければならないかもしれ ません。そういう意味でこういうところは、それぞれのメーカーがどちらを選ぶか、あ るいは商品はどれを選ぶかによって、任意で私はいいと思うんですけれども、こういう ようなことが必要だと思います。  それで問題なのは、2の健康強調表示と一応仮に言っておきますけれども、ここで問 題なのが、アメリカでも実はFAD、本当を言いますと、あれは栄養補助食品の方を 苦々しく思っているんです。だから、そこにFDAは一切関知しないということを一応 入れるようにしている訳なんです。どうもポリティカルのものが働きまして、FADの いうことがだんだん後退していってしまっているのも現実であります。そうなってくる と、日本も同じような、何が後退してくるかというと、日本にも既にあるような、まが いものの健康食品みたいなものを堂々とこの中の栄養補助食品の中に入ってきてしまっ ている。これがアメリカで問題なんです。そうならないためには、3番目の表示の許可 制度というのはどうしても必要だと思います。本当は許可とかなんとかというのは規制 緩和に大分離れてくるんですけれども、でも、やはり国民の安全性を守るという意味で は許可制度が必要で、マル適マークといいましょうか、どこで出すかはこれからの議論 になるかもしれませんけれども、マル適マークがどうしても必要になってくると思いま す。  もう一つは、こことは関係ないんですけれども、先ほどいろいろ議論で、こういう栄 養補助食品を売る場所なんですけれども、普通の食品と一緒に並べられては困るんで す。例えばバターやなんかにマーガリンという製品がありますけれども、これは五十嵐 先生もよく知っているんですが、それと同じところに並べられたら非常に困る訳です。 ですから、コンビニで売るにしろ何にしろアドバサーがいるような、そういうような コーナーをつくってもらわないと、これは先ほどからいろんな意見が出ていますけれど も、これはこれからの問題としてもちょっと考えなきゃならないとふうに思います。こ れは今の任意表示とは関係ないところまで言っちゃって申し訳ないんですけれども、そ れが必要だと思います。 ○多田委員  任意表示の件に関しまして、今のお話、私も先生方のお話と同感なんですが、いわゆ るヘルスクレーム、それからファンクショナルクレーム、ニュートリエントクレームと いう、要するに少しずつこれは意味が違うと思うんですけれども、基本的には現在はほ とんどこれが書けていない状況で、消費者が全然分からない中で商品を使わされている というのが現状かと思います。結局、禁止すればするほど、逆にアンダーグラウンドで 情報が間違って伝わってしまう場合もあるということを考えていきますと、ある程度科 学的な根拠という上に立って、これは表示させていくべきであろうというように思いま すが、現実には薬事法がありまして、特にヘルスクレームに関しましては、前々回ぐら いでしたか、薬事法の括弧の(食品を除く)というのをとったときに、とったけれども 解釈は変わらないよというお話でございましたけれども、その辺は、現実的にこういう 議論をしていっていいものかどうか、逆に事務局にちょっとお尋ねしたいんです。 ○吉田新開発食品保健対策室長  多田委員の方も御存じかと思いますが、この制度のあり方自体変わっていない訳でご ざいますが、食と薬の区分のあり方につきましての、いわゆる46年通知、それ自体の見 直しというのが医薬安全局主導で、私どもの方も関与しつつ行われておりまして、その 中で、言ってみれば、これが厚生省としての公式な薬と食品の区分のあり方ということ になってくるかと思います。ですから、その中で食品としてどの程度の表示が認められ るかということも現在御議論いただいているところでございますが、逆に言えば、皆様 の御議論というのは、本日も医薬安全局からも出席しておりますけれども、そういった 形で反映していくという方向で考えておりますので、そういう意味におきまして、とり あえず忌憚のない御意見をお聞かせいただきたいと思っております。 ○多田委員  そちらの方の検討委員会の現状というのはちょっとお話はしていただけないんでしょ うか。薬務の方がいらしているならちょっと。 ○吉田新開発食品保健対策室長  表示の方につきましては前回議論に入ったばかりてございますので、表示以外にもい ろいろ、薬とはどういうものかというものを決めるような委員会でございまして、食品 と薬品の区分だけじゃない議論も行われており、表示というのは前回議論に入ったばか りでございまして、この時点で御説明出来る話ではございません。