00/03/24 食品衛生調査会表示特別部会 食品衛生調査会表示特別部会                      日時 平成12年3月24日(金)                          16:00〜18:00                      場所 東條会館(本館5階クリスタル) 出席者:戸部部会長、粟飯原委員、大井委員、小沢委員、竹中委員、寺尾委員、     豊田委員、山崎委員、和田委員     (参考人) 矢野氏、武内氏、緒明氏、標氏、八木氏     生活衛生局長、企画課長、食品保健課長、乳肉衛生課長、食品化学課長、     新開発食品保健対策室長、検疫所業務管理室長、輸入食品企画指導官 事務局 | 食品衛生調査会表示特別部会を開催いたします。本日は、どうも |お忙しいところを申し訳ありません。本日は、五十嵐委員、熊谷委 |員、杉委員、細谷委員、村上委員、澤委員の6名がご欠席という通 |知を先ほどいただきました。それでは戸部部会長、よろしくお願い |します。 | 戸部部会長 | お集まりをいただきまして、ありがとうございます。前回に引き |続いて議事を進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い |いたします。早速、議事に入りますが、まず資料の確認を事務局か |らさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 | 事務局 | お手元に資料があるかどうか確認したいと思います。まず議事次 |第、配席図、特別部会委員名簿があると思います。資料関係につき |ましては、報告資料として「特別部会第1回会議の結果」、資料1 |として「関係者意見陳述書」、その補足として油糧輸出入協議会か |らの「意見陳述書」、資料2として「いわゆる栄養補助食品に係る |食品衛生上の規制の在り方に関る報告書」です。最後に参考資料と |して、「各都道府県の自治体から任意に生かされている意見要望書」 |というものが付いております。 | 戸部部会長 | すべてお手元にそろっているでしょうか。よろしゅうございます |か。それでは、始めさせていただきます。本日は報告事項1件と議 |事事項2つがあります。報告事項は、先日千葉で開催されたコーデ |ックス委員会のバイオテクノロジー応用食品特別部会がありました |が、その結果について取りまとめて報告をするということです。議 |題については、1つ目は前回から続けている「遺伝子組換え食品の |表示及びアレルギー物質を含む食品の表示に係る関係者からの意見 |聴取」です。2つ目は、「栄養補助食品に係る表示の在り方につい |て」です。まず報告事項のほうから入りたいと思いますので、事務 |局より説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いしま |す。 | 食品保健課長 | 報告資料1枚紙に基づきまして、表示問題と直接かかわりがあり |ませんので、手短に報告をいたします。特別部会というのは、コー |デックスの遺伝子組換え食品の特別部会第1回の会議の結果です。 |第1回ということは、つまり4年間の限定の特別部会ですので、第 |1回ということでして、4年間に少なくとも4回行われるというも |のです。 | 幕張で先週の3月14日から17日にかけて会議が行われた。参加国 |数は、33カ国です。コーデックスに加盟している国の数は135カ国 |ですので、割合としては少ないのですが、主要国はほとんどが参加 |しております。参加オブザーバー数は24団体。団体と申しますのは、 |いわゆるNGOという非政府の組織です。参加者数が総勢225名で |す。実質2日半にわたりかなりいろいろな議論がされましたが、そ |の結果につきましては、ここにまとまっているように2つのワーキ |ンググループを設置し、レポートをまとめていこうということにな |っております。特別会議の議長国は日本でして、そういう関係もあ |ってか第1ワーキンググループも取りまとめ役として日本が指名さ |れたというか、そういうことで合意を得た。2つ目の第2ワーキン |ググループのほうは、ドイツがそれを責任を持ってまとめるという |ことになったわけです。 | その内容はどうなのかということなのですが、第1ワーキンググ |ループのほうは2つ任務を持っている。1点目はバイオテクノロジ |ー応用食品のリスクアナリシス、危険評価ですが、そのために必要 |な広汎にわたる一般原則に関する報告のペーパーを書く。その内容 |につきましては、「科学に基づく意思決定の必要性」とか、「市場前 |の評価手続」に関する考え方とか、「透明性」をどのように遺伝子 |組換え食品の行政を行っている場合、透明性をどのように確保して |いくのか、「技術後の市場後のモニタリング等」はどういうふうな |考え方でやったらいいのか、あるいは「その他の適切な要因」とし |て、宗教的な問題とか環境問題についても、どこまで述べられるか |は別として、それについても少しは考え方を書いていく。 | (・トレーサビリティ)、これはフランスとかイタリアなどのヨ |ーロッパの中でも、特に遺伝子組換えに対してどちらかというと規 |制的に強い国がありますが、そういった所がこの問題を取り上げて |ほしいという強い要望がありまして、なかなか一方でトレーサビリ |ティという言葉がまだ十分知れわたってないということで括弧書き |になって、フランスがペーパーを書けば、それに基づいて議論をし |ましょうという取扱いになったわけです。 | 2つ目が、「バイオテクノロジー応用食品のリスクアセスメント |に関する特定のガイドライン」。結局、一般原則というのとガイド |ラインというふうに使い分けておりますが、一般原則ではまさに原 |則ですので、哲学的というか基本的な考え方、そういうものをペー |パーにするというイメージです。一方、ガイドラインというのは、 |一般的には指針といいますか基準といいますかそういうようなもの |で、少し詳細に具体的な事項が並べられたものだというイメージで |受け取っていただきたい。リスクアセスメントに特定のガイドライ |ンですから、非常に簡単に申しますと、日本がいま遺伝子組換え食 |品の安全性を評価するときに、たくさんの科学的な事項をチェック |しているわけです。そのようなものをイメージしていただいて、安 |全性評価に必要な純粋に科学的な部分をまとめるということです。 | 内容は、「食品衛生および栄養」、「実質的同等性についての検 |討」、「長期間の健康影響の評価はどうすべきか」、「非意図的な |影響についてどう考えるか」というようなことについて科学的に合 |意を取っていくということです。 | 下のほうにつきましては、参加オブメンバー国のほとんどが、ほ |とんどというかすべてと言っていいと思うのですが、この必要性に |ついて合意が得られている。上の問題については、合意はあったの |ですがいろいろな意見が出て2つに分けたということです。 | 第2ワーキンググループのほうは、これは「遺伝子組換え食品に |関する分析方法等について」、どのような分析方法があってどんな |ことを取り決めるか、ということを少し整理しましょうと。あとは、 |整理をしたらば、コーデックスに分析方法というのでしょうか、そ |ういうものに関する常設の部会がありますので、そちらで具体的に |詰めていく。しかし、その詰めるに当たってどの程度のものが分析 |方法として必要とするのか、ということをまとめるためにワーキン |ググループを設置しようと。 | 以上のことの合意が得られまして、第2回特別部会に向けてワー |キンググループを年2回ぐらい開催しまして、取りまとめて行って、 |第2回で報告し、そこでまた再度議論をすると、そのようにまとま |ったわけです。 | 遺伝子組換え食品をめぐって、各国は様々な見解とか思惑とか立 |場がありまして、第1回目でどのようにまとめていくかというのは |非常に大きな課題があったわけですが、比較的形よくまとまったの |ではないかという評価を得ております。 | また、シアトルで行われたWTOにおいて会議がつぶれてしまっ |たということもありまして、警備の問題でも相当気を使いまして、 |会場周辺等の警備を行ったわけですが、若干200数名のNGOの団 |体の方々が静かに行進をしたという程度でして、治安面というか警 |備面でも特に問題なく取り行われたということで、以上報告いたし |ます。どうもありがとうございました。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。当部会としても極めて興味深い委員会 |であったわけですが、今日は報告だけいただいて、時間の関係もあ |りますので先に進みたいと思います。 | 審議に入りますが、「遺伝子組換え食品の表示及びアレルギー物 |質を含む食品の表示に係る」議事を進めてまいっているわけですが、 |前回は消費者団体からお2方、業界関係から製造業にご関係のある |お3方、都合5名の方においでをいただきまして、貴重なご意見を |伺ったところです。 | 今回も引き続き、関係の方々にお越しをいただき、ご意見をいた |だきたいということです。本日は、消費者関係からお1方、アレル |ギーの患者をお持ちの親の会からお1方おいでをいただいておりま |す。業界関係では、前回は製造関係でしたが、本日は流通・販売業 |界からお2方おいでをいただいております。行政関係としてお1方 |おいでをいただいて、ご意見をそれぞれ伺うという予定にしており |ます。こういう形で進めてまいりたいと思いますが、事務局から何 |か追加の説明はありますか。 | 事務局 | 本日の意見聴取の位置づけですが、これにつきましては2月4日 |の表示特別部会において遺伝子組換え食品に対する表示を行うとい |うことが必要であると。あと、特別部会の意見を踏まえて具体的に |それではどのように実施していくか、という観点からの意見聴取と |して関係者の方々をお招きしているという事情です。したがいまし |て、このような観点から、関係者の方々から建設的な意見の聴取の |ほどをひとつよろしくお願い申し上げたいと思っております。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。そういうことで、5名のそれぞれの立 |場の方からご意見を伺うということです。大変忙しいところお手数 |をかけましたが、事前にご意見をまとめていただいて、書面ですで |にいただいているわけです。それぞれの方から10分程度、その資料 |に基づいてお話をいただきたい。あとでまとめてここの委員会のメ |ンバーから少し質問をさせていただきたいと思っております。どう |ぞよろしくお願いいたします。 | 申し遅れましたが、本日おいでいただいておられる方の紹介をし |たいと思います。東都生活協同組合の矢野様、アレルギーの子ども |を持つ会、食物アレルギーの子を持つ親の会の武内様、油糧輸出入 |協議会の緒明様、日本百貨店協会の標様、全国食品衛生主管課長連 |絡協議会の八木様です。いま紹介した順序で矢野様からお話を伺っ |ていきたいと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 | 矢野オブサーバ | 初めまして。東都生活協同組合の副理事長をしている矢野と申し ー |ます。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、こういった会議 |に意見陳述人として機会を与えていただき、大変光栄に存じており |ますし、また感謝しております。本来でしたら理事長が参る予定で |すが、所用がありまして副理事長の私が代弁させていただきます。 | 東都生協は東京都全域18万人の組合員を擁する生協で、都内でも |2、3番目に位置している地域生協です。本日は、事前に質問を受 |けた項目に従って取り急ぎ、急な準備でしたので十分答えのほうが |言葉足らずであったり、十分答えきれてない部分もあるかと存じま |すが、意見陳述の中で少し補足しながら述べたいと思います。今日、 |会場のほうで少し補足資料として、すでに厚生省に出した私どもの |パブリックコメントや、現在も2度目の「徹底した表示を求める署 |名活動」に入っている署名用紙、遺伝子組換え作物、商品について |ふれた商品案内のコピーを用意いたしましたので、後ほど委員の方 |にもその資料が渡されると嬉しいかなと存じております。 | では、順番に従って読ませていただきます。基本的に東都生協で |は、遺伝子組換え作物表示に対しては、すべての表示を求めていま |す。それは、遺伝子組換えを施した食料、飼料、加工食品すべてに |わたっての表示です。