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第2回福祉専門職の教育課程等に関する検討会 議事要旨


1. 日時: 平成11年1月26日(10:00〜12:00)
2. 場所: 社会福祉・医療事業団 大会議室
3. 出席委員:
(五十音順)
青木、板山、浦野、江草、大橋、京極、澤田、関家、田中、西村、松尾の各委員

4.議 事

(1) 各作業班での作業状況について

 社会福祉士班大橋班長、介護福祉士班澤田班長、社会福祉主事班蟻塚班長より、資料1、2、3に基づき各班の作業状況の説明があり、その後意見交換を行った。

1)社会福祉士、介護福祉士に関する意見交換

(発言1)

○社会福祉士班に関して、資格制度ができた時にも検討課題になっていたが、あいまいになってしまったことがらが改めて明文化されている。
○実習教育については報告にあるとおり、統合的な実習が必要である。
○社会福祉士養成は大学教育が主となっているが、多くの大学等で、いつの間にか社会学や心理学、法学が一般教養になってしまっているところが多い。これは反省点でもある。社会福祉士に関する領域を中心とした科目として内容を強化すべきである。
○介護福祉士班に関して、介護支援専門員の試験に介護福祉士が相当数トライしている現状からも、介護支援専門員も視野に入れた教育が必要である。
○介護福祉士に関しては分野別の教育が大切である。例えば、老人保健施設に勤める場合、医学知識が不足している。また、児童養護施設の場合はどうか。ただし、経過報告の内容どおりに教育できれば、充分と思う。

(発言2)

○社会福祉援助技術は従来ケースワーク、グループワークコミュニティオーガニゼーションの3分類を基本的枠組みとしてきたが、それが良くないのではないか。援助技術の過程に注目し、各ステージごとの技術を明らかにしていくべきである。
 社会福祉援助技術総論、各論I、IIという現行の科目だてを、整理統合してはどうか。
○地域ケアが充分でなかった。施設の実習だけでは済まないので、教員は発想を変えなければならない。
○高齢者や障害者といった属性ではなく、相談内容、アプローチの仕方を中心に考えていくべき。

(発言3)

○介護福祉士班についての分野別の教育が大切という件に関しては、老健や療養型病床群に介護福祉士が数多く従事しているという現状からも、そのとおりである。
 現状では障害形態別介護技術の中でおさえている。
 また、経過報告の中にもあるように老人保健施設等の実習指導者は現在、看護婦が多いが、原則、介護福祉士とすることとしたい。

(発言4)

○社会福祉士に関して、(1)町村などの地域の福祉事業計画、例えば、福祉の町づくり事業や介護保険事業の策定などに社会福祉士が参加するというような観点で教育課程の見直し作業を行ってきたか。
(2)コンピューター等の情報機器の活用(例えばコミュニケーションの一つとして)については議論してきたか。
(3)社会、介護とも、実習が大切であるが、問題は施設の実習指導者の質である。研修等を受けてもらうと同時に養成校のスタッフとして扱う配慮(例えば報酬等)が必要ではないか。行政には運営補助などを期待したい。
以上3点について論議をされてきたか伺いたい。

(発言5)

○社会福祉士班としては3点についても論議してきた。
 まず、(1)については地域福祉計画を内容に盛り込んだ地域福祉論を必修にすべきという意見があった。現在の地域福祉論と公的扶助論と社会保障論の3科目のうち1科目選択で受験資格が得られるのはおかしい。また時間数に関しても2単位ではなく4単位とすべきである。
(2)については経過報告の中にもビデオ等の備品を備えるということで、明記してある。
 地域自立支援の観点からも情報機器の活用は重要と考えている。ただし、コンピューター関連を科目として取り扱うことには、小学校、中学校等で使用法については既に学習済みであるので、大学等で改めてする必要はどうかと考える。
(3)についても経過報告の中でふれている。現行の要件より厳しい条件を付し、適正な実習指導者のいる施設には証明書を出す等していきたい。情報開示の時代には、証明書等は施設にとっても有意義なことである。
 また、医学の分野では臨床教授という考えが確立しているが、福祉分野でも臨床教授の考え方は大切である。

(発言6)

○介護福祉士班としては3点についても論議してきた。
(1)については介護の実践を通してのコミュニティケアワーカーの視点が必要である。
(2)については養成施設に対するアンケート調査では、最近の多くの学校がコンピューター関連科目を一般教養の中に取り入れている。
(3)については話はしたが、お金のところまでは議論していない。

(発言7)

○社会福祉士会としては生涯研修制度をスタートさせた。基礎、共通、専門分野別に研修を充実させていく。また、事例集を作成し、会員ではない社会福祉士や福祉士施設で働いている社会福祉士以外の職員についても支援していきたい。
○地域福祉の重要性について社会福祉士の実習施設の中に県社会福祉協議会も含めるべきである。介護保険制度、地域福祉権利擁護制度が始まれば、県社協も重要である。
 また、医療機関も実習施設に加えるべきである。

(発言8)

○(1)介護保険を既存の科目(老人福祉論、社会保障論等)に組み込むということだが、将来にわたってそれで良いのか。
(2)実習施設の指導者について検討されているが、要件等を厳しくしていくと、施設側が大変になる。今まで通り受け入れてくれなくなるのではないか。お金を払ってでもきちんとやれる体制をつくることが大切である。
(3)介護福祉士とホームヘルパーとの養成制度間の整合性について議論されてきたようであるが、是非ヘルパー研修との関係を整理してもらいたい。
以上3点につき今後の検討をお願いしたい。