また、逆に、あちら で決まったから、こちらもそうしろというふうな話でもないかと思いますので、その分 は十分御議論いただけるかと思います。 ○多田委員  分かりました。そういうことで表示に関してはやっていくべきだと。ただ、法律論が ありますので、その辺を踏まえてどこまで書けるかということが最終的なポイントにな るかと思います。 それから先ほど来出ていましたアメリカのヘルスクレーム、イギリスのヘルスクレー ム、それからアメリカのGMPというお話もあったですけれども、ちょっとこれは余計 になるんですが、現実には健康食品業界で、アメリカのGMPというのはまだ正式には 出ていないだろうという解釈をいたしておりまして、FDAはこのDSH法をつくると きに、GMPで商品のギャランティをするということを言ったんですが、まだ動いてい ないようでございまして、民間の団体の方でつくるような動きがある。あれだけ広い国 で、地方の散らばった工場が果たして衛生面で大丈夫かという議論は、逆に日本の食品 衛生法の方がしっかりしていまして、狭い国ですから、日本の方がはるかにそういう意 味での工場施設というのが進んでいるというように私は考えておりまして、ある意味で は衛生面、製造面に関しまして、日本の方が小回りがきいてしっかりしているというこ とでは自信を持っていいんじゃないかというように思っております。それにPL法とい うことも出来てきまして、ある意味でメーカーの立場でいえば、一番安全性というもの はクリアにしなきゃならんということが立場上当然考えておりますから、そういう意味 での製造上の心配というのは余りないんじゃないかというように僕は思っております。  それから表示の許可制度に関しましては、これは出来れば特保型というんでしょうか そのものを当然やっていただいて、特にこの「科学的な根拠に基づく」という言葉なん ですけれども、この場合に、どこまでやるかという議論が最終的にはくると思うんです が、私は食品らしさを残した科学的根拠をぜひ追求していただければ、相当いい制度が 出来るんじゃないかというように思いました。いろんなテスト方法があろうかと思いま すけれども、現実論を飛び越えたようなものをやっても余り意味がないし、医薬品のよ うな厳しさを求めても、これもついて来れない人たちもいるということを考えたときに どうあるべきかということが基本的な問題になるやに思います。  以上です。 ○江指委員  任意表示につきまして、栄養所要量が決まっているような栄養素に関しましては、機 能性、その栄養素の持っている生体機能、生理機能というのは、厚生省から出される説 明文書に記載されますから、一定のレベルで記載は可能であろうかと思っていますので それに準拠したような記載とか、あるいは量的な絶対量の表示は必要であろうというふ うに思っております。  もう一つ、ぜひこれはつくる側にお願いしたいと思っておりますのは、例えば食品中 のカルシウムなどは、ある種の食品に含まれるカルシウムは、別の食品に含まれるカル シウムの、いわゆる消化吸収率、生体利用性は5分の1でございます。いわゆる存在形 態、あるいは一緒に含まれる物質によって、食べたときに体の中で利用される量は随分 違うんでございます。亜鉛についても、例えば、ある種の食品の亜鉛は、別の食品の亜 鉛の3分の1の生体利用性しかないというふうなことが続々分かってきておりますから これをどういうベースで、栄養補助食品がつくられているか。その素材によってはメー カー側で、これはどのくらい利用性があるのかというふうなことは一定の情報を持って いないといけないと思っておりまして、そういう意味では、今でも時々非常に吸収率が いいカルシウムだとか言いながらありますが、それをちゃんと科学的根拠に基づいた表 示をお願いしたいというふうに思っております。  それと、健康強調表示なんですが、今、多田委員が食品らしさを残した科学的根拠と 非常に微妙で難しい表現をなさいましたが、気持ちはよく分かります。科学的根拠とい うのは、具体的に言いますと、物質的基礎がそこに存在しているということでございま して、その食品に含まれる何らかの物質が特定の疾患のリスクを軽減させるということ になりますと、その物質が何であって、何種類あって、どれだけの量が含まれているか ということが明らかになって、特定の疾患との量的関係の間に一定の法則性があって、 しかも、それが繰り返しその効果が示されるというところに、いわゆる科学的根拠の意 味がある訳でありまして、そうしますと食品らしさを残したといいますと、今、特定保 健用食品でしばしば困っていることは、食品ですから有効成分がいっぱいある場合があ る。