また、その表示に関しても、不分別というよ |うな曖昧さを残すものではなく、使用か不使用かをはっきりわかり |やすく伝える表示を望んでいるところです。そのためには、生産、 |貯蔵、流通すべての段階で表示を義務づけるように輸出国に求める |ことが基本となるのではないか。そういった基本的な2点を持って |います。それを踏まえた上で、以下の資料を少し説明いたします。 | 最初の「遺伝子組換え食品の表示関係」についての1「表示内容 |について」ですが、安全審査済みの表示については、このこと自体 |は評価したいと思いますが、実質的同等性がまだ不確かだととらえ |ていますので、是非慎重な審査と、それが確実に証明されることを |もってその表示が行えることを評価したいと考えています。そして、 |安全性審査の基準には、消費者の声もしっかり反映してほしいと要 |望します。 | 2つ目の「安全性審査に関わる記号番号表示」ですが、このこと |はまだどんな形になるのかよく承知してはおりませんが、是非、消 |費者への情報提供の仕方としては、誰にでも理解できるようなわか |りやすい表示である、ということが最も望ましいのではないかと思 |います。その意味ではまだ不確かな面で、多くのコメントはできな |い状況です。 | 3つ目の「『非組換え』表示」ですが、先ほどから東都生協の見 |解をお伝えしているように、すべての段階で生産、貯蔵、流通段階 |のところで分別が管理できていない状況の中では、そのことをもっ |てして不分別表示は非常に多くなるだろうと想定しております。で |すから、使用、不使用がはっきりわかる表示が必要であります。そ |れから、主原料だけでなく、副原料や微量原料を含めすべて使用し |てないということがはっきりわかるように。それから、現在も一部 |表示を行っている生協等もありますが、遺伝子組換えの対象ではな |いものも「遺伝子組換え食品を使用していません」というふうに表 |示をしていますが、あくまでもそれを施したものに対しての表示を |全面表示していきたいと考えております。 | 東都生協では、主原料だけでなく副原料や微量原料一切を含めて、 |現在20品目を使用しない商品として組合員に提示しています。私た |ちが使っているのは、記号を使わないで、「遺伝子組換え作物食品 |を使用していません」という言葉をそのまま商品案内かもしくは商 |品そのものに表示しております。 | 最近も、例えば大豆を使った豆腐などを介して油揚げそのもの自 |体は、大豆はすでにGNOフリーを入手しておりますが、揚げ油に |もこれまで遺伝子組換えのものが混入している可能性があるという |ことで、昨年オーストラリア産のGNOフリーのものに替えました。 |そういった配慮をしながら100%フリーである、という表示を私ど |もではしております。 | 2の「表示を行う食品の範囲について」ですが、先ほども申しま |したようにすべての表示を要望しております。そのことで(1)の「加 |工食品での組換え、DNA及びたんぱく質が除去、分解されている |もの」については、これらは検出できないということは聞いており |ますが、しかし厳密な科学的検討材料が少な過ぎるし、また製法や |配合率によるリスクがどのように変わるかも、現状では断定できな |いと考えております。そういう意味では、検査体制が整備されてな |い中では、まずは消費者への情報提供を重視して、すべて表示対象 |にすべきだと考えております。 | (2)の「主な原料となっていないもの」ですが、現状の分別では確 |認が困難ですが、初めから5%免責を行うということではなくて、 |食べる側の消費者にとってはこのこと自体はとても不信感が残るで |あろうと思います。ですから、全面表示を要望しております。 | 3の「区分手法」ですが、IPハンドリングというのも私どもで |はまだまだ不確かな認知しかしておりませんが、こういった分別生 |産流通管理は最低限必要だと考えています。先ほども申しましたよ |うに、生産、貯蔵、流通すべての段階での表示。そして、有機農産 |物の場合は、生産の過程ですでに有機がはっきりわかるわけですか |ら、遺伝子組換えに対しても同様に生産、貯蔵、流通の段階でそれ |は分別が可能であろうと考えております。 | (2)のIPハンドリングを行ったか否かではなく、遺伝子組換え食 |品を含むかで区分する場合ということの質問がありましたが、そう |だとしても、やはりIPハンドリングをしなくては、消費者の望む |表示にはならないのではないかと考えております。 | 「その他」といたしまして、「意図せざる混入」があります。例 |えばトウモロコシなどの風バイ化がありますが、日本ですとなかな |か緩衝地帯を設けることが厳しいかなとは存じます。しかし、すで |にEUやアメリカでは、オーガニックに対して緩衝地帯が設けられ |ているというふうに認識しております。そういった状況が難しい中 |でも、また意図しない混入は避けられないと危惧している中でも、 |それがわかった時点では、一定の罰則規定は必要であろうと思いま |すし、根本的には可能な限り、混入しないための対応を、国が責任 |を持って仕組みづくりをすすめるべきだと考えています。 | その次に「意見」の所は、すでにパブリックコメントでも述べて |いますし、ここはお読みいただければと思います。 | 次に「アレルギー物質を含む食品の表示義務について」です。私 |どもの生協では、アレルギー商品を毎月1回商品案内の1頁にわた |って、約40商品ぐらい提供しています。アレルギー商品に関しては、 |すべての原材料をその商品案内そのものに明示しております。 | 一方、三大アレルゲンの卵、牛乳、大豆に関しては、そういった |アレルギー商品以外の、私どもの東都生協で扱っている加工食品等 |に、その三大アレルゲンを使用しているものには必ずその表示をし |ております。そういうふうにして、アレルギーを持っていらっしゃ |る方たちにできるだけ情報を提供しながら、それから三大アレルゲ |ン以外のものについても、問合わせがあれば、必ず答えられる対制 |をとりながら、組合員の皆さんに安心して商品を届けるようにして |おります。そういった前提で今回のご質問の表示義務に対しては、 |表示対象外については、アレルギーに悩む消費者やその家族にとっ |ては、正確な表示は切実な問題だと考えておりますので、対象はす |べての食品がよいと考えております。 | 表示方法については、まず三大アレルゲンは必ず明記していただ |きたいと思います。その他の微量成分等原料由来を含めて確実な情 |報提供を、消費者から問合わせがあれば必ず行われるような体制づ |くりが必要ではないかと考えています。含有量との関係ですが、含 |有量の量には関係なく、使用しているものについてはすべて表示す |べきだと考えます。 | 最後に「ご意見が」ということで、キャリーオーバーや一括表示 |される物質についても、できるだけ詳しくそこの表示が望ましいと |考えております。なぜこういうことを申しているかといいますと、 |私どもの生協では、取り扱っている商品は組合員で成り立っている |仕入れ委員会というのがありますが、そこで承認されない限りは商 |品として登場してきておりません。組合員が組合員の普段の目線の |中から、自分たちが望ましい商品、新商品を選定しているという中 |では、そういった1つひとつの原料表示に関しても細かい部分まで、 |また特にアレルギーを持った方にはそうですが、キャリーオーバー |とか一括表示される物質についても、関心は非常に高いということ |です。そういった意味で、先ほどの一切含まないことで、先ほど油 |揚げの例を紹介しましたが、しょう油なども微量に含まれているア |ルコールについても、そのアルコールの素がやはりGNOフリーで |あるというところまで徹底しております。そういった立場ですべて |の表示を望んでいる、ということで陳述を終わりたいと思います。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。次に、親の会の武内代表にお話を伺い |たいと思います。武内さんには、アレルギーの物質を含む食品の表 |示に限ってご意見をいただいているわけです。どうぞよろしくお願 |いいたします。 | 武内オブサーバ | ただいまご紹介に預かりました食物アレルギーの子を持つ親の会 ー |の代表である武内と申します。食物アレルギーの子を持つ親の会と |いうのは全国に会員がおりまして、いまから15年前に発足いたしま |した純粋な親の会です。患者団体です。今日は、全国的に42団体ほ |どあるアレルギーの会全国連絡会という団体にも所属しているわけ |ですが、そちらのほうからも意見を集めて意見陳述させていただき |ます。食物アレルギーの子どもたちの命を守るために、是非表示に |関する意見を述べさせていただきます。 | まず1「表示の対象範囲」について。表示が義務化されることに |ついては、一歩前進と考えております。しかし、日常の食生活にお |いて、容器包装された加工食品だけで賄えるわけではありませんの |で、対面販売されるバラ売り食品とか、飲食店内においても、原材 |料名表示が必要であると考えています。書面化された原材料名表示 |の提示を求めることができるように、是非法制化していただきたい |と思います。 | 事例を少し挙げました。牛乳アレルギーの子が店頭で「うす茶− |抹茶100%」と表示されたお茶を飲んだところ、急激な喘息発作と |息苦しさを訴えました。すぐに救急車を呼び、緊急な対応を病院で |しましたので、一命を取り止めました。後日、お店のほうに成分を |問い合わせたところ、加糖練乳が2.4%ほど使用されていました。 |これは店頭において書面で表示されていれば、防止できたことです。 | 2「表示方法」についてです。「特定原材料名表示方式」という |言葉がいま挙げられておりますが、この方式は不十分であると考え |られていますので、使用している原材料名すべての表示を求めます。 | (1)アレルギー反応を引き起こす食物抗原は、特定の物質に限定 |されるものではありません。昆布で嘔吐をしたり、牛脂や綿実油で |てんかん症状を引き起こしたり、学習障害が起きたり、日常生活に |非常に支障を来しております。また、ひまわり油で反復性蕁麻疹が |発症するなど、アレルゲンは多岐にわたり、個人差も非常に大きい |ものです。また、食物アナフィラキシーを起こす食物抗原が年々拡 |大していることを、会員の状況から実感しています。これは会が発 |足した15年前とは、随分抗原が違ってきております。また、増えて |きてもおります。この辺は、とても重要なことだと思っております。 | 表示なのですが、やはり重篤な全身症状だけではなくて、アトピ |ー性皮膚炎とか、ちょっとした湿疹とか、軽いぜいめいなどの軽い |症状であっても発症が予防できるように、使用した原材料のすべて |を明確に表示していただくことを希望いたします。 | 「特定原材料名表示方式における問題点」について、少し述べさ |せていただきます。特定原材料名表示方式においては、認定基準を |どうするのか。症状を起こしても物質名の報告や収集の方法はどの |ようにするのか。厚生省の研究班の報告によるのか、医療機関から |食品衛生調査会への報告も含むのか、あるいはアレルギー学会で報 |告された症例も含むのか、この辺がまだ明確ではありません。 | 現段階では、食物アナフィラキシーを起こした場合でも、食物に |起因するものという認識が医療現場でなされないことも多くて、ア |ナフィラキシーではありませんよと診断されることが非常に多いと |いうことを会のほうから報告を受けております。そういうわけで原 |因食物の特定というのは、非常に困難な状況にあります。その中で |特定原材料名表示を認定するということに対して、どういうふうに |なるのか少し不安に思っております。 | 特定原材料名は、先ほど申しましたように、増加したり変化して |いる可能性があります。その場合追加認定の間隔はどうしているの |か、また追加認定された場合はいつから表示が行われるのか、ある |いは表示がされるまでの対応はどのようにするかなどの問題点があ |ると思っております。 | 次に、「含有量の関係」についての意見です。食物アナフィラキ |シーという命も脅かす非常に重篤な症状ですから、含有量にかかわ |らずすべての原材料名表示を求めます。 | 会員の間で、表示されていなかったためにアレルギー反応やアナ |フィラキシーを起こした例が起きていますので、その事例を述べさ |せていただきます。 | まず(事例1)缶入りピーチジュースを飲んだら、急に咳が出て |止まらなくなりました。