(発言9)

○実習施設に関しては実習指導を本来業務の一つとして位置付けるようなシステムにしないといけない。ボランティアではもたない。
○若い介護福祉士は身体介護技術はあっても生活知識、技術が不足している。
 高校以前の教育で対処すべきかもしれないが、在宅介護に行くためには、生活全般の知識がないと利用者に迷惑をかけるのではないかと危惧する。

(発言10)

○実習が重要であることは承知しているが、お願いする立場としては、受け入れてもらうだけで大変苦労するのが現状である。
○社会福祉士の介護の実習については良いと思う。学校によっては独自に行っているところもある。通知で明確にすることは必要である。

(発言11)

○実習指導者の件であるが、施設内で実習担当者は業務の一つとして認められていない。個人の努力でしかない。配置基準等で義務づけが必要。
○介護福祉士会としては実習指導者の質の向上に努めるべきだと考えている。実習施設間で差が無いようにしたい。
○介護福祉士の2年課程についてだが、時間数増にあたってはゆとりをもたせるよう留意してもらいたい。

(発言12)

○介護保険制度の中で介護福祉士はどのような役割を果たしていくのか。それを明確にすべきである。
○社会福祉士班の報告の中には、介護技術を学ぶことに触れられているが、介護が社会福祉士の分野につき理解することも必要。医療との連携も重要だが、社会福祉士と介護福祉士がタイアップして仕事を進めることが最重要。
○医療との連携についてはリハビリテーション等、その専門家がいるのだから、まかせることが基本。ただし、意志疎通は必要なので、そのトレーニングは必要である。連携のためのカンファレンスに参加するような実習を取り入れてはどうか。

(発言13)

○実習の現場の受け皿として実習指導者の資格認定は必要である。これは施設の評価にもつながる。
○外国では長期間の実習については、実習生に対して報酬を支払うところもある。日本においてもマンパワーにカウントすれば良いのではないか。そうすれば、例えばその間に職員を研修等に出せる余裕が施設にも生まれる。
○措置制度と介護保険制度では施設の経営感覚が大きく異なる。将来的に社会福祉士が経営に参加することも考えると、経営についての科目を取り入れなくて良いのか。

(発言14)

○社会福祉士班では社会福祉組織経営論を教えられる教員がいるのかについても議論があった。


2)社会福祉主事に関する意見交換

(発言15)

○行政の話かもしれないが、社会福祉主事は社会福祉従事者が最低持たなければならない基礎資格として位置付けるのか。

(発言16)

○社会福祉主事班としては基礎資格として考えている。

(発言17)

○社会福祉主事の名称について、基礎資格と分野別の研修資格を異なる名称にした方が整理しやすいのではないか。

(発言18)

○事務局の立場から言わせていただけば、主事資格はもともと公務員の任用資格という観点で生まれたものである。関連資格相互の線引きが困難となるため、新しい資格制度は作れないので、委員の方々の趣旨を活かすために、事業法の中の主事を可能な限り活用していただきたい。


3)全体についての意見交換

(発言19)

○介護福祉士班作業報告の最後にある将来の展望の3年課程の推進については、4年とした方が良いのでは。

(発言20)

○権利擁護、介護保険制度などを考慮すると、今後はサービスを受ける側の主張が強くなり、提供側が主張を受け入れる体制となるので、人材の質が大きなポイントであり、意識改革が必要である。
○全国社会福祉協議会としては教育のあり方をもっと真剣に勉強していく必要がある。
 今後も研修に力を入れ、自前の教員を確保することなども考慮していきたい。

(発言21)

○医学一般についてだが、非常勤教員で教育している学校が多く、教員によって教える中味が異なる。これからは、医療知識も重要になっていくので、教育の質を確保していくことが大切である。

(発言22)

○権利擁護について、権利とは本人の権利なのだから、その人がどのような意向をもっているのかをくみ取っていくことがすなわち権利擁護である。
 日常的に介護している介護福祉士や社会福祉士の方が5分間接している弁護士よりも力を持っている。
○現在福祉系の大学と市町村の協力を得てモデル事業として行っている地域に学生が飛び込んでいくフィールド実習は、地域福祉を包括的に理解するには良い。学校と自治体が協力関係を持つことは重要であり、長期にわたり信頼関係を維持していくフィールドづくりが必要である。
○情報機器等についてだが、福祉士は一般的に機械に弱く、機械屋は福祉に弱い。機械と福祉の出会いの場が必要である。

(発言23)

○実習時間をいたずらに延ばすだけが方策ではない。例えば医療分野ではバーチャルホスピタルと呼ばれる形態で、学校に居ながら画面で病院実習を行っている。事例研究や臨床講義が大切。
○教員が介護福祉士、社会福祉士のすべての活動について理解しているのか。教員の研修について話が及んだのは良い。
○医学一般について、介護福祉士に必要な医学一般という意味では現行の教科書はすべて役にたたない。時間はかかるが、介護福祉学の構築が必要である。
○介護福祉士班では4年制大学への編入を念頭に、時間数と単位数の併記について触れている。大切なことである。


(2)次回開催について

 3月2日(火)午前10時30分より
 場所は未定。決まり次第案内を送付する。


紹介先
社会・援護局企画課
大澗 康夫 (内線2812、直3591-9867)
社会・援護局施設人材課
江波戸一敏 (内線2847、直3592-5944)


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