これをどの成分とどの成分が有効であって、特定の疾患のリスクを軽減させるのか というところの法則性を見つけるのは、いわゆる西洋医学的といいますか、西洋的なサ イエンスですとなかなか難しいです。いわゆる漢方的な丸ごとのこれとこれというのは いいんですが、今の世の中どっちかというと西洋的なサイエンスでいきますから、物質 といったら、これとこれとこれがあって、その量がこれで、それがこういう比率であっ たときに、このリスクをこれだけ量で軽減するというふうなことを示されたときに科学 的根拠という訳ですから、食品的というと多分もっとおおらかに評価をしていただきた いということだと思う訳です。そこの因果関係をどういう物差しで物質的根拠に求めて ただ、疫学的な大きな考え方で一定の法則性を見つけるというのも科学的根拠になるん ですが、そういうのが特定されれば批判に耐えられると思うんですが、非常に大ざっぱ に、この人にはきいたけれども、この人にはきかなかったとか、あやふやな経験的な根 拠だと、ちょっとこれは対外的な批判にも耐えられないんじゃないかというふうなこと があって難しいなというふうに感じておりますので、スパッと言ってしまえば、難しい からこの際やめておいた方がいいというのが私の率直な意見でございます。  それからもう一つ、今言ったような科学的な根拠に基づいてその食品が強調表示を出 来るということになりますと、今、特定保健用食品でやっていることそのものです。で すから、特定保健用食品制度型の創設を必要としないぐらいに、限りなく今の特定保健 用食品に近いというふうに考えていますけれども、この許可制度が出来て、特定保健用 食品のような検討会で個別に一つずつ検討して、これは大丈夫だということになると、 消費者としては相当安心して摂取出来るんじゃないかというふうに思います。  以上です。 ○池上委員  私も大体江指先生の言われた意見と同じような意見なんですけれども、栄養素機能表 示に関して、今例としてビタミンAは目の健康に役立ちますと書いてあるんですけれど も、実際にビタミンAの作用は、この1文の中に凝集はされていないんです。ビタミン Aの機能というのはもっと多様ですし複雑だから、本当に短いセンテンスの中に、そう いうことをあらわし得るのかどうか。本当に消費者に必要な情報が提供し得るのかどう か、先ほどから箱の外側に様々なことを書かなきゃいけない。その中にこれより詳しく 本当に必要な情報が載せられるかどうか。その辺はちょっと私は難しいなという気がす るんですけれども、もし表示が可能であれば、ここに書かれているよりはもう少し内容 のあるものにしてほしいなというのが率直な意見です。  それから2番目の健康強調表示、先ほどこれまでの議論の中でもリスクリダクション というようなことでの、栄養素の役割の中でそういうお話もあった訳ですが、私は大変 難しいなというのが率直な意見です。幾つかの事例からも、そのことを推察することが 出来る訳です。例えばβカロチンですけれども、βカロチンは血中レベルの高い人たち の場合に、がんにかかるリスクが低いとか、そういうようなことが実際にデータとして 示されています。それに基づいて、幾つかの介入試験が行われましたけれども、実際に はプラスの効果を示したのは、中国での疫学実験だけで、ほかではむしろ逆の結果が出 て、大量投与することによってがんの発症率がむしろ逆に上がった。心臓病の死亡率が 高まったという、フィンランドやアメリカでのデータが出て、介入試験が中止されたと いうような経過があります。βカロチンに関しては、膨大なデータが出ていて、それで なおかつそういうような結果が出てくるということであると、それより、データ量の少 ないものに関して、本当にリスクリダクションが、こういう食品の成分で実際に可能な んだろうかというのがどうしても納得出来ないというのが私の気持ちです。  それで、先ごろアメリカのがん研究所とイギリスのがん研究基金だと思いますが、が んを予防する生活15か条、正確な名前は覚えていないんですけれども、田中先生は多分 詳しく御存じだと思うんですが、それの14のところに、13までいろいろなことが書いて あって、15はたばこを飲むなということが書いてある。