98/08/28 第2回社会福祉分野における日常生活支援検討会議事録 第2回 社会福祉分野における日常生活支援に関する検討会議事録 1 日時 平成10年8月28日(金)15:00〜 2 場所 厚生省共用第10会議室 3 出欠状況(敬称略、五十音順)    出席委員:新井、池末、池田、北村、笹森、高橋、竹之下、寺谷、野田、 升田、和田         の各委員    欠席委員:松友委員 4 議事 (1) 第1回議事録の確認及び公表の確認 (2) 第1回の検討会で提起された論点について討議   ア 成年後見制度との関係整理   イ 援助の範囲   ウ 利益相反行為に関する問題整理   エ 社協の人的・財政的体制   オ 現場からの報告   カ 自由討議 ○座長  今日は整理されました論点のうちの1と2、3、7ということで、一番の問題として は、論点ごとに議論を進めていく上で成年後見制度と今議論している制度との関係、こ の制度における援助の範囲、利益相反な行為というのはどういうことになるかとか、社 協の体制をどう整えるかというあたりを御議論いただければと思います。まず資料をお 配りいただいておりますから、資料2のあたりから参考にして御議論いただきたいと思 います。  まず1番の論点として成年後見制度と「日常生活支援」との関係ということで資料2 以下の御説明がありましたが、これについてどのように考えたらよいか。どなたでも御 発言いただければと思います。資料2の2ページあたりに、整理された点、1ページ、 2ページに議論を整理するような形で出ておりますけれども、日常生活の支援というの は、資料2の1ページで言いますと右側のことを考えて、議論されている成年後見制度 というのはどちらかというと法律行為、生活支援の方は法律行為に入るかどうかが、こ れがちょっと問題なのです。考えられているのは、先ほど説明がありました要綱試案で 言うと補助、補助というのは軽い程度の意思能力の不十分ということなのですが、その 程度のもうちょっと広いことを考えて、能力としてはその程度を考えて成年後見制度の 周辺の問題を支援する。ここに書いてあるあたりはいかがかと思いますけれども、援助 の形態とか、制度の内容はどうだろうかということについて、用意された資料でどなた からでも御意見を述べて下さい。 ○委員  成年後見制度の方が主として法律行為を対象としているのに対して、日常生活支援と いうのは助言、情報提供、手続代行、日常的金銭管理等である。だから、今一応両者は 別だという御説明、そこは大変よく分かったつもりなのですけれども、ただ、委員のお 話にもありましたように、社協がこれから目指すものというのは単なる財産管理だけで はなくて、身上監護とか、権利擁護の側面も含めた、そういうサポーターが必要だと思 うのです。そういう点から考えると日常生活支援の内容が、助言、情報提供、手続代行 日常的金銭管理ということで私が受けるイメージは、結局は少額の日常的な金銭の管理 をしますということに過ぎないのではないか。やはり社会福祉の一環として成年後見制 度と違った独自のものということであるならば、身上監護とか、権利擁護にもっと踏み 込んだ、例えば日常的な生活の見守りであるとか、虐待までいくかどうかは問題なので すけれども、そういう位置づけがあってしかるべきではないか。ですから、これだと私 のみるところ、大きな成年後見は別として、簡易な簡便なものをつくります。まさにそ ういう説明も出てきましたけれども、そういうことになってしまうので、大きいか小さ いかの違いではなくて、もっと質的な違い、そこを目指していった方がいいのではない かというふうにまず思いました。  それから、これは教えていただきたいのですけれども、日常生活支援というのは任意 後見なのか、法定後見なのかということなのです。つまり任意後見というのは能力のあ る時に契約して、能力がなくなっても続くということで、もう一部始めているところも あるという御説明があったわけですけれども、これは入口は必ず契約なのでしょうか。 契約でないことも考えられているのでしょうか。例えば要保護の人がいる。そういう場 合に契約ではなくて、社協がこの人はこういうサービスが必要だからということで始め るというようなこともあるのか。あるいは契約としておいて、それこそ重度の判断能力 の著しい喪失ということになった場合でも、なお任意後見でカバーするというふうにお 考えなのか。そこのイメージが必ずしもはっきりしなかったので教えていただきたいと 思います。  それから資料3の2ページですけれども、事実上の手続代行にとどめるのか、契約締 結の代理まで含むのかということなのですけれども、これで本当にいいのかなという感 じがするのは、事実上の手続代行を認めるというのは代理権を認めるのとほとんど違わ ないのではないか。事実上の手続代行はいいですよというのはちょっと問題ありはしな いかという感じがするのです。ですから、代理権まで認めてて、むしろ、きっちり規制 をかけていく方がいいのではないかというふうに思いました。しかも、代理権を認めて その場合に金額などの上限をつけますよということだとすると、今言われている、座長 の方からも御説明のあった補助と余り違わないのではないか。補助と簡便な成年後見制 度との違い、どこが制度的に違うのかということについてももう少しはっきりしておく 必要があるのではないか。  以上です。 ○事務局  今の点につきましてお話をさせていただきたいと思います。  まず日常生活支援というのが入口はどうなるかということでございますけれども、こ れは基本的に契約によってサービスがスタートするというふうに考えております。です から、その方の意思能力の程度によって契約が結べる結べないというのが出てきまして 例えば全く意思能力がないということであれば、その方を正当に代理する方と契約を結 んでサービスがスタートする。いずれにしても、対象者は意思能力のない方もとらえて おりますが、だれと契約を結ぶかの違いであるというふうにお考えいただきたいと思い ます。  