後日メーカーに問い合わせたところ、0.1 |グラムの脱脂粉乳が添加されていることが判明しました。 | (事例2)スナック菓子に味覚を向上させるため4.1%の脱脂粉 |乳を加えていたのに表示されなかったために、この方の場合はアナ |フィラキシーを起こして、血圧低下まで起こしました。医師のほう |からメーカーに是非表示をするように連絡をしたのですが、一向に |改善されなかったために、再び別の場所で別の患者がアナフィラキ |シーを起こしました。以上、この2例は、牛乳アレルギーのある方 |の症例です。 | (事例3)そばアレルギーの10歳女児の件です。レトルトパック |のハンバーガーを自宅で再度料理して食べたら、気管支喘息の発作、 |全身性蕁麻疹が出現しました。ハンバーガーに使用されていた業務 |用胡椒に増量剤として添加されたそば粉で食物アナフィラキシーが |誘発されたためです。これは全く表示がされていないものですから、 |全く食べたつもりもないのに食べてしまってアナフィラキシーが起 |きた例です。 | 次に「その他の意見」としていくつか挙げました。まずその1つ |なのですが、食品中に含まれる物質の表示は、原材料名を具体的に |表示してください。現在の一括名表示では、由来する物質にアレル |ゲンがあってもアレルゲンを避けることができません。そのために |アレルギー症状が誘発されてしまいます。1つの例として、これは |油なのですが、食物性油脂、あるいはサラダ油の表示がありますが、 |これを大豆油、菜種油、胡麻油、コーン油、綿実油、米油などの個 |別、具体的物質名に変更していただきたいと思います。澱粉も同様 |です。小麦澱粉なのか、ジャガイモなのか、サツマイモなのか、コ |ーンなのか、その種類をわかるように表示していただきたいと思い |ます。 | 添加物も同様です。これは、油はそのものを買うときには、確か |に菜種油とか胡麻油とか、それはわかるようにはなっているのです |が、加工食品に使われている場合、表示には「食物性油脂」という |ふうにしか表示がされていません。ですから、アレルギーを起こさ |ない原材料で造られていても、「食物性油脂」と書いてあるだけで、 |アレルギーの患者はその食品を選択することができないのです。胡 |麻にアレルギーのある人は、胡麻油を摂ったら、大豆アレルギーの |人は大豆油を摂ったら症状が起きてしまいますし、ご飯、米にアレ |ルギーのある人は、米油がちょっとでも入っていたらやはり中毒の |症状が起きてしまうわけです。それが一括して「植物性油脂」とい |うふうに表示されているものですから、この点は是非改善をしてい |ただきたいと思います。 | カゼインとかカゼインナトリウムなどで牛乳アレルギーの患者が |発症する例が続いています。これは、患者だけではなくて医師側に |もこの点がまだ不明であったために症状が起きている例も、ご理解 |いただけると思います。消費者にわかるような表示を是非お願いし |たいと思います。 | 2番目に、患者が独自に原因物質を究明することは、非常に困難 |なことが多いです。メーカーに問合わせをしても、すべての原材料 |を教えていただくことはまあありません。メーカーに問い合わせま |すと、お尋ねになった牛乳は入ってはおりません、これが返事です。 |それでも食物アナフィラキシーがありますので、是非、原材料名を |教えてくださいとお話しますと、後ほど調べましてお電話しますと |いうお返事をいただけるのですが、お尋ねになったその物質につい |ては入っておりません、これだけの答えなのです。それが何に由来 |するものなのか、ほかにもっと危ないアレルゲンが含まれているの |か、そういったことが全くわからない状況です。 | ですから、厚生省は食品メーカーに対して、すべての食品が人々 |の栄養となると同時に、アナフィラキシーショックを起こして、生 |命の危機に瀕する可能性があることを理解してもらうような働きか |けをしていただきたいと思っています。消費者の命を守るための食 |品原材料名表示を義務づけてください。 | (3)消費者の求めに応じて、使用原材料名の詳細、製造工程のと |ころの情報が、速やかに開示されるシステムを製造者に義務づけて |ください。 | (4)製造工程上のアレルゲン混入によってもアレルギー症状が誘 |発されます。 | (事例1)瓶詰めベビーフードで鶏卵アレルギーによるアトピー |性皮膚炎の増悪、即時型アレルギー症状の誘発が見られます。果汁 |100%表示の瓶詰ベビーフードで起こる例は、製造工程上の混入が |考えられています。 | (事例2)ある食品メーカーが1日の製造順序を取り違えたため |に、日常的には混入が確認されない牛乳成分が製品に混入してしま |い、そのために牛乳アレルギーの患者がアナフィラキシーを起こし |てしまいました。たまたまこのメーカーは製造ロットごとに製品を |保存しているし、また食材の混入を検出する方法を開発中というこ |とで、非常に前向きなメーカーであるので、そのため確認ができま |した。 | 以上の点から、製造ロットごとに一定期間製品の保存を義務づけ、 |またアレルギー症状の発症時には、その製品の原材料分析を第三者 |公的機関が実施し、結果を公表するなどのシステムを構築してくだ |さい。 | 私たちの第三者公的機関というのは、筑波や大阪にある中毒情報 |センターと消費生活センターのような性格を合わせ持つものを望ん |でいます。具体的には、食べ物によって顕著なアレルギー症状が起 |きた場合、まず患者はそこへ連絡する。これは24時間体制です。次 |に、摂取した食品の成分を速やかに調べて、アレルゲンとなった物 |質を特定する。それと同時に厚生省へ速やかに報告をし、ホームペ |ージやインターネット、食物アレルギーの患者に対して緊急注意速 |報を流すなど、迅速に対応できる機関を意味しています。 | 参考までなのですが、アメリカのようにピーナツアレルギーで年 |間に多数の死亡者が出ている国では、製造工程でナッツ類が混入し |た場合、食品メーカーで緊急注意報がフードアレルギーネットワー |クの全会員に届けられるようなシステムが出来上がっています。日 |本でも食物アレルギーの患者に情報が伝わるようなシステムの構築 |を是非お願いいたします。 | (5)遺伝子組換え食品においても、組み換えた遺伝子名を表示し |てください。これは、遺伝子組換えをしている、していない、使用 |している、使用していない、それだけの表示では、食物アレルギー |の患者は食品をとることができません。なぜなら、米に大豆やトウ |モロコシの遺伝子を組み込んだ場合、トウモロコシや大豆にある患 |者が米を食べた場合に発症するかもしれない、そういう不安や危険 |があるからです。 |(6)これは最後になりますが、食事は生きるために必要なものであ |り、楽しみなものであるはずです。しかし食物アレルギーの人たち |は、これは食べても大丈夫なのだろうか、これを食べたらどうにか |なってしまうのではないだろうか、こういう不安が日々付きまとっ |ております。子どもが元気で学校から帰ってきたときに、今日も無 |事で帰ってきて本当によかった、そのような思いで暮らしておりま |す。是非、食物アレルギー患者の命と健康ということを第一に考慮 |していただきたいと思っております。以上で陳述を終わります。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。次に流通・販売業界の方にお話を伺い |たいと思います。まず最初に油糧輸出入協議会の事務局長をなさっ |ている緒明さんからです。どうぞよろしくお願いします。 | 緒明オブサーバ | 油糧輸出入協議会の緒明と申します。私どもの団体は、輸入商社 ー |20社で構成されております。GMO関係で扱っている商品というの |は、大豆、菜種、および綿実があります。これらのもののほとんど |が製油原料として輸入されますが、大豆の場合には食品用の大豆を |含みます。トウモロコシに関しては、私どもは扱ってはおりません。 | 早速ですが資料に入ります。個別の内容からお問合わせがありま |したので、それに沿ってお答えします。1「表示の内容」。(1)「安 |全性審査済みの表示」。これは無意味な表示であると考えます。理 |由として、安全性審査を行っていない遺伝子組換え食品は本来流通 |していないという前提があります。2番目の理由。2の「表示の範 |囲」にも関連することですが、一部加工食品に対しては、検証技術 |が確立されていないため、不当表示を取り締まることができません。 |3点目。食衛法に基づく表示は内外無差別に適用されると考えます |が、輸入製品に対しても同様の理由から不当表示を取り締まること |ができません。次の2の「表示の範囲」に関連すると思いますが、 |理論上優良誤認となる可能性があります。これは、同じ原材料を使 |いながら、片方には表示が付き、片方には付かない。もちろん実態 |の上で優良誤認になるかどうかというのはまた別の問題ですが、理 |論的には優良誤認となる可能性があると考えます。次に、従来より |食衛法に基づくこの種安全性審査済みの表示は行われておりませ |ん。また国際的に見ても、遺伝子組換え食品に対し安全性審査済み |という表示はなされてはおりません。最後に、過去2回の部会記録 |を見ると、これは公式な議事録ではありませんが、傍聴した方のメ |モによりますと、理由はいろいろありましょうが、産業界、表示の |実施者のみならず、消費者、受益者代表の方も、この表示を何とな |く支持していないように見受けられます。 | (2)「安全性審査に係る記号番号の表示」。これは非現実的であり、 |表示本来の目的を果たせないものです。非現実的である1つの理由 |は、まず現在の大豆のように、すべてがラウンドアップレディ大豆 |の後代種というように、シンプルな大豆を除いて今後も審査済み対 |象農産物が増加していくという環境においては、製造者、特に中小 |の製造企業者が、個々の製品に使用するGMOの品種すべてを個別 |に特定しなければならないということは、コストの問題においても |非現実的なことであるかと思います。仮にこれができたとしても、 |複合原材料を用いた食品の場合、表示が記号番号だらけになってし |まって、書くスペースもなくなってしまうのではないかと考えます。 |いちばん最後に、一般消費者がこの意味する内容を的確に理解する |とは考え難いので、表示本来の目的が果たせないのではないかと考 |えます。 | (3)「非組換えの表示」。JAS法では任意表示。これは、食衛法 |上は無意味な表示であると思います。食衛法において食品危害の発 |生防止を目的としないのであれば、この表示は無意味と考えます。 |非組換えがアドバンテージを取れる可能性がある市場構造が存在す |るならば、関連法規に抵触しない範囲で、個々の企業の判断・責任 |において、任意にこの非組換えという表示は実施すべきであり、不 |当表示取締しを除いては行政が関与する問題ではないと考えており |ます。 | 2「表示の範囲」。(1)「加工食品で組換えDNA及びたんぱく質 |が除去、分解されているもの(菜種油等)」。最終的に表示内容を担 |保すべき科学的検証方法が、DNA及びたんぱく質をターゲットと |している以上、表示制度としての信頼性を確保するためにこれらの |表示対象から除くべき、との現時点における科学的・合理的判断に |依拠するものと考えております。なお、この考え方は、EUにおい |ても同様であり、国際的にも整合性が取れているものと思います。 | (2)加工食品で遺伝子組換え農産物が主な原材料(全原材料中重量 |が上位3品目で、かつ、食品中で占める重量が5%以上)となって |いないもの。上位3品目は、厚生省ご自身の環発第275号、昭和36 |年12月30日に倣い、5%についてはCODEXに準拠して農水省が |決定したものです。故に国の内外とも整合性が取られており、範囲 |の設定としては妥当だと考えます。 | 3「区分手法について」。(1)「IPハンドリングを行ったか否か |で表示を区分しているか」。JAS法では、実行可能性およびコス |ト・パフォーマンスを熟慮の上、消費者、行政、企業のコンセンサ |スに基づき、IPハンドリングによる社会的検証を担保とする区分 |手法を採用しました。食衛法も目的に矛盾しない区分手法を採るべ |きですが、JAS法と大きく目的が異らないのであれば、現実的な |諸条件からこれに代わる区分方法を、新たに立案するのはかなり難 |しいと認識しております。 | (2)「IPハンドリングを行ったか否かではなく、遺伝子組換え食 |品を含むか否かで区分するか」。