14というところに、ここに書か れていることをきちんと守れば栄養補助食品は必要ではないと、そういふうに書かれて いるんです。そういうのを見てくると、本当に栄養補助食品が科学的な根拠を示し得る んだろうかというのが私の率直な持ちです。  ただ、しかしこういうものを生活のよりどころとする人たちもいらっしゃる訳ですし それから実際に今回配られている国民生活センターのいろんな資料を見ますと、健康食 品で被害を受けている方たちもある訳で、だめだというのは簡単ですけれども、それで は済まない状況なんじゃないかというのが私の考え方です。ですから、安全をどこまて 確保し得るのか。本当にきくか、きかないかは分からないにしても、少なくとも安全の 確保だけは何とかしてほしいという気持ちはいたします。 例えば今の特定保健用食品に並ぶような形で許可をするような制度で科学的な根拠を ある程度示し、安全性のデータもきちんととったものを許可していくというような制度 をつくったときに、本当に今アングラでかなり大量の健康食品が売られていますけれど も、そういうものをきちんと排除し得るのかどうか。そこのところが可能なんでしょう か。その辺をちょっと、もし答えていただけたら、私の確信を持つ根拠になり得るので お願いいたします。 ○吉田新開発食品保健対策室長  今の池上委員の御意見、まさに私どもの考えているところでございまして、私どもと いっても、私個人的な部分もある訳なんでございますけれども、結局多田委員も御指摘 ございましたように、今の時点で一切表示はまかりならぬとなっております。しかしな がら、いろんな形で食品の働きというのは喧伝されている訳でございまして、そういう 中で消費者の方々が求めていらっしゃるというのは、紛れのない事実かと思います。そ ういう中で、私どもの今回のような栄養補助食品という名前で呼ばれるような制度がつ くられたときに、それについて少なくとも安全性、それに加えて、依拠出来るだけの根 拠があるということをきちんと消費者の皆様方が御理解いただければ、経済学では失敗 しているんですが、良貨が悪貨を駆逐していただけるんじゃないかというふうに考えて おります。逆に言えば、そういうふうな形の制度に持っていっていただくのが皆様方に 御検討いただいている趣旨じゃなかろうかと私は考えております。 ○五十嵐委員  任意表示なんですが、上の栄養素機能表示はきちんと機能が分かっているものについ ては表示するのは別に問題はないと思います。これに関連するのは、実はOTCがあり ますから、OTCは栄養素機能表示はしていますし、2番目の健康強調表示のOTCが 若干曖昧なんです。つまり、リスクリダクションはそう書いてはない訳ですから、一部 腰の痛みがどうとか出ていますけれども、そういうのはありますが、本質的な意味での リスクリダクションは確かに書いていないと思います。そのときにOTCとの整合性は どうするのかというのが大問題でして、OTCの方が書けなくて、こちらが書けるとい うことになると向こうからクレームが来るかもしれない。実は健康強調表示、先ほどち ょっと橋詰先生がおっしゃったんですが、エビデンスベストということなりますと、か なり疫学的なデータしか実際上はないだろう。カイニュウ的試験で成功したのももちろ んあると思いますけれども、大体挙がってきそうなものは幾つか想像がつく訳ですが、 そういうものでもって書いた場合に、これがリスクリダクションだけれども、絶対にそ れできくという訳ではありませんから、きかない人もいる訳ですし、きき過ぎる人もい るかもしれません。ですから、そういうものが書けるんだとすると、かなりきちんとし たレビューなり、オリジナルのペーパーをきちんと読んだ上で判断する場所が必要だろ うと。どこのコミュニティがやるのかしれませんけれども、そういうところをやらなけ ればならない。したがいまして、出てくるのは幾つかのものしか出てこないだろうとい うふうな気がします。  表示の許可制度なんですが、特保とはちょっと違うという、私、特保の委員もやって いるんですけれども、特保の方は実際的に言いますと含量がかなり少ない。かなり大量 に使いますと、逆に言いますと医薬品的になっちゃいますので、極めて量的に少ないと ころできくかきかないかという話をやっていますから、それに比べるとこの健康強調表 示は、先ほど橋詰先生が言われたんですが、量をかなりたくさん使ったところで、きく かきかないかという話のものが登場する可能性がある。