最後におっしゃいました点につきましては、補助とどういう点が違うのか。端的に言 えば、この資料で整理したものにつきましては、家庭裁判所を関与させる仕組みか、そ うでないのかというところになってくると思います。 ○座長  補助は特定の法律行為という対象を決めなければいけませんけれども、委員のおっし ゃるのはもっと福祉的なものが入るのではないか。一応考えられるものを挙げています けれども、日常生活支援の場合はそんなに限定しなくても、必要なものは入っていくだ ろう。いわゆる本当の生活の世話するというところは入らないだろう。しかし、ある程 度の裁判所で補助人を選任してもらわなくてもやったらいいではないかという問題は多 少考えていい。その中で拾い上げたものがこの資料3の右側に、3の1ページ目に書か れていることだと思いますが、3の一番上のところには、日常生活の見守りというのも 書いてありますから多少補助とは違う。日常生活の見守りは補助は入ってこないのでは ないかということですね。裁判所の選任する補助人の権限に、ここまでは補助の制度は 考えていないだろうという、その辺が違いかなと思います。 ○委員  その点はよく分かりました。入口が契約だとすると、契約の内容として日常生活の見 守りを行いますというのが、そう簡単な話ではなくて、社会福祉事業法にきちんと規定 するにしても、どういうふうなアプローチをするか。つまり契約でそれを頼むというわ けですけれども、これは代理でもないし、事実行為の委任みたいな話になるわけですね その辺のところのもう少し明確な位置づけが必要ではないかという気がするのですけれ ども。 ○座長  そういう点の御意見を伺って、その辺はまた検討して、どういう形でそれを法的な見 守りというか、生活支援をする側の権限として明確にするという意味ではそれをどこに どう位置づけるかという問題を検討する必要があるということで伺ったらいいですね。 ○事務局  基本的に日常生活支援の場合には、お話がございましたけれども、要するに意思能力 が薄弱な方、またそれに近い方が地域の中で最低限生活するのに必要な補助的な行為を する制度として位置づけたいということでございますので、その中に見守りとかは入っ てくるだろう。ただし大ざっぱに言いますと、財産をいっぱい持っておられて、そうい う形の保護とか、そういうものが仮にあるとすると、成年後見制度はそれもやるかもし れないけれども、私どもがターゲットとして考えるのは、最低限地域生活の中である程 度のことができるような範囲の行為を支援する制度を構築したいというのが基本的な考 え方でございます。したがって、先ほどちょっと言いましたけれども、仮に契約締結の 代理の分野も入れるとしたら、その分野の範囲というのは財産管理全部ということでは なくて、ある一定の責任を負えるような範囲内といいますか、生活を行うのに必要な範 囲であって、ある程度責任が負えるような範囲の調整という形で、そういう目安をつけ たらどうかというような形で今のところ考えております。ただ、そういう仕組みを導入 した時、委員がおっしゃいましたように、どこまで契約の中にきちんと書くのかとか、 あるいはどこまでの範囲だったらできるのかというのは今後もう少し検討させていただ きたというふうに考えております。 ○座長  日常支援というのは何を言うのかということを少し具体的に検討してみる必要はある のではなかろうか。そしてそれを今度は代理との関係となると、またちょっと違った問 題ですから、事実行為の代理と、その中に多少法律的な問題も入ってくる、その代理権 まで与えるべきかどうか。その辺はまた別途検討しなければいけない問題だと思います が、契約するとすれば、委員は代理権は与えていいではないかというお考えなのでしょ うか。 ○委員  財産管理について一定の制約を設けるというのは私は賛成です。でも、そうだとする と、今度日常生活見守りについても無制限なのかというと、そうではないと思うのです 要するに簡便な成年後見というわけですから、その辺の枠をどうするのか。それと日常 生活を見守るというのは、座長がおっしゃったように事実行為的なものですので、それ の法律構成が厄介だと思うのです。契約で頼みますというのですけれども、そこのとこ ろは何かいい知恵を出していただければと思います。 ○座長  それこそいい知恵をお出しいただきたいと思いますけれども、どうぞ。 ○委員  今のお話につながるかなと思って発言をさせていただきますけれども、一番関心があ るのは新しい成年後見制度と社協のやる生活支援とがうまく有機的につながってほしい ということなのです。その時に、私たちは団体としても、それから日本障害者協議会と しても、つい最近まで新しい成年後見制度への意見を一生懸命出して、身上監護が一体 どういう形で提供されるのだろうかとか、そういうことで議論の中に1つに、法定後見 の3類型を評価する鑑定書の問題とか、簡易な診断書の問題ということが伏線としてあ ったと思うのです。そのことが今回社協がやる日常生活支援ということにおきましては 成年後見が求めている、その人はどういうことが自分でできて、どういう援助を求めて いるのかということの評価基準というものを一切用いないで契約に入ってしまうのです か。そこら辺が分からないものですから質問させていただきます。 ○座長  その人が生活支援の契約をするにしても、一体契約する必要があるかどうかのニーズ の評価が必要なのではないか、そういう趣旨ですね。 ○委員  そうです。 ○座長  契約の内容もですけれども、一体契約に入るべきかどうかというところの評価が必要 ではないか。 ○委員  そこの部分が新しい成年後見制度の3類型と、社協でやろうとしていることと、その 部分においては考え方が共通しているのか、全く分離して考えていくのかというあたり です。 ○座長  分離してというのはどういう意味なのでしょうか。 ○委員  つまり能力の評価は一切関係ない。