含むか否かは、前述の通り消費者 |にわたる当該食品に対する検証が可能でなければ不当表示を取り締 |まることができないので、JAS法・食衛法の区別なく表示制度本 |来の意味や信頼性を失う結果となるでしょう。JAS法の表示区分 |はこの点を充分留意して定められているので、科学的検証法におい |て画期的進展が見られない以上、また食衛法の表示目的がJAS法 |と大同小異との前提であり、かつ科学的・合理的知見に依拠するの |であれば、表示の区分手法及び範囲はJAS法と自ずと整合するの |ではないかと考えます。 | 4「その他」。「意図せざる混入について」。農産物の取引にあっ |ては、出発点である農家向けの播種用種子の段階から100%のピュ |リティ、(純度)のことですが、これは保証されておりません。補 |足しますと、通常95%です。米の例で申せば、コシヒカリが欲しい |と言って農家がコシヒカリを買った場合、コシヒカリは95%でヒト |メボレが5%入っていることは許されます。国際的な商慣行故これ |を認めない場合には、農産物貿易が行えなくなります。 | 「その他意見」。これには要望および質問を含ませていただきま |した。消費者にとっても産業界にとっても、日本国政府は1つです。 |遺伝子組換え食品表示に関しては、国民的議論となった背景を受け |て、合目的性、流通実態、実行可能な方法論等を農水省が長期間に |わたり検討を行いました。その結果消費者が食品を選択し、その当 |然の前提として食品の内容を理解するためには、品質を表示すべき |という日本政府としての判断により、JAS法が適用されたという |ふうに理解しております。故に後発の食衛法が食品の内容理解や商 |品選択を目的とするのであれば、日本政府として表示制度は1つに |統一していただきたいと思います。 | 次に、バイオテクノロジー特別部会は、「JAS法で表示が義務 |づけられたことに対応し、安全性審査を義務化する」というふうに |述べていらっしゃいます。このことは表示・審査の分担関係を認め、 |それを前提とした結論というふうに理解しております。他方、表示 |特別部会のほうは、「バイオテクノロジー特別部会で安全性審査が |義務化されるので表示も義務化する」、という逆の方向性を示され |ております。論旨が堂々巡りしているように思われ、食品衛生調査 |会として統一的見解をお伺いしたいと思います。 | 3点目。食衛法の「飲食に起因する衛生上の被害の発生を防止す |る」という基本目的は、極めて明解であり、かつ一般的にも広く認 |識されているところです。従って食衛法により遺伝子組換え食品に |表示を義務づける場合には、厚生省が仮想リスクを食品危害と認定 |したという風に、国の内外において捉えられないよう、厚生省およ |び特別部会が、審査済み遺伝子組換え食品は安全であるという前提 |姿勢を明確に再表明していただきたいと思います。また、これに伴 |い、昨年3月の部会報告書に記載されている、これは両方併記であ |ったかと思いますが、表示が必要基本の観点の中の理由に、「予防 |的観点から表示が必要」という意見がありました。これは予防原則 |というふうに考えれば、国際的にも議論が未成熟、CODEXでそ |ういうものの話もあり、表示目的からは脱落したという理解で正し |いのでしょうか、教えていただきたいと思います。 | 4点目。JAS法における農水省の誤算は、落とし所と考えてい |た不分別表示を、産業界が嫌い、Non−GMO原料確保に雪崩を |打ったことです。時として、市場は行政の意図した制度を超えて動 |くことがあります。「安全性審査済み」表示が、ネガティブ表示と |して消費者に取られる可能性があったり、仮想リスクに基づく臆見 |を打ち消すだけのパワーがないと判断された場合、産業界は非常に |皮肉なことですが、「安全性審査済み」表示を避ける方策に血眼と |なることが起きえます。従って、表示対象がJAS法を超えて拡大 |され、産業界が表示を避ける動きを加速した場合には、輸出国側か |らのWTO提訴もあるという最悪のシナリオも、安定供給に責務が |ある輸入者としては懸念するところです。 | 次に、JAS法表示は、既にWTO通報を経て国際的に合意が得 |られております。また、、現在、様々な国際機関において遺伝子組 |換え食品の表示問題に係わる検討や合意形成に向けた努力がなされ |ているところです。一方、安全性審査を行ったことを示すような表 |示は、消費者の関心がむしろ日本より高い欧州域内にあっても、い |ずれの国にも見当たりません。農産物は国際貿易商品である故表示 |規制に当たっても国際整合性を重視し、たとえ国内法であっても国 |際流通に影響を及ぼしかねない更なる表示制度を突出、独走して拙 |速に定めるべきではないと考えます。しかも、その目的はJAS法 |と大同小異であるというのであれば、「厚生省の安全性審査を行っ |ていることを、もっと消費者に知ってもらいたい」、というお気持 |は大変よくわかるのですが、製品表示は企業の顔であり、行政のP |Rや啓蒙目的に使うべきことではないと考えます。 | 追加のお願いがありますが、最初に申し上げたようにトウモロコ |シというものを扱っておりません。それで、大豆の場合はIPハン |ドリングとかが輸出国に構築されておりまして、どちらかと言えば |対応が楽なのですが、トウモロコシの輸入に携っている方は大変苦 |労されております。実は今日、内示ではトウモロコシを扱っている |商社団体も呼ばれるという話で、ペーパーまで用意していたようで |すが、土壇場でキャンセルされてしまいました。できましたらトウ |モロコシの輸入業界の意見も聞いていただきたい。 | もう1つは、GNOの最大のユーザーである植物油のメーカーの |団体があります。そちらも意見を述べさせる機会をいただきたいと |申しておりますので、もしさらなる機会があれば、是非意見陳述を |聞いていただきたいと思います。 | 最後に、このペーパーを書くに当たって、厚生省の事務局のほう |にいろいろ表示目的等をお尋ねしたのですが、どうもクリヤーにな |りませんでした。いただいたご回答というのはこのペーパーの中に |盛り込んでありますが、何か建設的な意見を望むという事務局のご |要望に十分答えられず、破壊的な意見ばかり述べてしまったような |気がしますが、土台がぐるぐる回っていてはなかなかいい建物は建 |たないと思います。どうもありがとうございました。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。次に、百貨店協会の品質管理研究会の |委員長をなさっておられる標さんにご意見を伺いたいと思います。 |どうぞよろしくお願いします。 | 標オブサーバー | 日本百貨店協会品質管理研究会の標です。今日は貴重な意見を陳 |述させていただく機会を与えていただきまして、ありがとうござい |ます。ただ、ご意見をという連絡をいただきまして以来ここ数日、 |皮肉にもいちばん多忙な時期でしたので、回答が大変メモ的で、非 |常に抽象的な部分になってしまって、大変申し訳なかったと反省し |ております。これは、この席を借りてお詫びしておきます。本当に |申し訳ありませんでした。 | 私ども百貨店は、ご存じのように調理、その他一部をしている部 |分もあるわけですが、ほとんどがメーカーさん、一次農産物という |ものを持ち込みまして、一般消費者に販売をさせていただいている |という事業です。そういった中で、やはり消費者の接点という位置 |づけでちょっと考えさせていただいたということです。 | まず「表示の内容」について、安全性審査済みの表示ということ |ですが、いまの遺伝子組換えの実情を拝見させていただいておりま |すと、やはりF2、意図せざる混入ということも当然あるわけです |が、それ以外に風バイ化の問題、その他F2による自然公害、F2 |以上ということになると思うのですが。確かに現状のPCRでは検 |出されないかもしれませんが、正確な遺伝子マップとの解析では、 |たぶんそういった遺伝子がインプットされているのではないかなと |いう疑いが捨てきれないわけです。捨てきれないだけの知見を得る |という私の立場というか、そういう条文も残念ながらありません。 | そういった中で心配しているのは、トウモロコシはイネ科ですか |ら、同じ科の苗の交配というのは絶対ないとは言い切れない。そう |いった仮説の上に立てばですが、例えばイネ、これも同じイネ科で |す。そういったものに遺伝子が……されないか。ないしは属間交配 |ということも自然界ではあり得るわけです。そういったことが1つ |ございます。それからアメリカでは、日本で認められておる6品目、 |6アイテム、研究がいろいろなされている。そういった遺伝子がや |はり実験フィールドとしまして、相当フィールドに曝露されている |部分を考えますと、いろいろな遺伝子が入っている可能性が絶対な |いのかなという疑いが捨てきれないというのが実情です。その辺を |私ども消費者から考えますと、非常に返事に困る。では安全審査済 |み、これをやることは、大変結構なことだと思うのですが、果たし |てこれだけで問題が解決するのかという気が一部しております。そ |れはいま言いましたように、いろいろな遺伝子組換えの遺伝子が入 |っていってしまえば、いる時点で対象となる農作物だけを審査して |もいかがなものなのかなという感覚がちょっと。これは疑問として |持っております。 | そういった理由で、先ほどから他の陳述委員のほうから意見が出 |ていますが、いわゆる不分別のほうに走ってしまうだろうと。私ど |ももそういった予測をしております。「遺伝子組換え」という表示 |は、多分してこない。ほとんどないのではないか。さりとて非遺伝 |子組換えという部分もなかなか難しい部分です。そういう部分でや |はり不分別という部分に相当量が流れ込んでくるのではないのかな |と思っているわけです。そういうところでもし安全性審査というの |が、食品衛生法上の取扱いでどういう位置付けになるかよくわかり |かねておる部分もあるのですが、仮に成分規格として7条という捉 |え方がなされてきた場合、これは食品全体という捉え方をされてし |まうのかな。その辺が不分別でありましても、認知されない遺伝子、 |組換え遺伝子が検出されれば、これは当然法違反であると。それは |従来、安全な審査があろうがなかろうが同じだと思うのですが、捉 |え方がすごく変わってくるのかなという気がしております。と申し |ますのは、安全性審査と申しますと、それに外れたものは、いわゆ |る私どもの解釈では、法律違反、法に抵触するものであることは間 |違いないであろう。それが安全かどうかというのは、また別の意味 |のお話ではないのかなという気がしておるのです。逆に言えば、安 |全性審査が仮に成分規格違反となった場合、それが安全ではないと |いう一般理解が、多く広がってしまうということを危惧しておりま |す。 | そういったことで、この1.をそういった部分で不分別について |は対象外とさせていただきたいと。これは経済論理から申し上げま |しても、いまいろいろなJASものの対応だけでも大変混乱してお |ります。IPハンドリングすることだけでも、大変な問題だと思っ |ております。そういった中で、この不分別という部分が認められな |いような格好になりますと、イエスかノーかということになると、 |これは大変な混乱をきたしてしまうのかなという感覚を持っており |ます。 | 2番目、「安全性審査に係る記号番号の表示につきまして」。私も |この記番号というのは、念頭になかなか浮かばないわけです。多分 |そういった番号が付いて、流通して、最終的に表示されていくので |あろうなという解釈をした上で、回答させていただいておりますが、 |安全性審査を行うのであれば、確認された全商品記号ないし番号が |必要である。これは必要だと思っております。それを流通過程でハ |ンドリングせざるを得ない。それは私どもの立場で安全な商品を供 |給するということになりますと、そうせざるを得ない。しかし先ほ |どからご意見がございますように、最終食品での、はっきり申し上 |げますと、ではIPハンドリングだけでいいのかと。いわゆる成分 |規格違反ということが、もし仮にとらわれてしまったりしますと、 |私の考えがうがりすぎるのかもしれませんが、仮になった場合です |が、そうなるとやはり検査ということをこざるを得ない。そうする |とこれも非常に問題があるのではないか。いまの技術的な問題、費 |用的な問題、相当な混乱をきたすのではないかという予測を持って |おります。 | 「非組換えの表示」。