98/07/07 第4回快適で健康的な住宅に関する検討会議議事録 第4回快適で健康的な住宅に関する検討会議議事録 I 日時   平成10年7月7日 13:00〜 II 場所    通商産業省別館841会議室 III 出席委員 安藤正典(あんどう まさのり) 国立医薬品食品衛生研究所環境衛生化学部長 池田耕一(いけだ こういち) 国立公衆衛生院建築衛生学部長 入江建久(いりえ たてひさ) 信州大学教育学部教授 小川 博(おがわ ひろし) 財団法人ビル管理教育センター理事長 草野文嗣(くさの ふみつぐ) 滋賀県大津保健所長 田中生男(たなか いくお) 財団法人日本環境衛生センター常務理事 西間三馨(にしま さんけい) 国立療養所南福岡病院長 野崎貞彦(のざき さだひこ) 日本大学医学部公衆衛生学教授(座長) 藤原房子(ふじわら ふさこ) 元日本経済新聞編集委員 堀越一彦(ほりこし かずひこ) 国民生活センター理事 八木憲彦(やぎ のりひこ) 東京都衛生局生活環境部環境指導課長 吉澤 晋(よしざわ すすむ) 東京理科大学工学部建築学科教授 IV 議事録 1.開会 ○ 最初に、厚生省生活衛生局長が本検討会開会にあたり、挨拶を行った。 2.議事  1)住宅指針検討専門部会報告書について 吉澤委員: 厚生省では、これまで、快適な暮らしのスタイル開発推進事業のなかで空 気環境、給排水等のガイドライン計13冊を作成してきた。しかしながらこ れらは専門家を対象に作られたため内容が非常に高度であり、一般の国民が 活用できるようなものではなかった。そこで、これらの成果を再度見直して 一般国民向けの総合的なガイドラインを作成するため、住宅指針検討専門部 会が設置され、私が座長として1年間で全11回の検討を行ってきた。今回 その報告書が完成したので、この検討会に報告するものである。 報告書は大きく3つに分けられる。  1つ目は総論編である。ここでは、快適で健康的な居住環境についての基 本的な考え方を述べるとともに、それを国民が実現する際に必要とされるサ ポートシステムの在り方について述べている。  2つ目は各論偏である。ここでは、過去に作成してきた13冊のガイドラ インを分かりやすく要約してまとめてある。  3つ目はチェックリストである。これは住宅の新築・改築等を行う際に、 住まい手が確認しなければならない事項をリストにしたものである。 草野委員: 保健所で住宅の衛生問題を取り扱うべきという意見は3〜4年前から活発 になりつつある。近年、住宅の衛生問題も非常に複雑化しておりこれは非常 に重要なことである。今後はこの報告書の提言に従い、住宅の衛生問題も保 健所の仕事として積極的に取り組んでいくべきであろうか?。 事 務 局: 保健所が全てを抱え込む必要は全くないと考える。国民生活をバックアッ プするための総合的システムの一部としての保健所の役割に期待する。すで に一部の保健所では住宅相談を行っており、それらの動向を踏まえつつ地域 の特性に応じた形で進めていくべきであろう。 草野委員: 大きな都道府県や都市では、環境衛生監視員と食品衛生監視員を別々に任 命しているため問題ないが、ほとんどの府県市では環境衛生監視員と食品衛 生監視員を兼任しており、環境衛生監視業務が非常に手薄になっている。 八木委員: 食品衛生監視員は資格要件が法律で定められているのに対し、環境衛生監 視員は資格要件が国の通知で包括的に定められているために、食品衛生監視 員の資格を持つ者が環境衛生監視員に任命される場合が多い。環境衛生監視 員が住宅問題に取り組み出したのは比較的最近のことである。  東京都では住宅診断事業を行っているところであるが、これは予想を上回 る市民から反応があり、この問題に関する社会的な関心の高さとニーズの大 きさを痛感した。そういう意味で今回の報告書は非常に意義深いものであり これを受けて保健所でも適切な対応をとる必要があろう。 西間委員: 各論編の害虫に係る部分で、一部古いデータがあるので、修正することと する。 田中委員: O157等の直近に起こった事件に関連する事項についても各論に掲載 すべきであろう。 藤原委員: 総論編にある相談機関の役割は実質的に保健所が果たすことになるのであ ろうが、もし、保健所が対応不可能な場合についても言及しておくべきでは ないか。 各論編の各分野の難易度レベルが統一されていないので、可能な限り統一 すべきではないか。  国民が保健所に相談を持ち込んだ際にかかる費用についても標準的なもの を示すべきではないか。 堀越委員: 国民生活センターでも相談事業や情報収集は行っており、ある程度の役割 は果たしている。今後保健所等との連携も考えていきたい。 小川委員: 総論編の−はじめに−のところに、今後時代の変遷に応じて報告書の内容 が改訂されるべき旨を明記すべき。 田中委員: この報告書はどのようにして公開されるのか? 事 務 局: 全国の保健所に配布するほか、インターネットにも公表して一般にも周知 を図ることとする予定。 座  長: 今回の報告書はそもそも国民に周知することを目的として定められたもの 従って可能な限り広く周知すべき。 田中委員: 各論編には古いデータ等修正を要するところがあるが。 八木委員: 各保健所には環境衛生に関する専門家がおり、彼らもある程度情報を持っ ているので、軽微な問題は無理に修正する必要はない。明らかに間違ってい る事項だけは確実に修正してから公表する必要がある。 チェックリストについては、実際に使用してみた上で、よりよいものへと 改訂して行くべきもの。とても使い勝手がよさそうであり、早期に完成度を 高めることを望むものである。  保健所で相談を受ける際の費用についてであるが、現在東京都で行ってい る住まいに関する事業は無料である。いまのところ、有料にできるほどの体 制が整備されておらず、まだまだ試行錯誤を重ねている段階である。将来、 住居衛生の検査手法がかなり確立されたら有料化を検討することもありうる  ところで、今回の各論では、電磁波に関するガイドラインがないがどうか 事 務 局:電磁波については、健康影響を解明中であり、現段階では灰色としか言いよ うがないため、ガイドラインの作成は難しい。 小川委員: 各論編の照明について、今後の高齢化社会を踏まえて色彩の問題をもう少 し取り上げてはどうか。 吉澤委員: 今回のガイドラインでは、標準的な国民がターゲットになっており、病人 やご老人等の弱者に対する考慮が抜けている。これは今後の課題であろう。 藤原委員:チェックリストでチェックした結果をどう評価するかという部分が抜けてい るのではないか。 座  長: どう評価するかについて統一的に決めることは非常に難しく、実際には個 別の事例に応じて評価することになるのではないか。   チェックリストは、国民が住宅を新築・改築等する場合に、確認が必要な部 分を見逃さないように注意を喚起しようという趣旨である。  今回の報告書はこれまでの13年間の集大成であり、広く周知して、まず 多くの方に使って頂くべき。そこから出た意見を踏まえて逐次修正を行い、 完成形に近づけていくことが今後非常に重要なことである。 吉澤委員:同時に国においても関連の研究を推進して新たな技術を開発すべきと考える 2)その他 ○ 本検討会は今回で最終回とし、最終報告書を、座長及び吉澤委員と相談の上事務局 で完成させることとなった。 3.閉会   座長より閉会の挨拶を行い、本検討会を閉会した。 ○本検討会に関する問い合わせは、厚生省生活衛生局企画課 阿部、馬場まで。 TEL:03-3503-1711(2415,2418)