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医療審議会「医療施設機能部会」議事要旨


1.会議の日時及び場所

日時:平成12年6月7日(水)10:00〜12:30
場所:厚生省共用第23会議室

2.出席した委員の氏名(五十音順)

出席委員 欠席委員
(委 員) (専門委員) (委 員)
浅 田 敏 雄 石 井 昌 三 井 形 昭 弘
木 村 靜 子 大 島 博 幸 黒 川 清
櫻 井 秀 也 鴨 下 重 彦 田 中 滋
杉 崎 盛一郎 水 野 肇  
     
  (協力委員)  
  斎 藤 毅  
  全 田 浩  
10名 3名

3.議題

・ 国立循環器病センター、東海大学病院及び京都大学医学部附属病院の安全管理体制の確保状況等について

4.審議の概要

・ まず、国立循環器病センター病院長より安全管理体制の確保状況、報道された事故の概要及び対策について説明がなされ質疑となった。その概要は以下のとおり。

(国循〔報道された事故の概要について〕)

・ 平成11年11月25日、女児に対する心臓手術時に、2人の臨床工学技士の引継ミスにより、心筋保護液が適正に調合されず、蒸留水のまま注入。

・ 手術終了後、心拍が再開しないため補助循環装置を装着し回復に努めたが、術後約1カ月で死亡。


(国循〔事故後の主な対応について〕)

・ 心筋保護液作成時に技士が交替したことに事故の一因があることから、1人で一貫して業務を実施することとしたほか、心筋保護液をより安全な製品に変更、混入後に時間、混入者名等を明記。

・ 人工心肺業務において、回路内液の電解質、PHを測定し、明示。

・ 外部委員による事故調査委員会。

・ 事故防止マニュアルの全面改訂。

○ 保護液の原液に輸入品であるセントトーマス液を使用しているのは、日本では珍しいが、何故使用していたのか。

(国循) セントトーマス病院に留学していた医師が、使いやすいということで、そのまま使用していたようだ。

○ 心筋保護剤のミスで心機能の再開ができなかったということと、栓塞ができて不幸にして亡くなったこととの因果関係は、はっきりしているのか。

(国循) はっきりしていると考えている。

○ ダブルチェックをしているということだが、確認作業の体制はどのようになっているのか。

(国循) 例えば、医師の指示により看護婦が薬剤を準備するときは、2人で行うことを原則とし、注射器等にも薬剤名を書くようにしたうえ、使用するときは声を出して確認するようにした。また、薬剤部に監査係を置き、処方を再チェックするようにした。さらに、輸血の際に血液型を2回測り、血液型の不一致がないようにしている。

○ 看護部門のインシデントレポートの数が、ほかの病院と比べて少ない感じがするが、レポートの提出について何か基準を定めているのか。

(国循) 3月までは、病棟にあったメモ帳に気付いた時に書くという方法をとっていたので、少なかったと思われる。しかし、5月から毎日、何もなくとも報告させるようにしたところ、現在では全体の7割近くを看護部門が占めている。


・ 続いて、京都大学医学部附属病院長より安全管理体制の確保状況、報道された事故の概要及び対策について説明がなされ質疑となった。その概要は以下のとおり。

(京大〔報道された事故の概要について〕)

・ 患者は、京大病院に10数回入退院を繰り返し、全身状態悪化。

・ 平成12年2月28日、看護婦が蒸留水と誤り消毒用アルコール入りのポリタンクを病室に持ち込み、人工呼吸器の加温加湿器に補充。

・ 2月29日、患者がショック状態に陥り、3月2日死亡。


(京大〔事故後の主な対応について〕)

・ ポリタンクを500mlの容器に変更。

・ ラベルが見えるように容器の正面、背面及び上面に薬品名を表示。

・ 病棟における医薬品・医療材料等の保管場所を確認、整理・管理を明確化。

・ 医薬品・医療材料等の取扱いに関する実態調査を行い、医薬品の保管・管理方法、類似容器と内容表示などについて総点検を実施。

・ 薬品表示の3回確認励行。

○ 看護婦の知識不足ということではないのか。

(京大) 知識が無かった訳ではない。蒸留水と思い込んでいたため、アルコールに気付かなかった。

(事務局) 3月24日の医療審議会総会で、京都大学の話を聞くことになった際、「そもそも何故エタノールが病室にあったのか理解できない」という発言があったので、事務局より聞きたい。

(京大) 病棟に薬品倉庫という所があって、不特定の患者に使う薬はその部屋に置いてあった。間違えた看護婦は、容器の型が似ているということは知っていたものの、思い込みにより、ラベルを見ないで持ち出してしまった。


・ 続いて、東海大学病院長より安全管理体制の確保状況、報道された事故の概要及び対策について説明がなされ質疑となった。その概要は以下のとおり。


(東海〔報道された事故の概要について〕)

・ 平成12年4月9日、入院中の女児に対し経鼻栄養チューブから投与すべき内服薬を誤って静脈点滴ルートに投与。

・ 看護婦は直後に誤りに気付き、救急処置が行われたが、患者は翌日死亡。


(東海〔事故後の主な対応について〕)

・ 経鼻栄養チューブに三方活栓を使用しないことにした。

・ 全病棟において、注入ルートごとに色テープで区分し、ルート名を記載。

・ 経鼻栄養ルートの操作マニュアルの励行と安全チェック指示。

・ リスクマネージャー131名による恒常的安全管理体制。

・ 外部評価委員会。

○ インシデントレポートが相当多いが、何年ぐらい前から収集しているのか。

(東海) 開院当初からである。現在の方法としては、少しでも疑わしい場合には報告させるようにしている。

○ 事故後の対応について、いつ、どこへ報告したのかを確認したいのだが。

(東海) 事故の起きた4月9日は日曜日であったため、保健福祉事務所には朝ファクシミリで連絡をした。警察署には出頭し口頭で報告した。月曜日になり、保健福祉事務所には、再度文書を提出した。その他の連絡も月曜日中にした。

○ 注射等の色分けの問題で、八王子を含めて4病院で統一するということだが、医療機関によって色が違う場合もあるのではないか。

(東海) そのため、現在は三方活栓をやめて、手作業でポンプを外しているが、接続できないものがあれば一番良いと考えている。色分けについても、全国統一の基準が示されないと、同様の事故を完全になくすことは難しいと考える。また、職員には、色分けを信用せず刺入部までたどるように指導している。

・ 終了後、先般、東京医科歯科大学医学部附属病院での医療事故が新聞等で報道されたことをうけ、部会長及び事務局より、同病院についても本部会において同様のヒアリングを行うべきか、各委員に諮られた。審議の概要は以下のとおり。

○ 研修医の行為で起きている事故のようなので、今日ヒアリングをした3病院とは少し性質が違うのではないか。医師の初期教育がうまくいっていないところがあったのではないか。

○ 医師だけの問題ではなく、睡眠薬の間違った処方箋をチェックできなかったというのは薬剤師にも問題がある。

○ 問題の特性から考えて、ヒアリングしておいたほうが良いのではないか。


照会先
健康政策局総務課 青木(内2513)


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