非組換えの場合、人為的には非組換えでも、 |今後自然交配による、これは冒頭に申し上げた理由ですが、遺伝子 |部分の変化が絶対ないとは言えない。その辺をいかに見分けるか許 |容率を定めるか、不明な点が多々感じられる。いわゆるどこまで意 |図せざる粉乳、その他のいろいろなエレメントがございます。そう |いった中で、どういう格好で整合性をとっていただけるのかという |のが、非常に私どもとしては関心のあるところです。 | それから「表示の行う食品の範囲について」です。(1)加工食品で |組換えDNA及びたんぱく質が除去、分解されているもの。現在ま |では同等性評価、安全性評価という意味で、安全性が評価されてい |る遺伝子であれば、除去、分解されていないものまで表示する意味 |につきましては、疑問であるということは、言葉を換えまして、同 |等評価から、安全性審査という言葉に換えることによって、何かあ |ったのかなというような部分で、安全性評価に猜疑心が一般消費者 |に生じてくると、これは非常に困る。私どもは消費者との接点にお |りますので、それに対する回答がとても持てない部分がございます。 |言葉としては書きたくないこともあったのですが、時間がなかった |ということで、お許しいただきたいと思います。 | (2)加工食品で、遺伝子組換え農作物が主な原材料、3品目で、か |つ、食品中に占める重量が5%となっていないものについて、いわ |ゆる輸入時点で仮に安全性評価を評価して、ナンバリング等をうっ |て動かす食品であれば、そういうものが流通しているという原則を |私どもは考えざるを得ないであろうと。そういたしますと、やはり |細かいものまでそういうことを表記する必要性があるのか。JAS |法で国際的な、いわゆる約束事の上に成り立って作られているわけ |ですから、その辺で十分ではないのかなという感覚を持っておりま |す。 | 3「区分手法」(1)IPハンドリングを行ったか否かで表示を区分 |する場合、これもなかなか難しい問題があり、実態として私どもの |取引先にも説明をしておりますが、なかなか難しい面があるようで |す。ではどこまでそこもできるかと、非常に私どもも大変だと思っ |ている面があるわけです。それ以上ということになりますと、非常 |に難しい問題がまた付加されてくると、大変だなと思っている面が |あります。いまの流通の実態で、やはり少なくとも現実のJAS法 |のIPハンドリングということが確実にできるという前提を付けて |いかなければ、その先の私どもの意見も言えないという気もいたし |まして、こういう書き方をさせていただいたということです。JA |S法のIPハンドリングが満足にできてから、先のことを私どもと |しても考えていきたいと思っております。 | (2)IPハンドリングを行ったか否かではなく、遺伝子組換え食品 |を含むか否かで区分する場合、先ほどから申し上げていますように、 |現状から見て不分別が多くなると予測しております。そういう中で |遺伝子組換え食品を含むか否かとなると、これは検査ということを |させていくという部分が出てまいります。そういう中で整合性がな |かなか取れてこないのではないのかなと。いわゆる不分別表示、I |Pハンドリングをしなくて、分別表示をするという部分と非常に整 |合性が取れない部分。これがひとつの混乱の元になってくる部分に |なるのかなと。私どもも、法で決まったからやれということになり |ますと、この部分では非常に時間的、経済的なロスが多大になって |くるのかなと。いわゆる、先ほどから申しましたように、JAS法 |もまだ完璧にクリアされていないような状況の中で、そういった上 |乗せのものが出てきますと、大変な問題になってくるのかなという |危機感を持っております。 | 4番目、「意図せざる混入についてどう考えますか」。輸入大国で |ある以上、当然あり得ると考えられますと。組み換え遺伝子が安全 |か否かについては、これは冒頭に申し上げるべきだと思うのですが、 |消費者の方々の疑問というのは、遺伝子組換え、そのものが安全か |どうなのかと。遺伝子そのものが安全か、どうなのかと。一部が安 |全で、一部が安全でないというような考え方よりも、もっと前の段 |階ではないのかなという理解をしております。そういう中で、やは |り組換え遺伝子が安全か否かという国際的な認識を早く作っていた |だきたいと思っているわけです。それと同様に、その他の意見とい |うことで、表現は不適切ですが、パンドラの箱を開けてしまったと |いうことかなと思っております。遺伝子がフィールドに曝露されて |いるわけですから、そういう中でやはり安全性が今後どうなるか、 |今後どうなるかと申しますのは、いろいろな遺伝子の中にいろいろ |なものがインプットされてきます。いろいろな遺伝子が多分インプ |ットされていくのではないかなと思います。属間交配、種間交配の |間の中で、そういう中でどういう影響が出てくるのかという部分が |非常にまだまだ私ども知見がございません。そういう中で消費者の |方々の疑問に答えるだけの資料を私どもは残念ながら持ち合わせて |ないというのが、実情でして、この辺の適切なるご助力をお願い申 |し上げたいと思っております。以上です。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。 | 標オブサーバー | アレルギー物質を忘れておりました。もう少しお時間をいただき |ます。【2】「アレルギー物質を含む食品の表示関係」ということで |す。1.「表示の対象範囲」、容器包装された加工食品とすることに |ついてどのように考えますかと。表示を行うのであれば、容器包装 |加工食品でよいと考えております。なぜかという理由を申し上げま |すと、私が所属している会社ですが、20年前に添加物を原材料のバ |ラ売り食品に対する表示を実質的に変えるときにやってまいりまし |た。ただ時期尚早ということもあったと思いますが、評価を聞きま |すと、一般のお客様からは、全然見ていただいていないということ |でした。それで思ったことは、まず必要であれば、私ども百貨店は |免税販売ですから、どういった材料が入っているかということを聞 |くことはできます。そういうことではよく聞くお客様がいらっしゃ |る。そういう部分である程度クリアできるのではないのか。 | それからJAS法の改正のときに、やはり農水省のからバラ売り |にも原材料表示その他の表示をというご希望が実はあったわけで |す。そういう中で実際にどういう格好になるか、シミュレーション |してみましょうと。表示するには読めなければ表示ということに、 |これは法律上の話ですから、意味をなさない。私どもが20年前にや |りました小さなカードに原材料を落とし込んで、よく覗かないと見 |えないというような状況では問題であろうと。そうするとどのくら |いの大きさになるかというと、1つの商品でA4版でぎりぎりです。 |正直申しましてこれ以上になります。そうするとそういうものが1 |つの商品ごとのガラスケースの中に、約15〜20品目ぐらい並ぶわけ |です。そうするとこういうものが全部で15〜20並ぶわけです。商品 |が隠れて全然見えなくなります。そういった写真を添えまして、農 |水省さんにお渡ししたわけですが、実際上の運用としては非常にこ |れは難しい面があると思っております。 | もう1つ参考ですが、PL法ができたときに、私の会社のレスト |ランでパイロット的に、アナフィラキシーとかアレルギーというの |は実態的に書けませんでしたので、「メニュー原材料につきまして |ご質問があれば、ご遠慮なく係員にお申し付けください」という表 |示をさせたわけです。これはパイロット的にさせてみました。半年 |たって聞いたのですが、何もそういうことでご意見が寄せられなか |ったという実際上の事実がございます。とは言え、このアナフィラ |キシーに関しては必要であればやらなければいけないとは思ってお |ります。表示方法として、1.JAS法改正で原材料表示が酒類を |除くすべての包装食品に行われるので、ある程度のリカバーは、そ |れでできるものではないでしょうか。それでも事故が起きるようで |あれば、重篤な症状を引き起こすようなアレルギーであれば、ピー |ナッツはまだ日本に入っていないということですが、ソバとか、そ |の他重篤な症状を起こすようなものであれば、製品にそういうもの |が入っていますよという明示をすることは、やぶさかなことではな |いと。これは確か2年前のヒアリングでも百貨店協会として申し上 |げさせていただいております。 | 3番目、「含有量との関係について」。量は関係ないと思っており |ます。以上でございます。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。それでは引続き、八木様からお話を伺 |いたいと思います。先ほどもご紹介いたしましたが、連絡協議会の |会長をなさっていらっしゃいます。どうぞよろしくお願いいたしま |す。 | 八木オブサーバ | 全国の食品衛生主管課長協議会というのは、全国都道府県、政令 ー |市等の食品衛生の行政を担当している者が集まって協議会を作って |おります。私は東京都衛生局の食品保健課長をしております。 | それでは慌てて作った要旨ですので、なかなか意を尽していない |のですが、時間の関係もありますので、飛ばし飛ばし要点で説明さ |せていただきます。私ども連絡協議会は、かねてから遺伝子組換え |食品の表示については、国に対して要望してまいりましたが、この |たび当部会がこの表示の義務化という方向性をされましたことに対 |しては、心から敬意を表したいと思います。まず「表示の内容につ |いて」ですが、遺伝子組換え食品の安全性については、大変消費者 |の不安というのが高まっている中で、これはやはり情報不足も大き |な要因と考えられます。したがいましてこの「安全性審査済みの表 |示」というのは、こういう不安を解消するという意味からも役立つ |のでありまた公衆衛生の向上にも寄与すると考えています。これは |食品の内容を理解し選択するための情報ということでは、例えば、 |安全性が評価されている食品添加物はすべて義務表示をしています |が、それと同様であろうと思います。情報の積極的提供という観点 |からも望ましいと考えます。 | 次に(2)「安全性の審査に係る記号番号の表示」ですが、表示とい |うのは、基本的にはできるだけわかりやすく行うということが望ま |しいわけで、記号番号は、見た人にとって何かさっぱりわからない |ものでは意味がないのではないか。したがって「安全性審査済み」 |表示を行わずに、記号番号だけを表示するのでは、ほとんどの消費 |者は理解できないだろうと思います。したがってこの記号番号の表 |示を行う場合は、例えば、大豆(遺伝子組換え(安全性審査第何 |号))といったような、「安全性審査済み」の表示と併せてという |か、それを前提としてあることが望ましいと思います。ただ一方で、 |この記号番号というのは、情報が集約されるというメリットがあり |ます。 |私どもはそういう流通している食品を監視指導する立場から申し上 |げますと、この記号番号化によって品種の識別が可能になりまして、 |緊急時の対応とか監視指導の効率化につながるのでそういうメリッ |トはあろうかと思われます。従いましてこの記号番号表示を行う場 |合は、その表示方法を工夫し、消費者あるいは我々自治体の担当者 |にとっても、わかりやすいものにするといったような方策が必要に |なろうかと思われます。 | (3)「非組換え」の表示ですが、これについてはやはりJAS法と |同様に、義務表示の必要性がないのではないか。いわゆる「IPハ |ンドリング」をしたものでも、「意図せざる混入」があるわけです |ので、実際に百パーセント非組換えと証明することが、現状では極 |めて困難であると思います。 | 次に2.「表示を行う食品の範囲」についてです。加工食品での |組換えDNAのたんぱく質の除去・分解されているものということ |ですが、これらの食品というのは、原材料の種類が比較的少なくて、 |製造前の流通経路がそれほど複雑ではないと予想されますので、表 |示及び表示内容の検証というのはそういう意味ではさほど困難では |ないのかなと、もちろん基本的には困難な部分があるのですが、そ |れほど困難ではないのかなと。消費者に対して、食品の内容を理解 |して、選択をするための情報提供としては、やはりこれらの食品に |「安全性審査済み」という組換え作物が使用されていることを表示 |することは、やはり同様に公衆衛生の観点からも望ましいと考えら |れます。 | (2)それから加工食品で遺伝子組換え農作物が主な原材料となって |いないものについては、JAS法ではこの上位3位以内の割合であ |るとか、あるいは占める重量が5%以上のものと定義しており、主 |な原材料でないものは表示対象ではないとなっておるわけです。 |しかしできるかぎり情報提供に努めることが望ましいという考え方 |からいきますと、例えば「きな粉餅」のようなものを例にした場合、 |きな粉のように安定して使用される原材料である場合は、これは一 |般的には主な原材料と認識されるべきであり、たとえ重量が5%以 |下であっても、こういったものの表示は必要になってくるのではな |いかと思われます。ただ全体の状況を考えますと、表示の検証とい |うのが社会的、科学的にも大変困難なものになると考えられるわけ |ですので、表示の信頼性や実行可能性を考慮しますと、やはりJA |S法と同様に取り扱うこともやむを得ないのかというような気もし |ております。 | 3.区分手法についてですが、(1)IPハンドリングを行ったか否 |かで表示を区分する場合というご質問ですが、今後IPハンドリン |グの有無に関わらず食品に含まれる組換え作物が安全性審査を経た |のでなければ、その食品は成分規格違反であるということにおそら |くなっていくのだろうと思います。そうだとするとやはり「安全性 |審査済み」の遺伝子組換え食品が含まれている旨の表示というのは、 |IPハンドリングとは関係なく表示されるべきなのかなということ |です。なおIPハンドリングが実際に実施される状況というのは、 |私どもが現場で監視指導や表示を行う際に、大変参考にすべき情報 |と考えられます。 | 4.「その他」ですが、「意図せざる混入についてとどう考える |か」ということです。この「意図せざる混入」という概念は、いわ |ゆる善意の業者を救済するということでは大変有効であると考えら |れますが、その反面捉えようによっては意図せざる混入を理由に、 |この非組換え表示を乱用するというようなことも考えられます。し |たがいまして「意図せざる混入」につきましては、その概念が信頼 |性を得るためには、組換え作物の流通体制と言いますか、いわゆる |流通チェックシステム、こういうものの整備が前提になってくるの |ではないだろうかと考えております。その他の意見ですが、組換え |食品の規格基準化、表示の義務化が行われますと、その後私ども自 |治体としては、監視指導を行うわけですが、その立場から申し上げ |ますと、冒頭に述べましたように、検査体制とか、流通体制、流通 |チェックシステム、こういうものの整備が急務であると考えられま |す。 |またこれらの食品の大半が輸入食品であるということを考えます |と、やはり検疫所におけるモニタリングの強化ということが一層求 |められるのではないかなと考えております。 | 次に【2】番目の「アレルギー物質を含む食品の表示について」 |です。まず容器包装された加工食品とすることについてはどのよう |に考えるかということでありますが、コーデックス委員会ではアレ |ルギー物質として知られている8種類の原材料を含む食品に8つそ |れぞれに表示するということが合意されているようでして、例えば |この8種類の中に亜硫酸塩10mg/kgというようなものがあります。 |現在冷凍えびとか乾燥果実といった食品、これらは生鮮食品と解さ |れるわけですが、漂白剤として亜硫酸塩が使用されている場合は、 |容器包装されたものであっても、食品添加物としての表示の義務化 |の対象にはなっていないわけです。もしこのような場合に、この亜 |硫酸塩にアレルギーを持つ人が、この表示というものがないことか |ら、これらの食品を購入するおそれがあり、それによって発症する |ということも考えられるわけです。また容器包装されていないコロ |ッケにかにやえび等の素材が使用されている場合、こうした場合も |アレルギーを持つ消費者が購入するおそれがある。以上のことから |考えますと、容器包装された加工食品を対象範囲とするならば、そ |ういうものに対する例外というようなものを認めていく必要がある |のではないかと考えております。 | それから2.表示方法ですが、特定原材料名表示方式についてと |いうことですが、現実的にはアレルギーを引き起こす物質というの |は、限られているということであるならば、特定原材料名表示とい |うのは、妥当なものだと考えます。ただ実際には、原理的にはすべ |ての物質がアレルギー物質になり得るというような話もあるわけで |すので、その辺どこまでを特定原材料に指定し得るかということが |難しい問題だと思います。 | それから特定された物質が特にアレルギーを引き起こす可能性が |高いときの症例等と併せて表示することができれば、なおいいので |はないか。例えば「えび(発疹を起こす人がいます)」というよう |な、わかりやすい表示というものを工夫されてもいいのかなと考え |ます。3.含有量との関係は、アレルギーというのは個体差があり |ますので、含有量の線引きというのは基本的には難しいのかと思わ |れます。 | 最後に4.「その他意見」ということで申し上げますが、アレル |ギーとなる食品の表示については、アレルギー疾患を持つ消費者に |とっては重要であるのは言うまでもないのですが、実はそれに気が |付いていない健常者にも情報提供を行う意味というのは、大変大き |いと考えます。いまの方法としては、警告表示というものはあまり |行われない方向だと聞いておりますが、アレルギー疾患に対する正 |確な知識をお持ちでない方々が無理やり、「これはおいしいから食 |べなさい」といったような、そういった食品を与えて、アレルギー |疾患を持つ児童に摂取させて事故を起こすというようなこともある |と聞いております。そういう意味では的確な情報という点からも、 |何らかの形で幅広く、いろいろな方々に注意喚起をしていくような |情報提供の配慮が必要だろうということを最後に述べさせていただ |きまして、私の陳述とさせていただきます。どうもありがとうござ |いました。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。5名の方々からそれぞれの立場を踏ま |えた貴重なご意見をお聞かせいただきまして、改めて厚く御礼申し |上げます。お願いしてからまとめていただくまでに、極めて短時間 |でございまして、いまそれぞれの方からお話がございましたように、 |多少まとめにてこ摺ったというお話でございます。本当に申しわけ |ございませんでした。お詫び申し上げます。 | それでは時間が詰っておりますので、できるだけいまのお話に関 |して、簡潔に各委員の方々からご意見、あるいはお尋ねをしていた |だきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 | 豊田委員 | 前半の2名の方のお話と後半のほうの方のお話と若干内容的に食 |い違っている向きもあると思うのですが、前半の方々にはいろいろ |なものをすべて表示するようにという話だったと思うのです。後半 |の方々はすべて表示するのは難しいという話、ある程度は表示する |必要があるだろうという話であると思うのです。そうするとそこに |非常に大きなウェートの差があって、表示できないということに対 |して、矢野さんとか、武内さんが、すべて極端な症状まで書けとい |うようなことにまでいくことに対して、私は驚いたのですが、そん |なことになるとものすごいことになると思うのですけれども、その |辺はどういうふうにしたらいいか、何か積極的なご提案があったら |と思います。 | 矢野オブサーバ | ほかの方々のお話を伺って、いろいろなことを学ばせていただき ー |ありがたく思っております。私どもの生協では先ほどご意見もあり |ましたが、百パーセントは非常に困難ではないかという中で、先ほ |ど申しましたように、22品目に関しては一切使用していないという |表示をしております。なぜそれが可能かと言いますと、私どもの生 |協はほとんど国産品でまかなっております。どうしても手に入らな |い農畜産物を除いては、特に農産物に関しては、バナナ以外はすべ |て国産でまかなっています。そういった中で加工食品に対して百パ |ーセントは可能である状況があるわけですが、組合員からはやはり |使用、不使用の表示をしてほしいという要望はずっと届いているに |もかかわらず、百パーセントNon−GNOのみを表示していると |いうことは、私どものところでもやはり不分別の難しさをたくさん |感じているということです。私どもも組合員からいろいろな意見を |聞きながらの知恵もあるかとは思いますが、しかしそこは国に是非 |頑張っていただきたいと思います。先ほどから言いましたように、 |ほかの方々もおっしゃいましたが、生産・流通の過程からの分別管 |理をもっと日本の国として、輸出国に要望すべきではないかと思っ |ております。 | 武内オブサーバ | アレルギー面に関してですが、なぜ表示を求めるかということは、 ー |先ほどお話したように、食事をするということは、生命を守る上で |最低限必要なことだと思うのです。その中でやはり表示が不完全で |あれば、たとえ微量でも健康に被害が起きる。あるいは人によって |症状がさまざまですし、生命にかかわるような症状も起きれば、あ |るいはもっと生命にかかわらない程度の症状であることもあるわけ |なのです。ですからすべての人たちが生命を守るために、最低限必 |要な表示があれば、私たちは安心して食事をすることができるとい |うことです。 | 先ほど対面販売において、販売者に聞けばいいのではないかとい |うことがありましたが、やはり販売している人というのは、作って |いる方ではありませんので、聞いてもわからないことが非常に多い |ということを体験しています。それからケースの中に表示をしたら |商品が見えなくなってしまうというご意見もありました。それに関 |しては、カードでもそういうものを置いておいて、必要な人に渡せ |るという方法なども考えられるのではないかと思っております。必 |要な人に必要な情報が速やかに伝わる方法というのを考えていただ |きたいと思っております。 | 豊田委員 | 武内さん、最後の所、米国の例が書いてあると思いますが、米国 |の例は国の強制でなかったと思うのです。何か寄付金みたいな形と |いうものを日本で行うという予定はあるのでしょうか。 | 武内オブサーバ | 現在、食物アレルギーの患者団体が全国にありまして、先ほど少 ー |し申し上げましたが、「アレルギーの会全国連絡会」と申しまして、 |全国のアレルギーの患者会が情報を交換したり、あるいは生活向上 |のために行政に働きかけをしようではないかということを少しずつ |始めております。昨年5月31日に厚生省に対して、「アレルギーの |諸施策の向上を求めて」という要請書を提出いたしました。ただア |メリカのフード・アレルギーネットワークのようなシステムは日本 |ではまだまだできてはいないようですが、このようなアレルギーの |人たちが安心して暮らせるようなシステムの構築を私たちは望んで |おります。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。ほかにご意見ございませんでしょうか。 |おいでいただいた方、もう一言おっしゃりたいということがござい |ますでしょうか。どうぞ。 | 武内オブサーバ | すべての表示が困難であるという理由を具体的にお聞かせ願いた ー |いのですが。 | 戸部部会長 | 武内さん、どなたかに、特定の方から答えていただくというご希 |望はございますか。あるいは行政から意見ということでもよろしい |ですが。 | 武内オブサーバ | 両方お聞かせ願えればありがたいのですが。 ー | 戸部部会長 | どうでしょうか、すべてのものの表示ということについて、考え |方、お聞かせいただきたいということですが。もうちょっと質問を |具体的におっしゃっていただけますか。 | 武内オブサーバ | 先ほどすべての表示が困難であるという意見が参考人の方から出 ー |ています。それからこれまでの表示部会の経過においても、特定原 |材料名表示としてという方向で考えられていることに対して、その |辺をお聞かせ願いたいと思います。 | 戸部部会長 | わかりました。どうでしょうか、いまのお話で何かお答え、ご意 |見ございますでしょうか。 | 事務局 | 事務局からは特定原材料名云々のご意見についてのお話を少しさ |せていただきます。いままさに検討ということで、具体的にどのよ |うな形でというところは、確たるところはまだ決めているわけでも |ございませんが、一応特定原材料方式でしたらどうかということで、 |意見を伺ったということです。