求めてきたものに対して契約を結ぶということな のでしょうか。 ○事務局  非常に難しいかと思いますけれども、要するに最終的には意思能力が全くない方に対 しては基本的に契約を結べないので、成年後見制度を発動して契約を結んでいかないと いけないということになろうかと思いますが、少なくともある程度の意思能力があって それが非常に弱い方に対して、その方が御自分でいろんな行為ができないということで あれば、それはある程度類型に関係なく、支援をすることが必要だという観点でもって それに必要な方の何が大事なのかということを、先ほどの図で示しましたけれども、基 本的にはその方に必要なサービスパッケージみたいなものをつくって、それに必要な行 為を生活支援員がやっていただく。ただし、生活支援員も何から何までやられるのでは なくて、例えば介護に関するものであれば、お年寄りであればケアマネージャーという のがありますし、障害者であれば、障害者の方の自立生活支援センターでそういうこと もやっていただくのであれば、そういうあらゆるサービスを使って、なおかつ足りない 部分のところというものを生活支援員の方が支援していただく。そうすると基本的な日 常的な金銭管理だとか、そういうのが中心になりますし、ホームヘルパーが行かれない 時の日常的な見回りとか、そういうものが必要になるであろうというようなことで今の ところ考えております。 ○座長  今おっしゃるように、やってくればすぐ契約させてしまうという意味ではなくて、そ の人の能力が不足しているのか、支援が必要なのかどうかという判断をして何らかの支 援が必要だということに、生活支援が必要だということであれば、その人の能力によっ て契約をしたり、全く能力がなかったら支援が必要だけれども、あなたは成年後見制度 を利用していただこうということで、そういう御趣旨の質問でしょうか、それでよろし いのでしょうか。 ○委員  はい。 ○事務局  それともう1つつけ加えて言いますと、その時の意思能力がどれぐらい必要なのかど うかとか、そういう判断基準が非常に難しくなりますので、そういった点については、 この前、委員がおっしゃいましたけれども、イギリスで契約の内容と判断基準の整理も されておりますし、また幾つかのところでモデル的にもう既に実施されているところの 累計もありますので、そういったものをマニュアルにしてスムーズにそれが進むような 形のことをやっていく必要があるというふうに考えております。 ○委員  矛盾するかどうかというのは、矛盾するはずがないわけでありまして、というのは、 民法でいっている成年後見制度というのは成年後見制度のひとつの選択肢であるわけで それと違う成年後見制度つくるというのが制度として矛盾するかどうかというのは、そ もそも立法政策上、特に重大な点で齟齬をきたせばともかく、並列することは十分可能 であるわけです。  それから、先ほど矛盾しそうだというのは、要綱試案で補助類型というものを設ける という提案がされているわけですが、補助類型というのは現在の法律制度のもとでは何 かといえば、それはここに判断能力が不十分なものと書いてあるのですが、現在の法律 制度の下では判断能力の十分なものとして取り扱っているわけですね。ですから、それ を今度補助類型という形で不十分なものとするというのはちょっと問題になるわけです が、したがって、現在の法制度の中では、十分な人について新たな一種の後見制度を認 めようという提案なのですね。それがいいかどうかというのはまた別の問題になるわけ でありまして、それを前提にしなければいけないという問題は出てこないのだろうと思 うのです。  それから、利用する時に契約が前提になっているというお話なのですが、問題は契約 締結する時の意思能力の問題がありまして、委員のイギリスの基準というものもあるよ うに伺うのですが、ただ、契約を締結する判断能力というのは、契約の内容によって大 分違うのではないかといっていいと思うのですけれども、今回の日常生活支援というの は、基本的にはいろんな監督制度を盛り込んで、本人の利益のためにやるという前提で あれば、これはさほど高い判断能力が必要ではないのではないか。したがって、そこは 先ほど来議論されている医師の鑑定を常にしなければいけないかというと、それは必ず しもそうではないのではないか。行政的にどう組み込まれるかというのは重要な問題だ と思いますけれども、それは制度設計はいろいろあり得るのではないかというような気 がするわけです。  それから最終的には、権限の内容をどの程度明確にするかということで、私は個人的 には代理権を認めても決して制度として矛盾はしないという気がしておりますし、代理 権を認めるかどうかはともかくとして、権限を法的に認めてあげないとおやりになる方 が非常に不安ではないかという気がするわけです。したがって、できれば権限を明記し てあげる必要がある。先ほど枚方市の例でいろいろ御説明いただいて分かったのですが 人の財産を管理する時に、大きく言えば、委員は専門家なのですが、代理権でやる場合 と自分の財産として委託を受けてやる場合と2つあるわけですね。先ほどの例でいいま すと、お金を預かって自分の名前で管理する方法というのは十分にあるわけですね。と ころが、この場合問題になるのは、本人が破産した時に自分の名前で預金していますか ら、多分100人ぐらいの方のものを預かっていた時に実は保護が図られない。それは どんなところか。例えば証券業者が人のお金で委託を受けて取引をやる場合があります けれども、その時に分別管理しなさいということを言っているのですけれども、分別管 理しないで自分の金融のために使っているというのが結構あって問題になっているので すが、それと同じで自分で名前の管理することもできるのですが、それだと何となく不 安ではないか。