第13回福祉サービスの質に関する検討会議事概要
1 日時
- 平成12年12月11日(月)13時〜15時15分
2 場所
- 厚生省別館7階 共用第11会議室
3 出席者
- 江草座長、奥野、柏女、坂巻、清水、杉村、武居、竹内、橋本、長谷川の各委員
4 議事
- 第三者評価の全体構成(案)について
5 主な発言
(1) 第三者評価の全体構成(案)について
(発言1)
- 事業者が評価結果に納得できない場合に、第三者評価機関とは別に、異議を申し立てる機関を設けることは考えられないか。
(発言2)
- 第三者評価機関認定の要件として、異議申し立てへの対応策が確立していることとする予定。それでも事業者が納得しない場合には裁判ということになるだろう。
(発言3)
- 第三者評価結果等の情報公開は、ワムネットだけでなく、保育分野で整備中の子ども未来財団を中心とした情報提供システムなどでもかまわないのではないか。
(発言4)
- 厚生省としては、ワムネットを通じてすべての情報にアクセスできるよう事業展開しているところ。他の情報提供システムとワムネットをリンクさせたい。
(発言5)
- 利用者の選択がない措置施設などでは、自らの提供するサービスの質の向上ということを中心として第三者評価を受審することが考えられるが、そのような事業者にとっては、必ずしも評価結果を公表しなければいけないということにはならないのではないか。
また、自らの提供するサービスの質の向上ということを中心として第三者評価を受審する事業者にとってみれば、評価結果に基づく助言機能が必要になってくるのではないか。
(発言6)
- サービスの質の向上だけを求めているから評価結果を公開しないということに、国民は納得しないのではないか。
この検討会では、第三者評価システムの根幹を議論しているのであって、例外的なことを初めから盛り込むのはいかがなものか。
(発言7)
- アメリカのJCAHOでは、運営を開始したばかりで、体制が十分整っていない施設は、とりあえず仮認定を受け、何ヶ月か後に本認定を受けるというようなシステムがある。同様のシステムを構築することは可能ではないか。
(発言8)
- より多くの事業者に第三者評価を受審してもらうために、評価機関がコンサルティング機能を持つことも悪いことではないと思う。
料金体系については、小規模事業者でも受審可能で、かつ、第三者評価機関が経営できるようにするには、何らかの仕組みによる誘導が必要なのではないか。
(発言9)
- 第三者評価の目的は、質の向上と利用者の選択に資することの2つであるというのが正式なのだが、非公式なものとして、質の向上だけを目的とするというものもあっていいのではないか。
(発言10)
- 自己評価のためのツールはいくつもあるので、結果を公開しないでサービスの質の向上を中心にする場合は、これらを用いた自己評価が可能である。
(発言11)
- 第三者評価結果が非公開だと、事業者に何らかの問題があるという推測が働き、利用者が選択する際、負の要因になる。
アメリカの場合は暫定認定であってもすべてを公表しているが、これがいいかどうかは別問題である。
(発言12)
- 公開しなくてもよい場合を認めると、事業者が出したくない部分だけ非公開とするような事態になるのではないか。
(発言13)
- 第三者評価機関自体も選択されるわけであり、評価結果を公表しない第三者評価機関があってもいいのではないか。
評価対象の中には、事業者が力を入れる必要がないと考えている部分もあるだろう。その部分は評価が低いことに理由があるので、評価結果に第三者評価機関あるいは事業者がコメントを付す形での公開方法もあるのではないか。
また、全く公表を望まないで、自分たちでサービスの改善をしていきたいという事業者もいるのではないか。
(発言14)
- 公開と非公開の両方があり、受審した事業者の多くが結果を公開しているという状況になり、非公開の事業者は、公開できるようにするためにサービスの質の向上に努めるという形が望ましいのではないか。
(発言15)
- 第三者評価の結果は公開すべきである。
JASマークやJISマークのように、第三者評価は絶対のものではないので、受審している事業者が、利用者の選択に際し絶対優位となることはないだろう。むしろ、事業者が自ら選択に優位となる特色について積極的に情報提供していくことが必要なのではないか。
(発言16)
- 複数の機関で第三者評価を受審し、評価結果が全く違った場合には、ワムネットからは両方の評価結果が情報提供されるのか。
(発言17)
- 両方の結果を公表することを考えている。両者の評価結果が違うのはそれぞれの評価機関の妥当性の問題となり、ひいては、それを認定した認定機関の問題となる。
(2) 認定機関について
(発言18)
- 情報提供はワムネットだけに限らないので、ワムネット等とすべきではないか。
(発言19)
- 厚生省のすべての情報はワムネットに一元化するようにしている。そこからいろいろな情報にアクセスできるように考えている。
(発言20)
- 認定機関については、分野や施設種別も違う第三者評価機関を全部1機関で認定していくことは厳しいのではないか。
(発言21)
- 認定は基本的に書面審査であり、第三者評価事業自体に権威付けが必要であることを考えると、1機関がいいのではないか。
(発言22)
- 既設の法人に認定業務を委託する場合には、既存事業の他に組織や予算を確保する必要があるので、そのための厳格な要件を設ける必要があるのではないか。
(発言23)
- 第三者評価の認定は非常に重要な機能なので、既存の団体ではなく新しい機関1つをつくり、その各県支部が県内の評価機関を認定する方式が望ましいのではないか。
(発言24)
- 認定機関は認定技術の蓄積が必要なので、1つにした方がいいのではないか。
(発言25)
- 新設の法人を作るということは、行政改革に反するのではないか。
(発言26)
- 認定機関を1つにした場合には競争がなくなるというのであれば、2つという案もあり得るだろう。
(発言27)