この特定原材料方式というのは、具 |体的にどういうことかということですが、いまのところ考えていま |すのは、アレルギーが起こったという実績があるもの、ただその実 |績と言っても非常に軽症のものの話もございましたが、やはりこれ |は義務表示、食品衛生法上は義務表示になりますので、それに確か |に足る事案ということになれば、やはり一定の健康危害が発生して |いるようなものを中心にしたらどうだろうかということで、全国2, |700ぐらいの病院等を中心に実際に健康危害が起こったものについ |て悉皆調査をしております。また過去の文献等で発表されているよ |うなものについても、調べておりまして、そのような実績の中で一 |定の健康危害が生じているものについて、特定のものがあれば、そ |れについてどこまでも加工されたものであっても、そのものが原材 |料に含まれていれば、原材表示という形で、表示していったらどう |だろうかというような考え方です。それだけでは不十分かどうかと |いうことについては、また今後とも、ご意見を伺いまして、さらに |検討させていただきたいと思います。以上でございます。 | 戸部部会長 | ありがとうございます。武内さん、よろしいですか。 | 武内オブサーバ | はい。 ー | 大井委員 | 5人の方々から非常に有益なご意見をいただきまして、ちょっと |感想を述べさせていただきます。実は安全ということが食品につい |てはとても重要な論点になっておりますが、安全という感覚という |のは、人によって非常に違うのだということがまずわかります。矢 |野さん、武内さんは安全ということについて、非常に敏感に考えら |れている。これは一面、当然と思います。例えばこれから妊娠して |いっぱい子供を生もうという女性が自分が食べるものについて非常 |に気を使うのも当然だろうと思います。したがいまして安全という |感覚は、人によって違うのでありまして、これはこういう表示があ |るからとか、こういう保証があるから皆が同じように安全だと感ず |るということは、おそらく非現実な話であります。どんなプレコー |ション(用心)をしたとしても、ある部分の人たちは非常に不安に |思うし、ある部分の人たちはそれで十分だと考えるのだと思います。 |しかし私が申し上げたいのは、安全について国際的に整合性をとる |ということは、これもまた難しいことだと思うのです。例えば我が |国のようにエネルギー換算にして60%ぐらいをほかの国から輸入し |ているという場合には、その食品についての安全性が本当に信頼で |きるのかについては、これは輸出して、自分の国で全部まかなえる |国と比べて、はるかに強い安全性を求める感覚があって、これはま |た当然だと思うのです。非常に自然なことではある。これは決して |いろいろな取決めをやらないとか何とかというのではないのです。 |我が国は文化的に、あるいは民族心理的に見て整合性というものを |尊重する国でして、国民的な整合性はそういう意味でひとつの論理 |的な力も持っているわけなのです。 | しかし考えると、アメリカは世界で最も強い国でありますが、い |ままで対人地雷禁止条約、これには入っておりません。それから化 |学兵器使用禁止条約、これにも入っておりません。それから包括的 |核実験禁止条約、これにも入っていない。こういうものは私はやは |り彼らの持っている安全感覚に帰するものであって、決して国際的 |論理的な整合性というのでないのだと思うのです。 | 戸部部会長 | 大井先生、大変恐縮ですが、時間が足りませんので、折角の機会 |ですので、先生のご意見を伺うのはもちろん結構なのですが、今日 |5名の方においでいただいておりますので、その質問にできれば絞 |って簡潔にお願いしたいと思います。 | 大井委員 | はい、わかりました。もう1つだけ、環境の立場で申し上げます。 |アメリカは生物多様性、それを維持しようとする条約にも入ってい |ない。私は繰り返し申し上げたいのは、安全性というのは基本的に |は、感覚の問題であって、論理の問題に全く、百パーセント還元す |るということはおそらく不可能であろうと、そういうことです。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。基本的な安全性の考え方を大井委員か |らお述べいただきました。ありがとうございました。 | 和田委員 | 時間も限られておりますので、議論はまたこれからの機会にしな |ければならないと思いますが、ご発言を伺っておりまして、やはり |東都生協、非常に難しい中で表示をできるだけ提供していくという |姿勢をとっていらしたり、アレルギーの会の方はやはり子供にとっ |ての生き死に関わる問題だというお立場からのご発言を伺いまし |た。輸出入協議会の方のご発言は、表示問題のもうひとつ前のとこ |ろの問題にまで踏み込んで、いろいろな疑問点を出していらっしゃ |ると感じるのです。そこのところがやはり議論不十分なままで、私 |だけがこういう受け止め方をしているのかもしれないのですが、い |まのところ表示にかぎってご発言はしていらっしゃるのですが、そ |のご発言の中に表示問題ないしはJAS法による表示のところへの |疑問まで踏み込んでご発言があったように伺いました。 | 感想だけで申しわけないのですが、百貨店協会の方は先ほどもお |話がありましたが、扱う立場として、やはりもっといろいろな疑問 |があるのだということも含めて、、アレルギーのものについては、 |私もそのアレルギー物質ではありませんが、バラ売りのものについ |て売り場で聞いて、的確な返答が返ってくるというのは、ちょっと |期待できない。その人が答えられないくても、きちんと「ちょっと |待ってください」と言って、きちんと情報を取ってきて、答えると |いう、それだけの責任は是非とっていただきたい。売り場にいる人 |全部がその場で答えられなくても、先ほどおっしゃったようにやは |り的確な、正確な情報を必要とする人には、渡す形、それを要求す |る人が少ないとしても、そういうことがあったときには、百パーセ |ント対応できるようにしていただきたいという気がいたします。お |一人お一人の質問を聞きはじめますと、時間が足りませんので、あ |とはそれぞれのご発言を踏まえて、あとの議論の時間で自分自身の |問題として、議論していきたいと思います。以上です。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。よろし |いでしょうか。これからその内容については、当委員会で詰めてい |くわけですが、どういう形になるか、まだはっきりしたものはない |わけですので、どうぞ今日の5名の方のご意見を参考に、前回のご |意見もございますが、それらを総合してより良い表示のあり方を検 |討してまいりたいと思います。以上で第1の議題であります表示の |問題については、ここで終わらせていただきます。ありがとうござ |いました。改めて御礼申し上げます。ご苦労さまでございました。 |それでは次の議題がもう1つございまして、これは失礼でございま |すが、皆さまと直接関係ございませんので、どうぞご退席いただき |たいと思います。本当にありがとうございました。 | | (陳述者退席) | 戸部部会長 | ちょっと不手際で時間の調整を誤っております。それでは2番目 |の議題をご審議いただきたいと思います。「いわゆる栄養補助食品 |に係る表示の在り方について」ということです。まず事務局からご |説明をお願いいたします。 | 新開発食品保健 | それでは資料2によりご説明申し上げます。時間の関係もござい 対策室長 |ますので、若干早足になることはご容赦願いたいと思います。本件 |につきましては、一昨年来、何度も申し上げましたように、栄養補 |助食品というものが出回っているという観点から、食品としての安 |全性、あるいは有効性をどのようにして担保していくかということ |を表示特別部会でもご議論いただいておりまして、それが一昨年12 |月からいわゆる栄養補助食品の検討会というものを立ち上げたとい |うことです。実はこの検討会が1月17日中間報告を出し、それをこ |ちらの会にお諮りした次第ですが、これが今度来週27日に最終報告 |という予定になっております。その最終報告に盛り込むべきある種、 |中間報告的な形で本日はご検討願えればということです。 | まず2頁の「はじめに」というところです。ここはいま申し上げ |たようなことを書いておりますので、記の所から始めさせていただ |きます。基本的な部分につきまして中間報告として、これまでご紹 |介しましたことと大きく変わっていないところにつきましてはご説 |明は省かせていただきます。まずは基本的な考え方の1ですが、こ |れは当表示部会において、この栄養補助食品に対するどういう表示 |をやるかという基本的なことを書いております。まず(1)として、 |栄養補助食品は安全かつ適切に摂取することが目的でございますの |で、それに関しまして消費者に対し適切な情報提供をする必要があ |る。そのためには、栄養補助食品の機能の表示について、適切な基 |準を定める必要があるとしています。また(2)として言うまでも |ございませんが、この栄養補助食品によりまして、摂取方法によっ |て、健康に危害を生じるということから、過剰摂取等の注意喚起表 |示の義務付けが必要であろうとしています。(3)としてその類型 |化に当たりましては、安全性の観点も重要であるということ。それ |に伴う栄養補助食品自体が健康の維持増進ということを目的として |おりますから、それに関します栄養改善法の表示制度というものと |結び付けながら、当食品衛生調査会が属しております食品衛生法の |表示制度にも一拠するということが適当である。法律的な根拠は栄 |養改善法のみならず、食品衛生法、2つをかける必要があるとして |います。 | 具体的な表示方法に関しては、まず(1)つの表示内容として、 |前々から申し上げておりますように、表示としましては、義務的表 |示と任意表示の2つがあろうということです。義務的な表示として |は、これが食品であること等を示す類型に関する表示、あるいは特 |定の栄養成分を含む場合の栄養成分の表示。先ほど申しましたよう |に、過剰摂取等が危惧されるものがございますが、それに関します |注意喚起表示というもの。これは中間報告と変わっておりません。 |新たに加えまして、品質保持期限に関する表示も義務的に加えるべ |きであろうとしています。 | 任意表示としては、これまでご説明してまいりましたことと同じ |ですが、栄養成分品の機能に関する表示と特定の保健用途に関する |表示2つがあろうとしています。 | いま申したことを個別に書いておりますのが、(2)以降です。 |類型例の表示としては、医薬品等の誤認がないよう、食品である旨 |の表示が必要である。また、保健用途の表示あるいは栄養成分の機 |能の表示を行うものについては、それぞれ類型名を与える必要があ |ろうということ。これは中間報告と変わっておりません。 | (3)栄養成分に関する表示としてはどういうものがあるかとい |うことですが、これも中間報告と変わっておりませんが、かい摘ん |で申し上げますと、まず栄養成分に関する表示については、カルシ |ウムを例に取りますと、「この食品はカルシウムを多く含みます」 |というふうな栄養成分を含むことに関する表示が必要であると。ま |た同じく栄養成分の機能表示に関して、カルシウムを例に取ってお |りますが、「カルシウムは歯や骨を丈夫にします」といった特定栄 |養成分の身体の成長発達、正常な機能における栄養成分の生理的な |役割を表示するものと。いわばコーデックスに認められている表示 |は認めて結構であるとしています。 |(3)の保健用途の表示として、また同じくカルシウムを例に取ります |と、「この食品は、吸収の良いカルシウムを多く含み、歯や骨を丈 |夫にし、健康の維持増進に役立ちます」といったような当概食品の |健康の維持増進に役立ち、特定の保健用途に適するということの表 |示というものを書いています。なおこれは観点を変えますと、食品 |に着目した表示になるということです。 | (4)疾病リスクに関するリダクション表示、これについては、中間 |報告では医薬品的効能、効果の予防概念に近いということで時期尚 |早としていたわけですが、検討会で意見交換いたしましたところ、 |専ら産業界からですが、リスクリダクションというのはこれから食 |品にとって重要な概念であるので、是非定義付けてほしいというこ |ともございました。