そうしますと、むしろ何らかの代理権限的なものを認めてあげる方が双 方としてもやりやすいのではないかという気がしますのと、もともと本質的には手続代 行とか、日常金銭管理という事実行為だとおっしゃるのですけれども、法的な色彩が非 常に強い行為でありまして、事実行為というのは説明のため用いておられると思うので すが、そうすると法的な権限を何か付与、当然それに付随するものがあるわけで、逆に 言いますと成年後見制度で分類されておられる法的な権限も事実行為を含んでいるわけ です。ですから、それは論理必然的に重複する場面があるので、それはいたしかたない のではないか。それは矛盾とは言わないのではないかという気がするのですけれども、 勝手な話で恐縮なのですが。  それから最後にふと思いついたのですけれども、最終的に契約類型でいくとされると 最後に意思能力がなくなった時にどうするかということになった場合に、契約類型でい けないと支援ができなかというと、多分第三者のためにする契約的なものを構想して、 現在提案されている中でも利益を受けるというだけであれば、さほど意思の程度も要ら ないということになれば、第三者のためにする契約でも利用できるかなと。先ほどの資 料2の2ページ目の日常生活支援の○のところがありまして、最初の「本人等との契約 による」という、この「等」というのは多分親族その他と社協との間で契約をされて、 第三者のためにする契約をここで想定されているのかと思ったのですけれども、それが 読みすぎだったらですけれども、以上であります。 ○座長  これはどういう意味で「等」になっているのですか。 ○事務局  これは本人と代理人という意味だったのですが、ただ、私ども内部で検討した段階で は、確かに第三者のためにする契約という形もあるのだと考えていました。ただ、この 場合、サービスの利用料をだれの財産から支弁するかという点で、きちんと整理をしな ければいけませんが、あり得るということでは考えておりました。 ○座長  法的後見人がいても、法的後見人がその事実行為まで、仮に弁護士が後見人になった 時、毎月銀行へ行って金を出して渡すようなことはしない。そういう時には日常生活支 援を後見人が契約するということも考えられるのではなかろうか。私は「等」というの はそういう趣旨かなとみたのですけれども、そういう場合もあり得るということですね ○委員  「本人等の契約による」の「等」というのが気になって質問したかった部分なのです 前回、家族との契約ということで出てきたのですけれども、家族との契約というのは、 さっき言った第三者との絡みでいいのかどうなのか。家族との契約は通用するのですか というところが私はよく分からないのですけれども。 ○座長  本人の意思能力があれば、家族が出てくるのはおかしいではないかという御趣旨です よね。 ○委員  正規の代理人と契約するのだったら、本人もしくは代理人という法定後見人になった 人と契約するというのは納得できる。ただし、本人の利用料の支払いを家族がするのだ ったら、その人と契約することは可能というふうにおっしゃったので、その辺と本人の 支援する内容とがうまくマッチしていくのかなというところで疑問に思ったので、 「等」ということを詳しく説明してほしいなというふうに思ったのです。 ○委員  これはぜひ慎重に考えていただきたいのです。品川でそういう例があるのです。  例えば親が子どものために契約をするということがあるのですけれども、この制度は 本人の自己決定ということなので、本人の意向と家族の思惑が違うことがあるのです。 ですから、本人の意向を無視して、家族等がこの人の利益のためだからということで第 三者のためにする契約を用いることが果たして妥当かというと、現場からみるとちょっ と疑問がある。やはり本人の意向に沿ってやるというのが原則ではないかという気がす るのですけれども、そういうことをおっしゃりたかったのですか。 ○委員  そういうことです。本人の利益になればというだけで、本人の利益というのがだれの 利益かというふうな、他者から見た時に、それが利益になっているかどうかと言われた 時に太刀打ちできないなというところがあると思うのです。 ○座長  そういう問題は確かに考えられるわけで、この点はそういう点で、本人あるいはその 法定代理人という御説明があったということで御了解いただきたいと思います。 ○委員  また蒸し返しのようで大変申し訳ないのですけれども、意思能力のところで判断能力 が不十分なもの、話してしまうとサラッといくのですけれども、ここで引っかかると、 先ほど医師の診断まではというような表現も多少ありましたのですけれども、例えば資 料5のチャートでいきますと、都道府県社協のところに契約締結審査会というのがござ います。これは前にいただいたチャートで見ますと、審査会というのは、医師とか弁護 士、学識経験者、社会福祉経験者、構成人員が大体そういうふうに書いてございます。 これでいきますと、我々利用者は相談するのは市町村社協に相談して、必ずしも審査会 は通るわけではないのですね。審査会というのは、はっきり言って困ったケースやなん かの場合にこちらに上がってくるので、そうすると、ここの判断能力が不十分だという ところの判断は、最初の相談に当たった相談員の判断で話が進んでいくということなの でしょうか。 ○事務局  基本的にそういうことですので、ある程度の業務を進める上での客観化されたマニュ アルのようなものは持ちながら業務していくことになると思うのです。それで判断がつ かない場合に都道府県の審査会の方に上げていく。専門家の意見をきくということにな ると思います。 ○委員  判断がつかないものだけ審査会の方にいくわけですね。 ○事務局  ですから、明らかにあるという方、ボーダーラインというか、グレーゾーンのところ は必ず上げていくという形になろうかと思いますけれども、そこのところのマニュアル を……。 ○委員  最初の相談にマニュアルがあって、マニュアルの検討もここでなさるのですか。 ○事務局  それはまた別途です。 ○事務局  ちなみに、次回は意思能力の程度ということでイギリスの文献等も入手して今検討し ておりますので、そういうものを示しながら大きな基本的な考えを伺って、マニュアル ということになりますと実際事業を進める、やっていただくまでの間に詰めるという相 当な作業が必要になると思いますので、この検討会の中でマニュアルまでも結論を出し ていただくというのは日程的になかなか難しいかもしれないと思います。 ○委員  意思能力は次の段階なのですね。よく分かりました。 ○座長  そういった点での不安がなくできるようなことは考えていかなければいけないだろう それと高齢の方の場合は、ある時期は能力があっても、ある時期はなくなるとか、時期 的に動いていくという問題があるわけでしょうから。 ○委員  金銭的に大きな問題というのが高齢者の場合は結構ありますものですから。 ○座長  ただ、この制度は契約ですから、先ほど言ったように原則は意思能力のある人を考え るということです。 ○事務局  意思能力というのが先ほど委員がおっしゃいましたように、例えば大きい不動産の財 産までも入れるとかいうことではなくて、日常生活をされていくのに必要なある程度の 限度内ということであって、しかも、第三者がそれをチェックするような仕組みがある ので、それに必要な意思能力というのは一般的な範囲内でやっていけるのではないかと そういった意味では鑑定医に鑑定をしてもらわないといけないようなぎりぎりしたもの のケースというのは非常に小さくなっていくのではないか。また、そういう具合にして いかないと仕組み自体がうまく機能しないのではないか、そういう形で考えております ○座長  権限の内容、援助の内容と能力というのは相関的に考える必要があろうということで すね。そういう意味で支援の内容をどう考えるかということを検討していただきたいと いうことになりますが、資料3の援助の範囲をごらんいただいて、こんなことでいいか 先ほど委員は、足りないといっても、そこは日常生活の見守りというのも一番下の方に 入っていますから、中身をどう考えるかが問題ですけれども、上の方にずっと書いてあ りますことが一応考えられる援助の範囲になりますが、これはいかがでしょうか。御検 討いただきたいと思います。 ○事務局  あと2ページ目の方にも福祉サービスですとか、あるいは住民票の届出とか、そうい うこともございますので。 ○委員  これは事実行為の延長上として出てきたことなので、むしろ皆さんから御議論してい ただきたいのですが、枚方市としまして、今の厚生省案と対比する形で拾い上げてみま した。その中で保険の契約や解約手続の代行という部分が発生してきたのです。解約す ることによって、その方の生活が年金でカツカツな状況が解消できるということがあり まして、もちろん御本人の同意があって解約手続に入るのですけれども、ところが、御 本人が印鑑登録をなさっていないということが分かりまして、御夫婦世帯のうちのお連 れ合いの方なのですけれども、その方の名義でやっておりますので、結局印鑑登録のし 直しというか、それをやらなければいけないような状況になってきました。それはまた 委任状をいただいて、これから入るのですが、いわゆる法的な行為に入っていくという ことで、ですから、生活支援をどこまでとらえるかということはもちろんあるのですが 法律でいう事実行為の延長上にある法的行為、住民票とか、印鑑登録証というのは必ず 日常生活の中で出てくるなという感じは持っております。 ○座長  入れてあるのは、これはこれでよろしいということになりますね。 ○委員  そこでパッと切られて、これはできませんということは、その市町村の中でそれは ケースワーカーがするのか、どなたがするのかという、地方公務員だったらできるのか ということでもないと思うのですが。 ○座長  そうなると日常生活支援者というか何というか、その人がある程度の事実行為の延長 の法律行為の代理権限は持っている方がいいということでしょうか。 ○委員  現場からしますと、その方への支援の連続性がそこで寸断されてしまうという意味で ○座長  それでは困る。そのために裁判所に行かなければいけないようなことでは困るという ことになりますね。 ○委員  今そういう思いに至っています。 ○座長  そういう点で、むしろ、これはよろしいということだと思うのですけれども、ほかに 何か。  上の方からいきますと「日常的金銭管理」、これは大体中心的なことになるだろと思 いますが、住まいの安定のために賃借、それから改造、どの程度の改造かが問題でしょ うけれども、情報提供、助言、手続の代行ですね。小規模な改造だったら契約が要る。 もちろん賃貸借の契約も要る。あとは日常必需品は別に支援はなくてもいいのではない かという感じで括弧で除いているわけですか。商品購入のところです。 ○事務局  ここの意味は便宜上、上の「日常的金銭管理」の方で必需品の購入を整理させていた だいたというだけでございますので。 ○座長  そうすると、その商品購入はそれ以外の商品ということなのですね。 ○事務局  耐久消費財のようなものを考えております。 ○座長  それも後で権限の範囲を、金額かなどの上限を決めれば、その範囲ではそういうもの ができると。いすが壊れてしまったからいすを買おうとかいうのは入ってくるだろうと いうことですね。手続の援助、消費者の問題でクリーングオフとか、その商品購入では 契約もできるということでないと困る。それから授産施設への福祉的な援助の手続、契 約とか、そういうこと。それから日常生活の見守り、苦情処理制度の利用援助というの がありますね。これは申立ての代行などもするのでしょうか、そういうことも考えてい ると。  2ページ目に福祉サービスの利用援助、ここも福祉サービスの契約の代理が必要にな ってくる。 ○委員  ここは有償も範囲に入りますか。 ○事務局  事実上のまさに福祉のプロのサービスとしての利用援助という意味では当然ながら在 宅サービスも、施設サービスも入ると考えておりますが、この契約締結のところに★印 がついておりますのは、この権限の範囲をどこまで広げていくかという時に、福祉サー ビスなら福祉サービス、ノーズルで考えていいのかどうか、それともどこかで線を引く かどうかということは御議論いただきたい点なのでございますが。 ○事務局  その観点からいきますと、例えば福祉サービスのところで介護保険制度の場合に特別 養護老人ホームですとか、老人保健施設入所者30万円ということがありますから、そ の範囲内であったら、その締結までも認めたらどうか。あるいはその点についてどう考 えるかというところを御議論いただきたいと思います。 ○座長  これは同じことが繰り返されるようですけれども、大きな項目で1、2、3、4、5 でいきますと、今度福祉サービスというところで2ページ目が同じようなことが出てく るわけですね。6は保健・医療サービスで、5のところで日常生活の見守りと4の日常 生活の見守りとは、4の方の日常生活の見守りというのは雇用契約とか、そういうこと についてですね。 ○事務局  雇用主が虐待していないかとか、そういう意味でのものもあると思うのですけれども ○座長  そういうのもあるでしょうし、きちんと契約した以上はいい加減にしないで賃金をも らったり、きちんと働きに行くようにというようなことも入ってくるわけなのでしょう か。それから5の方の日常生活の見守りというのは、福祉に関連する日常生活の見守り というと、この中身はどういうことになるわけですか。 ○事務局  これははっきり書けばよろしかったのですけれども、サービスの実施状況の見守り、 サービスの監視ということでございます。 ○事務局  ホームヘルパーの方のサービスだとか、施設に入所された方がきちんとサービスを受 けておられるか。 ○座長  同じ6のヘルスケアとか、ここも日常生活の見守りが入ってくるけれども、これも、 医療サービスの見守りということですか。 ○委員  細かいことで恐縮なのですが、預貯金の出し入れのところ、これは実施上の問題だと 思うのですけれども、預貯金もいろいろ最近出てきて御承知だと思うのですけれども、 銀行法の12条の2で銀行も預金についても説明義務、情報提供義務を負わされている のです。  ですから、実施上どういう預貯金にするかというのは結構難しくて、最近は倒産リス クまで、つまり預金する時に自分のところの銀行が倒産をするかもしれませんなどとい う説明義務を負うかどうかという議論をしているぐらいでわりかし難しい問題があるの と、有価証券に関する事務ということで、これも実はものすごく種類が増えておりまし て、有価証券について、しかも一定の手続をしないと権利を失効するタイプがあって、 有価証券といってもひとくくりでは、株のようなものをお考えだと思うのですけれども それが必ずしも単純ではなくなっている状況がありまして、そういう問題もあります。  それから、雇用契約のところで契約締結で代理も検討ということになっているのです けれども、御承知のように雇用契約は代理でやれないわけで、しかも賃金も代理受領が 禁止されているはずだということと、年金その他の管理も、当局の方の方がむしろ専門 だと思うのですけれども、代理受領はできないわけでありまして、代行受領が一体でき るかどうかというのも、そこで問題が出てきやしないかということで、代理代行と言い ましても、個別の法令によってはいろんな趣旨から禁止しているのがあります。そこら 辺の整理も必要になるかもしれない。 ○座長  手続がかわって事実上やるということならよろしいわけでしょうか。 ○委員  それを許すと、実際に金貸しが隣に来てやっているわけですね。 ○座長  ただ、ここは権利証書の保管ですから、保管しているうちに失効してしまったりする と、そこまでは責任を負うのかどうかという問題になるでしょうね。 ○委員  もう1点だけなのですが、居住家屋の賃借といところで、こういうことも重要だと思 うのですが、実際上もう1つ重要なのは、保証人を引き受けてくれるかどうかという問 題かあって、保証人を斡旋するのか、あるいは保証人をみずから引き受けられるのかと いう、その辺も結構重要な問題ではないのでしょうか。 ○座長  それは高齢者の場合は大体貸さなくてもよろしいという裁判例もあるぐらいで、もっ とも高齢者のための住宅も最近は、福祉的な住宅をなさる分にはいいでしょうけれども 住まいの世話という意味にとればよろしいわけでしょう。住むところの安定を世話する というためで、対象は高齢者ばかりではないですから、知的障害の方も入ってくるわけ だから、どういう言葉がいいのかという点は検討されたらいいと思います。それから契 約締結は常に代理でなくても、契約締結についての助言をするとか、そういう点で支援 できるでしょう。 ○委員  今のことにも関連するのですが、福祉サービスの利用契約のところで。 ○座長  5番になりますか。 ○委員  そうです。今お話がありましたように、手続援助で申込み手続同行・代行というふう になっていますが、本人の意思能力がある人と、日常生活支援の契約を結んで実施をし ているということになるわけで、そうすると御本人の同行なり代行、代行というところ がちょっとよく分からないのですが、助言とか、そういうところをきちんとしていけば 基本的にはそこで済むのではないかという思うのです。ただし実際的に考えますと、契 約行為というものをみずから結ぶというのは、法制度上はどういうことを指すのかとい うのはちょっと私、分からないところがあるのですが、例えば自分で自筆で名前を書く のが非常に難しいとか、福祉上の様々な問題を抱えている人がいらして、さっき書いて あげてはまずいというお話なのですが、そういうことで非常に困難があるというふうな 御本人の意思は確認できているのだけれどもということがある場合はどうするのかとい うことを含めた技術的なものを整理すると、この同行・代行みたいなところで基本的に は手続援助はできるのではないか。契約を代わってやる、例えば社協の名前で契約する ということになった場合、例えば特別養護老人ホームに入所するということを御本人に 代わって、その人にとってはそれが一番いいのだということでもしやった場合、そこを するというのは、生活が全体変わってしまうので少し軽くないような感じもするのです ね。