- 複数の認定機関があると、利用者は、どの認定機関による第三者評価が適切かを検討する必要も出てくるので、シンプルな方がいいのではないか。
(発言28)
- 全国の第三者評価機関の水準をそろえるためには、1つの機関が全体を見渡して認定していくことが大事ではないか。
(3) 第三者評価機関について
(発言29)
- 第三者評価機関は評価に基づく助言を行ってもいいのではないか。
第三者評価機関独自の仕組みとして、仮評価をした上で助言をして、それに基づいて最終評価をするということもあり得るのではないか。
(発言30)
- 第三者評価だけを専門に行う団体でないのであれば、委員の要件などについて、きちんと規定すべきではないか。
情報の公開は、受審事業者に評価結果を開示することと、評価結果をワムネットにより一般に情報提供することの2つがある。
(発言31)
- 医療の場合は評価結果を非公開とし、事業者が自らその結果を使って質の向上をはかるので、必然的にコンサルタントになってしまっている。
第三者評価機関の業務内容は、評価結果の情報を受けとる相手方によって違ってくる。相手方が施設であれば助言的な要素が重要であり、国民であれば助言などもってのほかで、選択に資するよう、評価の客観性が重要になるのではないか。
(発言32)
- 評価結果については、プライバシー保護の観点から、一定の部分について非公開になるが、その部分を除き公開となることは評価を行う前に合意しておく必要があるのではないか。
(発言33)
- 事業者が提供するサービスの向上のための助言機能を主とする第三者評価機関があってもよいのではないか。
(発言34)
- 第三者評価機関としての認定を受けた団体が、第三者評価事業とは違う別の事業として助言やコンサルタントを行うことは構わないのではないか。
(4) 第三者評価機関の構成について
(発言35)
- 評価結果の認証というよりは、利用者の選択に資するために、100の評価細目について評価したらaがいくつあったという形の方がいいのではないか。
ただ、評価結果はワムネットにより統一的に公開することになるので、基本的事項は共通となる必要があるのではないか。
(発言36)
- 神戸市の例では、項目の該当するところに○をつけ、利用者はそれを見てサービスを選択する形になっている。
(発言37)
- 国が示すガイドラインに、第三者評価機関は総合評価や認証をしてはならないと書くべきではないだろう。
(発言38)
- 第三者評価機関が総合評価や認証を行うことを排除することにはならないだろう。
(発言39)
- 小規模な事業者でも受審可能な料金体系というのは実現可能か。多くの事業者に受けてもらうためにはできるだけ安い料金にする必要があるが、それでは評価機関の収支があわなくなってしまう。
(5) 第三者評価機関の業務内容について
(発言40)
- 評価決定委員会の委員は、ボランティアでやってもらうことも考えられるのではないか。
(発言41)
- 老人福祉サービスの都道府県毎の評価委員会では、1日だけの調査では本音が聞き出せなかったので、第三者評価でも同様の結果になるのではないか。
(発言42)
- 専門職委員についてもその業務での経験が必要ではないか。
また、資格についてはあくまでも例示なのだから、余り列挙しすぎない方がいいのではないか。
(発言43)
- 運営管理委員、専門職委員が担当する評価対象は、実際に第三者評価機関が設置した際のメンバーによって工夫することになるので、限定しない方がいいのではないか。
(発言44)
- 聞き取り委員については、聞き取り項目を設定して、それだけを聞くというよりは、全般的なことについて、施設長、職員及び利用者からの聞き取り調査を行う方がいいのではないか。
(発言45)
- 評価対象を限定せず、3人で事業者にいろいろな視点からアプローチすることが望ましいのではないか。
(発言46)
- 運営管理委員と専門職委員の他に、市民等で構成される委員グループを作り、そのうち最低2つの分野から委員を出すという形にする。複数で評価に行くならば、3人以上にするかは各第三者評価機関が決めればいい話ではないか。
(発言47)
- 市民等で構成される委員グループは市民委員という名称にしたらどうか。
評価に行くのを2人か3人のどちらにするかについては、仮に2人としても、市民委員が評価に行っていない第三者評価機関は、市民の視点が入っていないと言われることになるので、必然的に3人となるのではないか。
委員毎の評価対象は限定しないこととし、主としてこの分野を評価するという位置付けを残す形で整理すればいいのではないか。
(発言48)
- 市民委員は、専門職が見たら当たり前のことであっても、市民から見たらそうではないという視点からの評価を行うという役割を担うので、聞き取りだけでなく、実際の処遇や運営を見るべきではないか。
(発言49)
- 市民委員は、聞き取りを行うという位置付けではなく、市民の視点から評価する項目となるよう、評価項目を多少手直しすればよいのではないか。
(発言50)
- 実際の評価の際には、運営管理委員は運営面を見るだろうし、専門職委員はリハビリの現場などを見に行くだろう。それに対し、市民委員は実際の処遇がいいのか悪いのかを聞いて回ることになるだろう。したがって、各委員の役割をあまりきちんと分けないような仕組みとしておけば、運用の段階で、相互に補完し合うのではないか。
(発言51)
- 評価調査者は評価決定委員会に提出する素材を整える役割なので、専門的な目を持っている人がその専門分野で調査すべきではないか。
(発言52)
- 市民委員に、社会福祉に関する基礎的な知識と理解を有することと、評価調査者養成研修を修了していることという要件を課すことにより、ある程度の専門性は担保できるのではないか。
(6) 今後の予定について
- 次回は13年1月17日(水)午前10時から開催し、今年度内にさらにあと2回開催する予定であることを確認して散会。
厚生労働省社会・援護局福祉基盤課
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