ただやはり私どものほうでは、厚生省の試算と |してまだちょっと早い、時期尚早であろうということでして、そち |らにも書いてございますが、第六次改定の日本人の栄養所要量、こ |ちらは新たに食事摂取基準というタイトルを打っており、そちらの |ほうで健康の維持増進や生活習慣病の予防に果たす適切な食事の役 |割は大きいということを書いています。そういうことから私どもと |いたしましても、生活習慣病の予防と栄養補助食品というものの観 |点について、より厚生省のスタンスを明確にするような記述が必要 |であろうということから、次のような記述にさせていただいており |ます。そういうような食事の役割が大きい、しかし食事と食品とい |うのは、やはり概念が若干違います。食事で生活習慣病予防という |ことを言えたとしても、食品における疾病リスクの低減表示につい |ては、その概念、あるいは具体的に表示の在り方について、まだ検 |討途中であること。またそのことによって医薬品的効能効果である |疾病との予防効果と表示と区別がつきにくいという意見もありまし |たことから、本部会ではまだ結論に至っていないということで時期 |尚早としております。 | しかしながら食事をすること自体は、健康の維持増進や生活習病 |の予防の重要性に鑑みまして、また現在コーデックスでも「健康強 |調表示の使用に関する勧告案」の中で、疾病リスクリダクション表 |示ということの検討が進められておりますので、そういうものの動 |向も踏まえつつ、この問題については引き続き検討を進める必要が |あろうということです。前の中間報告では、コーデックスの結論を |待ちながらという、ややコーデックスを前面に出していたわけです |が、厚生省としてもこの問題についてそういう食事摂取基準等の指 |摘も踏まえて、検討する必要があろうという形に書き換えておりま |す。 | (4)注意喚起表示に関しては、これは中間報告と何ら変わって |おりません。まず過剰摂取に対する注意喚起表示については、過剰 |摂取による危害発生が明らかな成分に関しては、具体的な過剰摂取 |における症状を必ず表示していただきたい。また過剰摂取による症 |状が一つに特定できない場合等に関しては、個別成分ごとに表示方 |法を検討することが適切としています。 | また1日当たりの摂取量の目安に関しましても、過剰摂取等を予 |防し、また効果的な吸収という観点から、1日当たりの摂取量の目 |安、及び、適切な摂取法の表示を義務付けることが必要としていま |す。なおこれと関連しまして、これまで医薬品と食品との区別に関 |するガイドラインの中で、医薬品的な用法・用量、例えば「毎食後 |30分以内に、3粒ずつ1日3回お飲みください」といったものは、 |やってはならないと書いていたわけですが、実はそちらのほうのガ |イドラインの見直しも行われまして、その医薬品のガイドラインの |ほうでも、こういった適切な摂取を促すという観点から、1日当た |りの摂取量の目安、及び、適切な摂取方法の表示を食品においても |行っても構わないということとされており、その辺の整合性が図ら |れております。また併せまして、1日当たりの栄養所用量が示され |ています栄養成分に関しては、1日当たりの栄養摂取量に対する摂 |取割合の表示というものも義務付けていきたいと考えています。 | その他の注意喚起表示として、特定の人、妊産婦等にとっても、 |ビタミンAの過剰摂取など、いろいろございます。医薬品のほうで |これは禁忌表示となっておりますが、そういう類似のものについて |も必ず表示していただきたいとしております。またほかの栄養補助 |食品や通常の食品などから特定の栄養成分を摂るという危険性もご |ざいますことから食べ合わせなどについても注意喚起表示も必要で |あろうとしています。 | 新たに加えたものとして、(5)品質保持期限に関する表示とい |うのがございます。栄養補助食品に含まれる成分につきましても、 |やはり長期の保存に伴ない品質が変化するというものがございます |から、他の食品などでも義務的にされております品質保持期限につ |いても当然義務付ける必要があろうとしています。 | 次に(6)表示制度の法的枠組みということですが、当部会が食 |品衛生という観点に立っており、食品衛生法の観点を重点的に書い |ておりますが、栄養補助食品等は、摂取の方法によっては、健康に |危害を生じたり、あるいは、健康に良い影響を期待しながらそれが |得られないといった問題が考えられますことから、「飲食に起因す |る衛生上の危害の発生を予防し、公衆衛生の向上及び増進に寄与す |る」ことを目的とする食品衛生法の表示制度を根拠するということ |が適切であろうとしています。ただ前にも申しましたように、栄養 |改善法の表示制度、(特別用途表示の許可、あるいは栄養表示基準) |といったものとの整合性も図る必要があるということがあります |が、栄養補助食品に用いられます成分の個別の審査、あるいは各種 |の注意喚起表示、摂取量の目安等というものは、これはすべて健康 |被害の防止のために重要課題であるということから、こういったも |のに関しても、食品衛生法の根拠を置くことが適当であるとしてい |ます。 | また特定の保健の用途の表示に関しては、これは栄養改善法で定 |められているわけですが、これに関しても食品衛生法に基づきまし |て、個別に審査して安全性及び有効性を確認して、保健用途の表示 |を認めるという仕組みを作ることが必要であろうとしています。こ |れは個別に厚生大臣が許可するということから、「個別許可型」と |呼んだほうがいいかもしれません。 | 一方栄養成分の機能表示についても、食品衛生法の表示基準を援 |用いたしまして、ポジティブリストによって列挙し、栄養成分機能 |表示を行うことができる栄養成分の種類と、表示できる機能の内容 |を規制することが適当であるとしております。 | 実はこれに関しては前回の中間報告では、栄養改善法でやっては |いかがかとしていたわけですが、この規格基準と安全性あるいは有 |効性というのは、表裏の関係ですので、これもまとめて食品衛生法 |で一括して規定したほうが、より制度として確実であり、かつ安全 |性も担保できるであろうということで、食品衛生法でやるという形 |になっております。いずれにいたしましても、これらの類型の名称 |につきましては、国民にわかりやすく、その類型の性格を端的に表 |現したものを与えてはいかがかとしています。 | 最後ですが、虚偽又は誇大の表示又は広告の規制については、当 |然こういったものが生じないように、食品衛生法12条の規定を適切 |に運用して、適切な措置を講ずる必要があろうということにしてい |ます。 | 以上の点をまとめまして、以下の(1)〜(7)について最後にまとめと |して設けております。まず(1)として、表示内容は類型の表示、栄養 |成分の表示、注意喚起表示、品質保持期限の表示を義務表示とする。 |以上に関して(2)として、医薬品と誤認を与えないよう、食品である |旨の表示が必要である。(3)として食品栄養成分含有表示、栄養成分、 |機能表示。保健用途の表示については基準を設けることが適当であ |ると。疾病リスクリップの低減、表示も引き続き検討が必要である |としています。 | (4)として過剰摂取の注意や、1日当たりの摂取量の目安など、注 |意喚起表示を義務付ける。(5)としてこの表示制度は、栄養改善法の |表示制度との整合性を図りつつ、食品衛生法の表示制を根拠とする |ことが適当である。(6)保健用途の表示を行うものは個別許可型、栄 |養成分の機能の表示を行うものは規格基準型とすることが適当であ |るとしています。最後(7)として虚偽または誇大な表示又は広告の規 |制がより重要であるとしています。 | 以上が個別許可型とか、規格基準型というものの概念を表わしま |したのが、7頁に示されているわけです。実はこの表につきまして、 |中間報告で真ん中の規格基準型、上と下に分けて、上のほうが栄養 |調整食品というもの、下が特定栄養補助食品というような名称を与 |えて出したわけですが、内容的にはいずれも同じような表示内容に |なりますので、その規格の作り方に若干の差異があっても、類型と |しては括ってもよかろうとしています。 | また右側のその他の健康食品について、これまでは大きな枠組み |がかかっていたわけです。こちらに関しては、厚生省で規格等を行 |う左側の2つと違うということから、枠組みを外しまして、点線で |囲っているという形に変更しております。少々早口で申しわけござ |いませんでしたが、以上でございます。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。いわゆる健康、栄養補助食品の表示の |在り方ということで、審議をお願いしたわけですが、内容について |わかりやすくなったと思いますが、いかがでしょうか。いまの事務 |局の説明に何かご意見あるいはご質問がございましたらどうぞ。 | 小沢委員 | いずれにしても栄養表示や栄養成分の表示というのは、消費者が |理解しやすく、利用しやすいということが望まれることだと思って |おります。特に気になる点ということでは、過剰摂取に対する注意 |喚起表示で、一般的に過剰摂取による症状の表示ということを義務 |付けるという方向ですが、どのくらいの過剰摂取になるか、これが |とても難しい話だと思うのです。その辺を一律に決めるというのは、 |とても難しいと思うのですが、実際に私が存じている例だと、栄養 |補助食品ではないのですが、よく食べられるプルーンの実がありま |すが、あれを食べすぎるとお腹がゆるくなる。お腹がゆるくなるこ |とがありますと書いても、私はプルーンを何粒食べたらいいのです |かという問い合わせが実際には来るわけです。そういう意味でここ |の所の表示方法を検討するという方向は書いてありますが、是非具 |体的なところをご検討願いたいと思っております。 | 戸部部会長 | ほかにいかがでしょうか。いずれにしても新しいカテゴリーの栄 |養補助食品という銘打ったものが法の規制のもとに表われてくるの |で、細かい点でなお一層詰めていかなければならない問題は多々あ |ると思いますし、いまの小沢委員のご質問でもおわかりのように、 |表示の部会だけで議論が詰まるものではございません。説明が少し |足りないかもしれませんが、そのほかの会でも同時平行的にその辺 |を詰めておりますので、最後については全体として整合をとりなが |ら、検討していかなければならないと思います。表示部会としての |あり方、方向性として今日、この案を事務局でまとめていただきま |した。こういう方向で進んでよろしいということをお認めいただけ |れば、細部については事務局としてはワーキンググループを設置し |て進めたいとお考えになっているそうですので、この基本的なもの |をお認めをいただければ細部はワーキンググループに案を練ってい |ただいて、そのまとめを再度この部会でご審議をいただいて、表示 |のあり方を決定したいと予定しております。そういう方向でよろし |いかどうか、そのご意見も伺いたいと思います。基本的な方向とし |てこういうことでよろしいでしょうか。それではそういう形でお認 |めをいただいて、事務局から今度の予定でお知らせをすることがご |ざいましたら、どうぞ。 | 事務局 | 先ほどのワーキンググループの設置については、他の関連部会等 |にございますので、そちらのほうにもご報告させていただきたいと |思います。なお次回の表示特別部会の日定ですが、委員の皆さま方 |のご都合を伺いまして、改めて決めさせていただきたいと思います。 |なお本日の関係者の意見陳述の方々の中で、東都生活協同組合と食 |物アレルギーの子を持つ親の会の方々からそれぞれ参考までにとい |うことで、資料をお持ちしているということですので、お帰りの際 |に、見ていただき、ご希望があれば、お持ち帰りいただければと思 |います。以上でございます。 | 戸部部会長 | ありがとうございました。次の会はおよそいつごろかという構想 |はございますか。 | 事務局 | 先生方の日程の都合が最優先と思っておりますが、今の段階では |およそ4月中のどこかと考えております。 | 戸部部会長 | はい。そういうことになりましたら、是非よろしくお願いしたい |と思います。独断と偏見で時間の調整に失敗いたしました。ご迷惑 |をおかけしまして、失礼なこともございましたこと、どうぞお許し |をいただきたいと思います。それでは本日はこれで終わらせていた |だきたいと思います。ありがとうございました。 照会先:厚生省生活衛生局食品保健課 電 話:03−3503−1711(内線2452)