そのあたりのところを、ここでは身体に対する強制を伴わないものに限るというふ うになっているのは、恐らくそういうことを意味しているのかなというふうに思うので すけれども、この辺をどういうふうに整理するかというのはもうひとつ難しいなと。私 も全然何もできないというのでは困るのではないかと思うのですが、もう一方で、その 人の生活が変わってしまったり、あるいは本人はその時はいいと言っていたけれども、 違うという話になるようなレベルの話と、それから意思は確認できたのだけれども、本 人に代わって何かしないと、うまくいかないような契約を結べないという場合は、じゃ どうするのかとか、その辺を整理しなければいけないのかなという感じがします。 ○座長  施設の入居というのはかなり慎重に考えなければいけないだろう。生活の場がすっか り変わってしまう。サービスはすべて措置でない契約だといっているのは本人が決める ということを前提に、そういう方向にいこうというわけでしょうから、御自分の意思は はっきりしているかもしれないけれども、後で危ないような状態だったらば、生活支援 が必要とするような人の場合に施設入居まで支援者の代理を認めるかどうかということ は問題だ。それは代理権の権限の範囲、代理をするのに限定した代理権、権限はある程 度認めてもらわんと困るという点はあるでしょうが、その代理権を限定するということ で解決できないでしょうかという感じがいたしますけれども。 ○委員  私も代理権を与えた方がいいと思うのですが、手続の同行・代行だけだとどうしても うまくいかない場合があると思うのです。契約時は能力があっても、その後能力を失わ れることもあるわけですから、その場合には代行も無理ですから、やはり代理人の名義 で契約するということも必要でしょうから、これは資料の3の3ページになりますが、 法律行為に一定の範囲の代理権を認めるというふうにぜひしていただいた方が柔軟に対 応できると思います。その時に金額を30万円というふうに決めるのはやや硬直的だと 思うのですよ。 ○委員  趣旨はよく分かるのですけれども、もう少し別の表現で、30万円を超えてもうまく 対応できるような表現にしていただければありがたいなというふうに思います。  それと、すごく重要なのは、アドボカシー機能と書いてありますけれども、ここだと 思うのです。これをどう確保するかということもぜひ考えていただきたい。手短に申し 上げますけれども、今度できる成年後見制度とこちらとの関係ということで、委員の方 から矛盾がないと。法務省で考えているのと別の制度であって矛盾ないというのは全く そのとおりなのですけれども、ただ、向こうでは登録もし、任意後見、監督人等もつけ ますよということで制度をつくろうとしている。今度厚生省の方は何をやるかというと いや、それとは全く別の簡易なものをつくるのです。ですから、関係ありませんという のは、国民から見ているとおやおやという感じがするのですよ。ですから、私はそうい う制度には一応のっかる。特に任意後見、監督人というのを置いて、そこでアドボケー ト機能をちゃんと維持できるようなことにしておいて、ただ中身は全然違いますよ。や はり法務省とは違った厚生省的な生活の見守りとか、福祉サービスに重点を置いた中身 なのですよ。ただ、形式としては向こうのを使うということがあってもいいのではない かという気がするのです。全く形式も関係もない。独自のものをつくるのですよという ことで、果たしてアドボケート機能が本当に維持できるのかどうかという点で私は心配 しているのですけれども。 ○座長  今別の問題に入ってきまけれども、何かどうぞ。  さっきの委員のお話で、委員の方は、むしろ代理権を持つということについて疑問を 提起されたのでしょうか。代理権がある方がいいという御趣旨だったのでしょうか。な い方がいいということでしょうか。 ○委員  ない方がいいということです。手続代行の中で実際に含められるのではないか。  ただし、さっきおっしゃったように代理という場合に本人が意思表示をしているのだ けれども、うまくできないようなところの解決は別の形ですれば、実際そこにも含まれ てしまうのではないかと私はそう思っているのですが。 ○委員  代行だけで済まない場面がある。しかも一方ではアドボケート機能を強調した制度だ っていっているわけですね。どうしてもこういうサービスが必要だと。本人の意思能力 が低下してきて、そういうことを嫌だと言ったという場合に、福祉的な見地から必要だ という場合には、同行・代行では済まない場面があるわけですね。 ○委員  今おっしゃったところは非常に難しいというか、本人がそういう選択をもしないと言 っていれば、こっちの方がいいのだという形でそれをさせるということをここでやるの かと。 ○委員  最近エンパワーメントとか、そういうようなことを考えると、そこまである程度コミ ットしていく必要があるのではないでしょうか。 ○委員  今までもソーシャルワークとか、ケアワークの現場でこちらの方がいいのだというこ とで実際やってきていて、そういう考え方はだめだと。本人に説明してどうするか選ん でもらうのだという考え方になっているので、委員が今おっしゃっているような意味で 必要なのだということになると、ちょっとそれでいいのかなという感じがします。 ○委員  今おっしゃったところに関連するのですけれども、多分代理権を欲するのは、別に本 人は代理だろうが、代行だろうが構わないと思うのです。むしろ取引の相手方の方が明 確な権限を欲しているわけで、基本的な法制度としては、原則は本人がやるか、代理権 でやるかしかないのです。一番大きな金銭管理で銀行預金をしているという時に、確か に一部の銀行は、本人さん名義で別の人が来てもいいですよというところもあるかもし れませんけれども、そのほかの多くの銀行は、多分きちんとしてください、権限をはっ きりさせてくださいというのが現状でありまして、そうすると、今の制度の下では代理 権でないとだめだと言っているところが多いわけですね。