そうすると特保的なものとはか なりニュアンスが違ってくる。それをどういうふうに考えていくかというのがこれから の我々の役目の一つではないか。  どっちがいいか悪いかということは私は申し上げませんので、なぜかといいますと、 例えばビタミンCにしても、たくさん飲めば、たばこの場合は別ですけれども、そうじ ゃない場合には、風邪にきくかきかないかは別なんですが、それに対してかかりにくく するとか、いろんなことがたくさんレポートにありますね。それからEをたくさん飲む と心疾患によって狭窄が起きた場合に手術をして、その再狭窄を防ぐ率が改善されると いうふうな話もありますし、いろんなことがたくさんありますから、それにはかなりた くさんの量が必要だと。そうすると、特保でとっているのは大体が量的に少なくて、つ まり食品としてのタイプをとっていますけれども、特保は食品の形態、こちらの方は食 品の形態は問わないということになりますと、量的に言いますとかなり大きなものをと ることになります。 ですから、その辺のセンスが違うので、それはきちんと考えていかなければいけないん だろうというふうに思います。ですから、もし特定な健康補助食品についていわゆる制 度をつくるにしても、どこかできちんとした認定は必要だと思いますが、特保の制度と は若干違ったニュアンスの機能になる可能性が強いと思いますので、整合性をOTCと もあわせていただきたいというふうに思っております。  以上です。 ○芦川委員  いずれの場合におきましても、任意表示が販売者とか、製造者のためではなくて、消 費者の利便性に配慮されたものであるならば必要だと思います。利用者とか、消費者保 護の観点から特定保健用食品制度型の表示許可制度、これの創設は必要かなと考えま す。それは可能であるならば、無益有害な類似食品が消費者の目につかなくなるという ようなことが実現するのであれば、消費者にとっては非常にいいことだというふうに考 えております。  直接任意表示制度と関係ないことで申し訳ないんですが、報告書の前文かどこかに、 国民が望ましい食品選択が出来るような知識を得るための栄養教育といいますか、食教 育といいますか、こういったことの重要性について言及していただければよろしいのか なと思います。意義の前提にもなることだと思いますので、提案させていただきます。  以上です。 ○田中座長  ありがとうございました。  今、芦川先生にまとめていただきましたが、義務的表示にしろ、任意表示にしろ、消 費者保護の見地に立ってということが強調されてきたと思います。学者側はやはりエビ デンスということですので、エビデンスがありますとかなりスムーズにいくようであり ますけれども、現実にはたくさん出ておりまして、じゃ、そのまま放っておいていいか というと、やはりそれでは困る訳でして、そこが学者のジレンマがあるんじゃないかと 思っております。ある意味では規制にもなる一方、いいものはオーソライズしたいとい うようなところがありまして、そういったことを反映しまして、非常に幅広い意見をま た種々聞かせていただけたらと思います。  それでは、本日御意見等をいただきましたことを踏まえまして、次回の検討のスケジ ュールについて事務局からお願いいたします。 ○古畑衛生専門官  先生方には、既に次回の日程調整で伺っておる訳でございますが、事務局の方の勝手 を言って大変申し訳ございませんけれども、一応次回は9月中旬から下旬ということを 考えてございまして、出来るならば20日月曜日又は27日月曜日でございますけれども、 どちらかに今現在ちょっと調整中でございまして、調整され次第御案内いたしたいと思 っておりますが、いかがでございますでしょうか、よろしくお願いいたします。 ○田中座長  それでは、今事務局より9月20日又は9月27日、アメリカの方の関係のことですか、 ちょっと私、詳しいことは知りませんが、その方との日程上、これに関連したことでご ざいますが、あるそうでございます。いずれかで次回の開催の予定だということでござ います。早目に調整して日時、場所等を御連絡願いたいと思います。そのほか何かござ いますか。 ○古畑衛生専門官  ございません。 ○田中座長  それでは、時間を20分ほど延長いたしましたが、以上をもちまして、本日の検討会を 終了させていただきます。どうもありがとうございました。 問い合わせ先 厚生省生活衛生局食品保健課新開発食品保健対策室調査総務係(内線2459)