せっかく金銭管理というサー ビスを提供される時に多分代理権的なものを入れないと嫌だというところが出てくるお それが現状では高いではないか。現実に先ほどの要綱試案の検討の中で銀行関係者がい ろいろ議論していて、少なくとも私の聞いている範囲ではきちんとした権限を出してく れということを言っているわけでして、ですから、そういう要望に、つまり本人の立場 というよりは、取引の相手方の取引の円滑さを確保するという観点から、そういう権限 を欲しているのではないか。それは銀行だけに限らないと思うのです。そういうところ がひとつ重要なポイントではないか。確かにおっしゃるように、事実上は多くの場合は 代理でなくても済むだろうと思うのですけれども、例外的な意思能力がなくなったとい う時だけではなくて、実際にはそういう要望が結構強いということは否定できない。 ○座長  お話は任意後見の問題が入ってきまして、それをちょっと置きまして、その前の委員 が言われているのは、むしろ入居とか、身体の移動を伴うようなことについての代理に ついての疑問を提起したと、そういう趣旨に伺っておけばよろしいですね。 ○委員  はい。 ○座長  ほかの財産上の問題はそれはそれでよろしいと。 ○委員  実際の軽微なところでいろいろということはあり得るのではないかと思うのですが、 大きなものについてまでお金の上限と両方なっているのですけれども、そういうのは代 理締結はなかなか難しいと思います。 ○事務局  今のに関連してなのですけれども、疑問だという話と、それから委員がおっしゃいま したように、当初は本人がいいと言ったのに、意思能力が途中でなくなった時にどうす るかというところの問題がひとつあるのと、もう1つは、そこのところの責任をきちん とするというか、あるいは財産的に評価する仕組みとして、先ほど契約締結審査会とい うものが意思能力を判断するというふうに言いましたけれども、意思能力だけではなく て、例えばそういう施設に入所するとか、ある程度大きな内容についても妥当かどうか ということを判断するということで1つクリアするということもできないのかなという こともございまして、そこもひとつ判断材料として検討する必要があるのかなと思って おります。ただ、実施する側としては、委員がおっしゃったように、要するに締結する 時に意思能力があって頼むのであれば、むしろ委員のおっしゃるのは代理にやってもら うというよりも、本人がその時に意思能力があるので、その時に本人の意思として入居 されるのだということでいいではないか、多分そういうお話だろうと思います。 ○座長  ただ、ほかの問題については、代理というのも考えられると。今、任意後見の問題に 少し触れたのですけれども、これはまた大きな問題で生活支援と契約と任意後見契約を どういうふうにドッキングさせるかということはひとつ問題として議論をするべきこと だと思いますが、それは今日やらなくてもよろしいでしょうか。なかなか難しい問題だ と思いますので、きょう出された資料を皆様御検討いただいて次回に御意見を伺えれば というふうに考えます。  今日御意見を伺っておきたいと思うことは、利益相反の問題も、先ほど委員の方から 社協の中でも役割をきちんと分けるという実際にもいろいろな配慮をしておられる。そ ういうようなことを実施に当たっては配慮すれば利益相反の問題は避けられるだろう。 それには確かに人の配置とか、そういう問題が絡んでくるでしょうから、それは社協の 方で十分考えなければいけない問題だろうと思いますが、御報告いただいたようなやり 方で同じ社協の中で利益相反が起きないかという御質問に対しての問題提起だったと思 うのですけれども、きょうの御説明を参考にしていただくことで、その点は多少クリア できるのかという感じがいたします。  特にほかに、今日御意見を伺っておいた方がいいという問題がありますか。 ○委員  今ごろ基本的な質問をするのはあれですけれども、事業の概要のところでは一人暮ら しの痴呆性高齢者云々というふうになっておりますが、対象者のところでは、家族など による援助の困難なものとなっていますので、家族があっても、これには対象になると いう、もちろん、それでよろしいわけですよね。 ○事務局  家族がいても、その近くに住んでおられなくてとかですね。 ○委員  家族として同居しているようなところは対象にならないのですか。あくまでも一人暮 らしという、概要ですと、そういうふうにうたっていまして。 ○事務局  家族がおられても、結局その方がその方を十分支援できないというような状況であれ ば、例えば高齢の方が2人でとか。 ○委員  それがすごく多いのですけれども。 ○事務局  要するに家族等が十分支えられないという場合にはということになります。必ずしも 一人暮らしに限定しているわけではございません。 ○委員  概要に文言が出ていたものですから。 ○事務局  一番典型的な例としてという形です。 ○座長  事業概要に一人暮らしというふうに限定してしまうと家族の中でも孤立している人も いるではないかとか、家族との間で対立があったり、十分めんどうがみれないというよ うな場合も考えられる。これは1つの事例であって限定されては困りますね。。 ○事務局  ここはあくまでパッと典型的に思いつく例という形で一人暮らしというふうに出てい るのだと思います。 ○委員  対象者ではちゃんと入れているわけですね。 ○事務局  はい。 ○委員  分かりました。 ○座長  そういうようなことで御理解いただきたいと思います。  それでは、御審議いただく問題としては今日はここまでということにいたします。 問い合わせ先    厚生省社会・援護局地域福祉課    担当 山本(内2852)関口(内2853)    電話 (代) 03−3503−1711        (夜間)03−3591−9862